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2008/9/3

肛門勉強会


週末、肛門病の研究会がふなやで行われた。愛媛で肛門診療を行っているDr.が30名集まった。松山では肛門を扱う病院が9ヶ所、診療所が14ヶ所ある。いくつかの演題が出されたが、今はやりの再生医療が肛門治療に応用できないかという発表がなされた。遺伝子治療や幹細胞の注入により、現在不完全な肛門治療がより完璧なものになるのではないかと期待された。再生治療は今や皮膚、骨、血管、心臓、神経等、多岐の臓器にわたり、大いに期待される分野である。次の発表は、「肛門外科をやってよかったこと」の発表である。肛門科は「一人で手術出来ること」「器具が少なくて済むこと」「傷を毎日、直接診れること」「低侵襲であること」などをその原因にあげていた。私もこれらの点は大いに同感である。次は愛大外科よりの発表である。肛門科はほとんど外科医が担っている訳だが、メスを持つ外科医の減少傾向が今のまま続けば15年後には大変な混乱が生じると警告があった。「この医療崩壊は今、叫ばれている小児科や産科の比ではない。確かに当直明けでそのまま定期手術をこなす外科医の姿は今の研修医には魅力的に映らないと思う。現役外科医へのアンケートで、後輩研修医に外科への道を勧めるか?という問いにイエスと答えたのは4人に1人しかいなかったという辛い現実がある。そこで提案だが、国策として外科医を育て、保護、優遇しよう。」と結んだ。最後に東葛辻仲病院の辻仲先生が難しい直腸腟瘻の手術ビデオを供覧してくれて会は終わった。今回も有意義な1日であった。

— posted by 越智邦明 at 04:29 pm  

2008/9/1

ユズコショウ


以前、大分は湯布院の亀の井別荘に泊まった時、おみやげにユズコショウを買った。
ユズコショウは九州が生んだ偉大な調味料です。ユズの皮を細かく刻み唐辛子と塩をすりあわせたこの薬味は今ではすっかり全国区の人気となった。ちなみにコショウは入っていない。九州の方言で唐辛子を「コショウ」と呼ぶためこの名前になった。青唐辛子を使ったユズコショウは緑色、赤唐辛子を使ったユズコショウは橙色を呈する。
ストレートの味はユズのさわやかな香りがぱっと口中に広がり次に辛さが来る。とても鮮烈な辛さだが味はとてもまろやかです。
製造元である大分では青唐辛子より赤唐辛子を使ったタイプが主流で辛さは青よりマイルド。
全国区になってからは様々な使い方をされ、みそ汁、ラーメン、鍋料理などの薬味として用いられています。

— posted by 越智邦明 at 05:03 pm  

2008/8/30

喘息死


日赤で呼吸器勉強会を定期的に行っている。今回は鹿児島大学の呼吸器科内科の東元先生が講演をしてくれた。テーマの「喘息死」は喘息が重症化し窒息で亡くなられる事態を言う。
日本全体で1990年代は年間5000人居たが昨年は2500人。それでも多い数で人口10万人に直して2.2人。東元先生が居る鹿児島は4.4人で全国ワースト1との事。ちなみに愛媛は3.8人で決して良くない。喘息死の疫学調査で問題になっているのは60才以上の高齢者が90%を占めていることで、いかに高齢者に喘息の怖さを教え、治療法を教えていくかが肝要だと話された。現在、喘息には吸入ステロイドが主流となっていて、このおかげで喘息死がずい分減った。しかし、高齢者はデバイス(吸入器)の使い方がよく理解出来ない事や、寛快するとすぐに治療をやめてしまう事などの特性をふまえて治療にあたらねばならないことを強調された。絶対的に呼吸器専門医の数が足りない現状であるが、我々開業医も専門医に負けないぐらいの知識の習得と努力が必要であると実感させられました。

— posted by 越智邦明 at 01:40 pm  

2008/8/28

花火


夏といえば花火。私も幼少の頃から大好きです。今回は花火の歴史について調べてみました。
ハナビストの冴木一馬(さえき かずま)さんの著書を参考にしてみます。花火の元になる黒色火薬は唐代の中国で発見されました。その後、西欧へ広がり13世紀初頭では戦いの兵器として利用されました。
日本には1543年、種子島に鉄砲が伝来してから火薬が広まっていきました。日本で最初に花火を見たのは天正17(1589)年、米沢城で伊達政宗が上覧しました。その後、家康は慶長18(1613)年に、駿府城で見ました。新らし物好きの江戸の人々に花火は大人気になり花火はやがて火災の原因ともなり、何回も花火禁止のお触れ書が発せられました。
八代将軍、吉宗の時代、はやり病と大飢饉がおそいます。多くの死者を弔うために享保18(1733)年、疫病退散を祈願して大川で花火を揚げました。これが現在の隅田川花火大会の原点です。やがて川開きの初日には花火を揚げるようになり、日本の納涼花火文化へと発展しました。さて日本の花火技術は世界一だそうです。理由は①真円になること。②芯があること。③色が変化すること。
いま世界中で紛争が絶えません。同じ火薬でも兵器を作るのではなく、花火を作ってみんなが楽しもうではないですか。

— posted by 越智邦明 at 01:23 pm  

2008/8/27

Aging Care


週末を利用して東京へ研究会に出かけた。会場はホテルニューオータニ。Aging Care symposiumと称して生活習慣病にいかに向きあい、予防・治療していくかの講演が行われた。テーマは「高血圧」「骨粗鬆症」「糖尿病」に分かれていた。会場は500人のDr.で埋め尽くされていた。週末でも遊びを我慢して勉強会に参加する人たちのエネルギーをひしひしと感じた。
さてシンポジウムは元NHKアナウンサー好本恵さんの司会で上手く進められた。「エイジング」は永く生きてこられた証で素晴らしいものであって、決して嘆くことではないと演者の先生が話していた。さて個々の話に移る。「高血圧」編では更年期女性は女性ホルモン(エストロゲン)の減少や自律神経の不安定化のため血圧が上昇しやすい。目標は120/70以下を目指すべきだと話された。
「骨粗鬆症」編では45才未満で閉経した人は有意に骨折しやすいこと、身長が2cm以上縮んだ人は椎体骨折があり得ること、飲酒・喫煙のある人は骨折しやすい事を話された。
「糖尿病」編では境界型糖尿病の段階で既に膵β細胞の機能が低下していて早期発見、治療が必要であること、糖尿病の人はそうでない人に比べて平均寿命が10年短い事実を示して患者を啓蒙しようと話された。
最後に、今回のシンポでは現役の開業医が患者(役者)と向きあって診察している風景が壇上で見られ、主催者側の創意工夫が感じられて大変、有意義な会であった。

— posted by 越智邦明 at 04:35 pm  

2008/8/25

オリンピック


熱狂的な応援の毎日。オリンピックが終わった。1つでも金メダルを取った国が50ヵ国にも達すると言う。それは、常連国に限らずスポーツの裾野が全世界に広がっていることを意味する。その意味で、今回ジャマイカを取り上げたい。ジャマイカは昔から陸上では卓越した選手を数多く輩出してきたが、貧富の差の激しい国ゆえ、一流アスリート達が国外へ流出してきた。そのためジャマイカ人が取ったのにUSAのメダルとなったりしてきた。ところが近年、ジャマイカは方針を見直し自国でアスリート達を育ててきた。今回何といっても大注目はウサイン・ボルト。100mが9秒69、200mが19秒30で短距離2冠を世界新記録で達成した。2冠はカール・ルイス以来24年ぶりの偉業。さて専門家に言わせると中南米の選手の腸腰筋の大きさは日本人選手の3倍あるといわれ、これが実力差の決定的な要因だそうです。腸腰筋には骨盤を正常な位置に保つだけでなく、地面を蹴った後の足を前方へと引き戻す働きがある。どんなにがんばってもここはDNAの差があるのです。さてボルトは196cmと長身。背の高い選手はスタートが不利と言われているがボルトは独特の走法と訓練でこの不利を克服した。すばらしい。近い将来100mを9秒50台でー 決して夢ではなさそうだ。

— posted by 越智邦明 at 11:17 am  

2008/8/23

ひまわり


当院の屋上花壇に今年はひまわりをたくさん植えた。そのひまわり群団が咲き誇って念願の写真を撮ることができた。時間のある方は覗いてみて下さい。ひまわり群団は何故元気に見えるのか?赤の群団では何故か元気に見えない。その理由は、黄色は人間の快感神経を刺激し見ることによって、楽しく朗らかな気分にさせてくれる効果があるそうです。色彩心理学では黄色は「喜劇の色」とも呼ばれています。演劇の世界でも喜劇では黄色のライティングをすることが多いそうです。黄色は笑いを手助けしてくれる色なので、最近あんまり笑っていないかな?と思っている方は花や絵画など黄色のアイテムを意識して環境づくりを演出してみて下さい。笑うと免疫力が高まります。

— posted by 越智邦明 at 01:58 pm  

2008/8/21

お盆


今回のお盆休みはみなさんいかが過ごされましたか?開業医である私はと言うと、14日午後、休みに突入するやすぐに、奥道後GCで薄暮ゴルフプレー。今回は、仕事が終わってすぐに直行したためか、打つ前からテンションが上がらなかった。体というものは正直なもので、素振りの時から当たる気がしない。案の定、第1打からテンプラのOB。いきなりトリプルボギーの出発。それでも途中から持ち直し、猛暑の中プレーを楽しむことができた。15日は入院患者のS氏の容態が悪く、呼吸器装着。いつも連休になると具合が悪い人が出る。S氏は脳梗塞で右片まひ。再梗塞を起こしたようだ。気にしつつ今治へ親父の墓参り。家族の無事をお願いする。16日、夕刻S氏の容態急変。夕食の途中で病院に駆けつけた。飲酒をしていたため次男坊が車で送り迎えしてくれた。孝行息子である。突然の心停止に心マッサージを含め、蘇生術を施すもあえなく他界。残念な結果になった。17日、朝からめまいの急患来院。「周囲がぐらぐらとゆれる」と。めまいの患者は実に多い。午後は東署の刑事が患者の件で至急面談したいと来院。結局、大した休みも取れず連休は終わってしまった。巨人も負けてしまった。

— posted by 越智邦明 at 08:09 am  

2008/8/18

中年の星


7月のゴルフ全英オープンを大いに盛り上げたグレッグ・ノーマン(53才)。3日目に単独首位に立ち、もし優勝したら最年長記録と注目を浴びた。4日目は私も眠い目をこすりながら彼のプレーにかじりついた。さすがに強風とプレッシャーからか3位に終わったが立派だった。彼は昨年、4才年上のローラ夫人と離婚。和解金は1億ドル(107億円)とケタ外れだったが再婚のお相手はクリス・エバート(53)でかつてテニス界の女王として君臨した名プレーヤーである。エバートとのテニス合宿を通してゴルフスウィングが見違えるようになった。御存知の通り、テニスという競技はハードである。下半身も強化される。そして一流アスリートだったエバートのメンタル面でのアドバイスもあってノーマンは復活した。再婚という環境の変化でやる気を取り戻したのだ。私の周りにも再婚してすっかり人生の自信を取戻した中年の方がたくさん居る。ノーマンはそういう中年の希望の星だと思う。

— posted by 越智邦明 at 04:58 pm  

2008/8/14

性感染症


いつの時代もにぎやかなのがこの病気。この世に男と女がいる限り無くならない。淋病、梅毒、クラミジア等々、当院にもまぎれ込んで来る。たいがいは性器に症状が出るのでヤバイと思って頭をかきながら訪れる。泌尿器科専門医が今一番、若者に訴えているのが、性感染症はSEXのみならず口からも感染するということです。
さて、当院でこの間あった症例ですが、40才台のプレイボーイD氏。「B型肝炎の彼女とSEXしているが性器は何ともないから大丈夫ですよね?」と。真実はB型肝炎は立派な「性感染症」です。B型肝炎の感染経路としては性的接触が55%と最も多いのです。心配になったD氏は検査を受けてくれましたが、結果はとても気の毒でした。今後、肝硬変、肝癌への移行のリスク、インターフェロン治療等を説明しましたが目はうつろでした。「100人斬り」なんて自慢していたD氏がかわいそうになりましたが、このあたりの啓蒙も我々の大事な仕事です。

— posted by 越智邦明 at 11:27 am  

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