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2008/11/19

麻生首相


非常に困った人である。当コラムではあまり政治の話をしてこなかったが、この人はタチが悪い。最近のあだ名がKY首相。「空気」だけでなく「漢字」(K)も「読めない」(Y)からついたそうだ。「踏襲」を「フシュウ」、「未曾有」を「ミゾユウ」、「頻繁」を「ハンザツ」。現役学生からも「あり得ない」「マンガじゃなくて本を読んだ方がいい」と失笑を買っている。当初はほほえましい趣味だと思っていたマンガ読みもここまで来ると笑って済ませられない。知識のなさ以上に人望、経験、判断力どれをとっても首相の「器」じゃない。
給付金問題のドタドタも無策ぶりをさらけ出した。今や自民党には首相に反論を翻すエネルギーも人材も残っていないようだ。
迫る大不況を目前にして、この人に経済のカジ取りが出来るのかどうか?日本はどうなるのか?
本当に不安な毎日を送っています。

— posted by 越智邦明 at 09:59 am  

2008/11/17

食医


高齢化社会を迎え、食べ物をスムーズに飲み込む、いわゆる「嚥下」に関心が高まっている。嚥下機能が低下したため自力で食べることが出来ず、経管栄養で生きながらえている人が当院でも数名入院している。嚥下がうまく行かず誤嚥をすると、いわゆる誤嚥性肺炎になる危険性が高まる。日本人の死因別死亡率の4位が肺炎(8.5%)であり、この半分以上(4~5%)は誤嚥によるものと考えられている。肺炎のうち65才以上が占める割合が95%と高値を示し、90才以上になると肺炎が死因の1位になります。誤嚥性肺炎の予防として口腔ケアが重要になっています。不潔な唾液には細菌が有意に多く口腔ケアをして口の中を清潔にすることが肺炎予防につながるため当院でも積極的に行っています。
昔の中国には外科医と内科医と獣医、そして「食医」という4種の医師がいたそうです。食医は食べることを全般に診る医師で他の3つの医師より重要とされていたそうです。
いつまでも「自力で」食べ物を摂取したいものです。

— posted by 越智邦明 at 04:15 pm  

2008/11/14

夜寝る子は育つ


日本は世界で唯一、週の労働時間が50時間を超える労働者の割合が25%を超える残業立国である。総務省は日本人の睡眠不足の減少を「寝不足で懸命に働く日本人」とまとめた。しかし2004年の世界銀行の調べでは日本の労働生産性は先進7ヵ国で最下位、OECDの平均をも下回っている。日本人は睡眠時間を削って残業をし、きわめて効率の悪い仕事をし、子どもたちと接する時間を放棄している。
さて入眠に一致する成長ホルモン分泌は古来の格言「寝る子は育つ」の根拠としてよく知られているが、実際は夜更かしや徹夜をしても、1日の成長ホルモン分泌総量は影響を受けないことが分かってきた。では寝ないとどうなるのか?近年、夜の光がヒトに与える悪影響が次の4つにまとめられた。①時差ぼけ・・・食欲や意欲、作業効率の低下をもたらす。②明るい夜・・・生体時計の機能停止をもたらす。③睡眠不足・・・睡眠時間が4~6時間に減ると耐糖能の低下、交感神経の緊張の亢進、肥満をもたらす。④運動不足・・・肥満、アルツハイマー病、慢性疲労症候群をもたらす。
朝の光を浴び昼間に活動し、夜の光を浴びないことでヒトはその潜在能力を最大限に活用できるようプログラムされています。生体時計を考慮した生き方をしましょう。

— posted by 越智邦明 at 04:57 pm  

2008/11/11

診察室(その2)


65才のその男性はある夜、緊急で診てくれ、とその家人から言われてやってきた。腹が苦しいと言う。エコーを行った所、肝臓に癌が多発し大きいものは直径4cmある。近医でC型肝炎と言われて3年間注射していたと言う。OPEの適応はないが入院していただいた。すでに肝硬変になっていた。
食道静脈瘤の破裂、腹水、黄疸、肝性脳症、肝癌破裂等教科書的な合併症の可能性を家人に説明しておいた。それから10日後。回診の後、突然、意識がなくなり心停止した。駆けつけた所、これ以上は膨らまないというぐらい、おなかが膨隆していた。肝癌の破裂による失血死。私も遭遇したのは初めてである。穿刺排液した血液の量は6ℓにも及んだ。ぺちゃんこになったおなかを見て、改めて癌は恐いと思った。そう言えば俳優の緒方拳さんが同じく肝臓癌の破裂で急死したことも記憶に新しい。

— posted by 越智邦明 at 04:49 pm  

2008/11/10

宴のおわり


長い長いプロ野球も今年は終わった。特にGファンは最後までお疲れ様でした。ヤング西武のピッチャーの前に巨人は完敗。手も足も出なかった。寄せ集め集団でなく西武を見習って若手を育成させるという本来のプロ野球球団のあり方を教えてもらって良かったと思う。少なくとも日本シリーズに負けて色々な所を改革できるだろうと前向きに考えている。
さて、私は幼少の頃から祭りにしても終わってしまったあとの空虚さが何とも嫌なのである。平常に戻るのに2~3日かかる。あと5ヶ月。野球のない生活が待っている。薬屋のK君を見習ってゴルフの練習でもしようか?

— posted by 越智邦明 at 07:47 am  

2008/11/8

情動的ストレス


心の状態と病気の発生は関連がある。地震や戦争時は心的外傷後ストレス障害(PTSD)などの精神疾患だけでなく心筋梗塞や突然死の発生が増加する。
それではスポーツ観戦などの興奮といった情動的ストレスではどうだろう?ここに面白い海外文献データがある。2006年に開催されたFIFAワールドカップサッカードイツ大会期間中にミュンヘン地方の救急病院に搬送された心・血管病患者を対象に調査が行われた。31日間の期間中、ドイツチームの試合が行われた7日間とドイツチーム以外の試合が行われた24日間及び例年同月間の3期間に分け患者数を比較検討した。するとドイツチームの試合があった7日間は他の2期間に比べて圧倒的に搬送患者が多く、例年同月間の平均2.7倍もの患者発生率であった。特に男性や過去に心臓病を持っている人がより危険性が高かった。そして予選リーグより決勝トーナメントで明らかに患者数が多く、接戦で緊迫した準々、準決勝で最も患者が多かった。
この結果は過度の情動ストレスは心・血管病発生につながることを示している。ストレスホルモンが原因と言われている。
野球ファンの皆さん、特にGファンには今年のようなハラハラドキドキの試合の連続は心臓によくないと思われます。患者さんを増やさないように来年は原監督、頼みますよ。

— posted by 越智邦明 at 04:01 pm  

2008/11/7

診察室(その1)


ある入院患者(男性)が、夕食の時に胸を叩いて苦しみ出した。あわてて駆けつけた。何かがつまっているようだ。緊急内視鏡を行った所、何とレンコンが食道にピタッとはりついている。かなりの大きさで、よくかまないで飲みこんだようだ。救急病院へ搬送したが相当難渋して取れそうもないとの一報。その後、結局胃カメラの生検鉗子で少しずつかじっていって、小さくなって下へ落ちたと報告を受けた。高価な生検鉗子がそのために3本ダメになって婦長から厭味を散々言われたと後日Dr.から聞いた。申し訳なく思う。イモ類等は水で柔らかくなって下へ落とせるが、レンコンはそうはいかない。私もいい勉強になった。レンコンを食べるたびに注意するようになったのは言うまでもない。

— posted by 越智邦明 at 03:46 pm  

2008/11/6

映画


1988年に産声をあげた「釣りバカ日誌」はもう知らない人は居ないでしょう。3日(文化の日)に最新作19号を観て来ました。今回のロケ地は大分県。私の従弟が住んでいる佐伯市の漁港が舞台で「いつも干物やらを送ってくれる従弟はこんな美しい海に住んでいるんだ」と改めて感激し、帰宅するなり手紙を出しました。今回は西田敏行扮するハマちゃんが胃カメラを飲むハメとなり、そのドタバタ劇が医者の私も抱腹絶倒でした。いやあハマちゃんはやっぱり面白い。浅田美代子もみち子さん役がはまってきたし、スーさん役の三国連太郎も長生きして欲しいものです。そしてゲストの常盤貴子は非常に美しい女性であると改めて感嘆した次第です。兄貴役の竹内力もいつものヤクザ並みの貫録!とにかく元気と希望をたくさんもらいました。
みなさん是非ストレス発散に御覧下さい。

— posted by 越智邦明 at 07:42 pm  

2008/11/5

結婚式


当院看護師の武田さんが結婚した。
式は11月2日、白水台のグリーンカーメルにて行われた。教会で、賛美歌312番(いつくしみ深き・・・)を歌うたびに、罪多い私は心の洗浄を受け、せつなく感じるのは毎度の事だ。神父さんのお言葉がいつになく心に響くのは私の心がより汚れているためだと真剣に聴く。
披露宴になって私は2番目の新婦側代表のスピーチ。8年間の新婦の足跡を想い起こしながら、熱弁をふるった。私の想いが果たして彼女に通じたかどうかは定かではない。
宴も進み、越智クリニックチームでの余興が行われた。みんな日頃の成果が出て大成功だ。これをみると当院のチームワークの良さがにじみ出ていて新婦も大変喜んでいた。
新郎もとてもやさしい好青年で毎度ながら2人の幸せを心より祈った。
新婚旅行はギリシャ、ドイツだと聞いた。武田さんの今後の活躍を期待してやまない。尚、花嫁の晴れ姿は院内1Fに飾ってあります。是非御覧下さい。

— posted by 越智邦明 at 05:33 pm  

2008/11/4

医学の進歩


どの分野もすさまじい進歩であるが、糖尿病の分野もめまぐるしい。
最近、ローマで開かれた欧州糖尿病学会。参加者は1万8000人という大きな会です。その中で注目すべき発表がありました。現在、糖尿病の治療で重症例にはインスリン自己注射が行われていますが、「注射」に抵抗を感ずる人が多いのも事実です。昔から「インスリンの飲み薬はないのか?」という質問も多く寄せられています。
今回の学会で英国のBroke-Smith Dr.から経口インスリンカプセルを臨床応用した報告が行われました。経口インスリンカプセル150単位を朝食60分前に10日間飲んでもらった所、HbA1C、体重、中性脂肪が有意に改善したそうです。心配な低血糖はありませんでした。
今後、この研究が更に進んで、「飲むインスリン」が一般化されるよう願ってやみません。

— posted by 越智邦明 at 04:34 pm  

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