さてこの歌は、岡村自身「ただの失恋ソングのつもりで作った」とインタビューで答えている。しかし今やその解釈を超えて、つらい時・泣きたい時に“大丈夫だよ”と背中をポンと叩いてくれる人生の応援歌に成長したのです。「切なく残る痛みは繰り返すたびに薄れていく あなたの夢をあきらめないで・・・」。
さて楽曲作りは詞が出来上がってから作曲が多いのですが、岡村孝子はメロディを先に作り後から詞をつける手法だそうです。その方が緊張感があり良い詞が書けると言う。
さて岡村孝子は1982年に“あみん”として「待つわ」で歌手デビューを果たしたのち、1985年よりソロアーティストに転向した。その代表曲がこの「夢をあきらめないで」だが、この歌は武蔵高等予備校のCMや「熱闘甲子園」で使用された。2005年の映画「逆境ナイン」の主題歌としても有名だが、名曲として中学校の音楽教科書にも採用されています。
最後に余談を2つ。
(その1)ZARDの坂井泉水は当初「負けないで」の歌詞を「最後まであきらめないで」と構想していたが、同曲と被ることもあって「最後まで走り抜けて」に変更した。
(その2)前夫、石井浩郎は肝炎からのリハビリ時に、同僚の野茂英雄が持ってきたカセットテープに入っていたこの曲に感動して岡村のコンサートで楽屋を訪ね、そこから交際が始まり結婚へ至った。