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2011/8/29

いざ京都へ


8月20~21日と京都で糖尿病学会が行われた。
銘打ってDMサミット。国立京都国際会館には、数多くの糖尿病の権威の先生達が講師として名を連ねた。河盛Dr.清野Dr.門脇Dr.小田原Dr.寺内Dr.等々。初日は河盛先生の「インスリンは今もmiracle drugか」と題して講演が行われた。結論は私が考えていた通りで、内服薬でいつまでも高血糖の是正をしないでおくと、心血管イベントを起こしてろくな事はない。勇気を持って、ちゅうちょなくインスリンを導入する。そして糖毒性を解除してから内服に持ってゆく。ステージが早ければ早いほど、インスリンの離脱がうまく行く。これは何度も私が体験済みの事であったが改めて今、診ている患者でどうなのか再考させられた。
翌日は雨。雨の京都も風情がある。気合を入れて6時半に起床、7時からプリンスホテル1Fの花水木(はなみずき)という京料理店で和食をいただく(写真)。とてもおいしい味噌汁に感激した。関東のホテルにはない京風の風味であった。
2日目は8:30からスタートした。オープニングは、天理よろず相談所病院の石井均先生が話された。ヒポクラテスの古代ギリシャより医学は3つの道具を用いていた。それは薬(herb)、メス(knife)、言葉(word)である。薬・メスはともかくとして言葉の重要性を石井先生は説かれた。患者というものは主治医の話し方ひとつで勇気が出て積極的になるのだ、と力説されたが私も同感であった。次に愛媛県立中央病院に以前居られた、清水一紀先生(現、心臓病センター榊原病院)の血糖自己測定(SMBG)のお話。途中で低血糖発作の予防に何を持たせるか、という話になりチョコレートはあまり血糖が上がらず不適格でグミがいいのだと話された。
次はインスリン治療について、基礎インスリンから始めるべきか追加インスリンから始めるべきかとの討論があり、会場アンケートでは81%が基礎インスリンであった。
最後に、食後血糖値は1時間がいいのか2時間がいいのかという議論があった。東邦大の芳野先生によると、実はテストミールでは1時間の方が高いので1時間値を採用すべきでは、と提案があった。その他、インスリンとGLP-1製剤の比較等、最新テーマも織り交ぜながら学会は終わった。
学会に出る度に「きのうの常識、今日の非常識」にぶち当り、反省することしきりである。
京都はゆっくり観光で来たいものだと痛切に思いました。

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— posted by 越智邦明 at 04:51 pm  

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