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越智クリニック
 
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2012/1/30

犬咬傷


ペットブームもあって犬、猫を飼う人は多い。外来でよくあるのが動物に咬まれたというものだ。今回は犬咬傷について論じたい。
大半の人は「大したことがないだろう」と放置して2~3日してから、ズキズキした痛みで来院するハメになる。文献的には犬咬傷では、その3~18%に感染症が起こるとされ、引き続いて骨髄膜炎、心内膜炎、化膿性関節炎、敗血症性ショックを起こすとされている。微生物学的にはPasteurella属が最も多く、レンサ球菌・ブドウ球菌等が続く。数は少ないがCapnocytophagaは重症の敗血症をきたすとされている。
犬咬傷の受傷部位として最も多いのは手で約50%を占める。次に下肢と頭頚部で16%、その次が上肢で12%を占めている。
治療ではPasteurellaは、第一世代セフェムが効かないことに注意が必要である。それ以上の詳しい治療方法は述べないが、咬傷は傷の大きさが小さいのでついつい放置しがちであるが、犬咬傷では抗菌薬の予防投与がその後の感染症を減少させることが分かっている。下の写真は犬に咬まれて3日間放置して化膿させてしまった症例です。37.2℃の発熱、手指痛がひどく全治に10日かかりました。皆さん注意して下さい。

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— posted by 越智邦明 at 12:50 pm  

2012/1/26

ゆうちゃん来訪


久しぶりにやってきた。
一番の成長は、「おしゃべり」だろうか。とに角、よくしゃべるが、「発音が良い」と保育所の先生にほめられているらしい。お風呂は私とゆっくり入るし、私が洗っている間もじっと浴槽につかって待っている。前回11月10日号Link で書いた数字数えは、今回はきっちり言えた。「7」は抜けなかった。確実に成長している。
病院に遊びに来て、ナース達とも会った。みんなの前で歌を歌うのは平気で「アンパンマン」も振り付けを交えて歌った。性格的にはステージで何かをやるというパターンは好きなようである。目立ちたがり屋なのかもしれない。
宇和島では最近、庭のおそうじを手伝ってみんなからほめられています。感心感心。
最後の夜、私のベッドで遊んでからさよならをして「自分で1階に行けるね」と送り出した所、「じいじ、階段こわーい」と言うので、やれやれと言いながらおんぶしてやって1階に降りるときに「じいじ、ごめんね。ごめんね、じいじ」と背中で言われたときには思わず泣けてきました。この子は心のツボが分かるのかも知れないな・・・。
また次回、楽しみにして下さい。

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— posted by 越智邦明 at 02:08 pm  

2012/1/23

ビートルズ


私の青春はビートルズに明け暮れた。
大学に入ってふと買った1枚のレコードから私は虜になった。家庭教師のアルバイト代が入るたびに次々とレコードを買って、ほぼ買い占め状態になった。ビートルズが「ラブ・ミー・ドゥ」でレコードデビューしたのは1962年10月5日。今年はまさに50周年に当る。日経新聞も1月9日の「文化往来」に取り上げているが、元メンバーの生涯を描いたドキュメンタリー映画が相次いでDVD化され、彼らの素顔に改めて光が当たっている。新聞からいくつか引用してみる。マーティン・スコセッシ監督「リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド」はジョンレノン、ポールマッカートニーの陰で「第三の男」と言われたジョージハリソンに焦点を絞った3時間半の大作。盟友エリック・クラプトンによる証言が貴重である。1966年にビートルズ来日の時、私は13才であった。愛光中学の1年生であったが正直、覚えていない。当時は媒体もなく知るすべもなかった。寮はTVも禁止であった。4人と対面した音楽評論家、湯川れい子氏は「ジョージは一番年下で、ポールに雑用を言いつけられてもいやな顔一つしない。温厚な性格だった」と振り返る。
ジョンレノンやポールマッカートニーは才能的にも群を抜いているが、私はジョージハリソンの「Here Comes The Sun」が一番好きである。1969年にリリースしたアルバム「アビー・ロード」に収録されているが、この歌を聴くたびに魂が揺さぶられる名曲である。ジョージがエリック・クラプトンの家へ遊びに出掛けた際、その年初めて春らしい日差しを感じていたら自然に歌詞とメロディラインが生まれたと言う。内容は、長かった冬に別れを告げ、春が来たことを歓迎するというものだが、この内容が季節を大事にする日本で大いに受けたそうである。ジョージの傑作は他に「サムシング」「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」がある。一度、You Tubuで聴いてみて下さい。(フォーク・ロック・バラードです。)
最後に私が家内と結婚したきっかけは彼女の発した「ビートルズと麻雀が好きな男(ひと)に悪い人は居ない」であった。

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— posted by 越智邦明 at 03:48 pm  

2012/1/19

脳卒中のお話


非常に増えている脳疾患。特に脳梗塞はその後遺症もふまえ、国民の関心は高い。長嶋前監督を見るまでもなく、相当なリハビリを強いられる。
さて1月14日(土)に「脳卒中は治せます 防げます―わかりやすい治療をめざしてー」と題して、学術講演があった。演者は市民病院脳神経外科部長の角南典生(すなみ・のりお)先生。
角南先生は日曜午後3時から毎週、南海放送ラジオでプレゼンターの松沢はつみさんと、脳に関するトークを行っている。お聴きになった方も多いと思う。当院の患者さんも何名かお世話になっていることもあって聴きに行った。
概要は、アテローム血栓性脳梗塞、ラクナ脳梗が激増している現状と血栓溶解剤t-PAのお話をまずされた。t-PAは発症から3時間以内に注射を行わないとまひが残ってしまう。「ろれつが回りにくい」「顔がゆがむ」「手足に力が入りにくい」等の発症早期に、いかに早く主治医(家庭医)に相談し、脳神経外科に搬送してもらうかがポイントである。「様子見」が一番良くないのは我々も日々経験している。当日は米国の症例ビデオを供覧していただいた。右手が挙がらないという患者を救急隊員がチェックし、病院に搬送し、MRIで確認後、t-PAを注射。2時間して完全に右手がスイスイと挙がる映像を見て、現代医学の進歩に改めて感嘆すると共に、我々、開業医の使命もひしひしと痛感させられた。
最近、脳梗塞の予防薬としてクロピドグレルという抗血小板薬が一線で使われており、角南先生も200人以上に使用して、感触の良さを強調されていた。
但し、血圧のコントロールをきちんとしてから使うという注意もされた。血圧の薬をきちんと飲まない方への対応に苦慮されているお話には私も同感であった。
当日いただいた先生の著書を読んでみた。
その中からボケないための10カ条を書いて終わりにします。
①新聞の見出しを大きな声で音読する
②会話を楽しむ・仲間に入る
③日記を書く・手紙を書く
④料理をする・後片付けをする・掃除をする
⑤ストレスを解消する・嫌なことは忘れる
⑥食べ物に気をつけ腹8分
⑦水分をしっかり取る
⑧散歩をする・適度の運動をする
⑨ハグする
⑩「ながら族」になる。

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— posted by 越智邦明 at 04:20 pm  

2012/1/16

感染情報


この最近、巷で流行している病気の情報をお届けしたい。
当院は学生等若い人も多いが大きく次の3つがある。

①インフルエンザ
ほとんどA型である。何といっても突然の38℃を超える発熱、ものすごいだるさ、関節痛を訴える。咳もひどく、その他の感冒症状(鼻水・咽頚痛)も訴える。
タミフル、リレンザが定番であるが、1回のラピアクタの点滴も早く治る。一刻も早く来院して尚かつ、休業、休校して他人への感染を防ぐことも大事である。
12月末から訪れている患者は全員、ワクチン未接種である。残念な事である。

②マイコプラズマ肺炎
昨年、天皇陛下がなられたことで有名になったが、昔からある病気である。頑固な咳、特に夜間がひどく痰はあまりない。熱は微熱が多いが、しつこい咳に悩まされる。中には咳をしすぎて肋骨骨折を起こした若者も居た。マイコプラズマは微生物なので一般の抗生剤は全く効かない。いつまでも治らない咳は受診が必要です。
家庭内感染も多く見られます。胸膜炎、髄膜炎も合併することがあります。

③感染性腸炎
俗に言う嘔吐下痢。ひどいときは、吐いて熱が出て水下痢という三重苦になります。出来るだけ早く点滴を受け、脱水を防ぐ必要があります。これからはノロウイルスとの鑑別も大事になってきます。
①~③全て他人への感染もありますので、侮らないように御留意下さい。

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— posted by 越智邦明 at 11:44 am  

2012/1/12

加薬(かやく)


カップ麺に付きものの具材。どうして“かやく”と呼ぶのでしょう。
加薬とは加薬味、つまり薬味を加えるという言葉から来ている。薬味はもともと漢方の用語である。中国の文献には既に一世紀にはこの言葉が登場している。宋の時代には家庭で薬味の調達や配合が一般化されるようになった。
宋医学が日本に伝わると、日本の一般家庭にある漢方の材料となるものとして(1月10日のブログにも取り上げた)Link 生姜が加薬味の代表となった。
室町時代後期の「運歩色葉集」には加薬という言葉が登場している。江戸時代には、他の香辛料である山椒も加薬と呼ばれることとなる。そして次第に香辛料一般が加薬と呼ばれだした。江戸時代の料理書には「加益(カヤク)は、おろし大根・ネギ・のり・とうがらし」と記されている。さて加薬を具として使うようになったのは、和歌山県・兵庫県・高知県が発祥とされている。
さて40年前に登場したカップ麺。かやくをセットにしてカップヌードルを売り出したのは日清食品ですが、この業界は新商品の開発でしのぎを削っています。麺はもちろんですが、かやくの改良、凍結や乾燥の技術開発に力を入れています。かやくの具材はネギや卵、エビはじめ10種類以上に上ります。最近は具材を主体としたカップ麺が登場しているほどです。
かやくが脇役から主役に変わる日も近そうです。

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(追伸)
今年は辰年です。「オールドラゴン」って知ってますか?これは麻雀の、ある役満の英訳です。アジア限定の遊びというイメージの強い麻雀ですが、実はかなり昔から欧米でも人気です。一時、アメリカでも一大ブームが起こり牌の生産が追いつかなかったそうです。
さて正解は「ドラゴン」が白、発、中の「三元牌」の英訳であり「オールドラゴン」はこれらが全てそろった役満である「大三元」のことです。

— posted by 越智邦明 at 05:25 pm  

2012/1/10

生姜(しょうが)


ショウガは風邪予防で何度も取り上げてきました。今回はショウガを薬理面から見てみます。ショウガは多年草で、インドが原産地と言われています。日本の文献には平安時代には盛んに栽培されていたと書いています。
ショウガは古くから他の生薬と配合して使われてきました。鎮痛、解熱、鎮咳、食欲増進、新陳代謝の促進といった効果があります。
料理では古くから重要な香味野菜として大いに活用されてきました。ショウガは収穫時期によって特長と用途が異なります。早い時期に葉をつけたまま収穫する葉ショウガや初夏に出回る新ショウガは、柑橘類に含まれるシトラールという成分が多く、薬味というよりむしろ野菜感覚で食べられます。これに対して貯蔵した根ショウガは辛味を増し、肉や魚料理の臭い消し、刺身やメン類の薬味、風邪療法、しょうが湯などに用います。
夏は口内に清涼感を、冬は全身をポカポカに温めてくれるショウガ。欠かせない食材の一つです。

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(追伸)
以前にお話した仙台のTさん。Link お家が被災し体調を崩し、年末より当院にて入院加療されている。初めて「被災証明書」を見た。(治療費は無料になります)。津波では持ちこたえたものの2回目の地震で倒壊されたそうで、かわいそうでなりません。そのTさんが「先生、今年は仙台は元気ですよ。何でもデパートの売り上げが+50%だそうですよ」と嬉しそうに語った。東北全体が活気づくように祈っている。消費税アップが水を差さねばよいが・・・。

— posted by 越智邦明 at 06:14 pm  

2012/1/5

新年のごあいさつ


皆様、明けましておめでとうございます。
昨年は大震災で日本にとって大変、不幸な一年でした。当院も募金等でわずかながら協力出来ました。これも患者の皆様の御援助の賜物と感謝して居ります。
さて当方は12/31~1/3と急患や緊急入院、病棟患者の回診等で、全く休むことは出来ませんでした。しかし、唯一、夏に出来なかった亡き父の墓参りに今治へ行けたのは幸いでした。
今年は3月11日の創立25周年へ向けて職員一丸となって頑張りますので、応援よろしくお願いします。

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(追伸)
12月31日に長男が北見から空路帰って参りました。花束を抱えて空港から出てきたので驚きましたが、病院側からお礼をこめていただいたとの事。感謝です。北見のおみやげで「ほっちゃれ」を持ち帰りました。北見市で50年も売れているお菓子だそうで、「ほっちゃれ」とは北海道の方言で産卵を終えた鮭のことです。子孫繁栄、命をまっとうすることの喜びを込めて名付けたそうです。大みそかは恒例のドンペリで乾杯。正月にはゆうちゃん家族が来て、にぎやかになりました。将棋の邪魔をするゆうちゃんでした。そして2日、「ありがとう~」とゆうちゃんは大声で元気よく宇和島に帰り、そして長男も帰京し元の静かな我が家に戻りました。

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— posted by 越智邦明 at 04:43 pm  

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