Created in 0.0159 sec.
 
越智クリニック
 
T:0304 Y:1609 Total:2885284 Online:28
カレンダー
<< 2012.1 >>
SMTWTFS
12345 67
8910 1112 1314
1516 171819 2021
2223 242526 2728
2930 31    
 
2012/1/30

犬咬傷


ペットブームもあって犬、猫を飼う人は多い。外来でよくあるのが動物に咬まれたというものだ。今回は犬咬傷について論じたい。
大半の人は「大したことがないだろう」と放置して2~3日してから、ズキズキした痛みで来院するハメになる。文献的には犬咬傷では、その3~18%に感染症が起こるとされ、引き続いて骨髄膜炎、心内膜炎、化膿性関節炎、敗血症性ショックを起こすとされている。微生物学的にはPasteurella属が最も多く、レンサ球菌・ブドウ球菌等が続く。数は少ないがCapnocytophagaは重症の敗血症をきたすとされている。
犬咬傷の受傷部位として最も多いのは手で約50%を占める。次に下肢と頭頚部で16%、その次が上肢で12%を占めている。
治療ではPasteurellaは、第一世代セフェムが効かないことに注意が必要である。それ以上の詳しい治療方法は述べないが、咬傷は傷の大きさが小さいのでついつい放置しがちであるが、犬咬傷では抗菌薬の予防投与がその後の感染症を減少させることが分かっている。下の写真は犬に咬まれて3日間放置して化膿させてしまった症例です。37.2℃の発熱、手指痛がひどく全治に10日かかりました。皆さん注意して下さい。

img048

IMG2120-1


— posted by 越智邦明 at 12:50 pm  

この記事に対するコメントはありません

Copyright 2007 越智クリニック. All rights reserved.  ppBlog is Free & wonderful Software.