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越智クリニック
 
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2009/2/12

カテキン


冬場になるとカテキンという言葉をよく耳にする。近年その効果が再注目され、中でも茶カテキンは抗酸化作用と吸着性などからウイルス感染を防ぎ風邪の予防に役立つ。その他、体脂肪を抑えストレスを軽減する作用がある。カテキンは茶の渋みの元であるタンニンの構成成分で茶葉の固形分重量の13~30%を占めている。
カテキンの含有量は緑茶が最も多く、ウーロン茶、紅茶の順となる。緑茶では抹茶、煎茶、番茶、ほうじ茶の順になる。玉露には残念ながらカテキンは少ない。また麦茶は大麦の実から作られるのでカテキンは含まれていない。
茶カテキンは熱湯のほうが多く抽出されると言われ、一煎目で6割、二煎目以降で残りが抽出されるという。
寒い冬、緑茶を飲んで乗り切りましょう。

— posted by 越智邦明 at 05:35 pm  

2009/2/10

My holiday


8日の日よう日、私はどんな過ごし方をしたでしょう。
8時半起床。休日の定番はパン、紅茶、ヨーグルト。9時半に病院へ行き、ミニ回診。日よう、祭日はゆっくり家に居たいが、病室を抱えている私としては、問題のある患者の回診は欠かせない。辛い所である。その後、10時半より天気も良く暖かいので久しぶりにゴルフの練習を、と考えたが困った問題が発生した。先日7日の土よう日にキャッチボールを息子とした時に、左の親指を突き指したのだ。アイアンを振ろうとしたがトップの位置で親指が痛くて支えきれない。ここは無理をせずとゴルフはあきらめた。正午、家内が琴の練習で不在のため、作り置きのハヤシライスを温めて1人寂しく昼食を食べた。
さて午後はと考えをめぐらせ、映画を観ることにした。「007 慰めの報酬」だ。007シリーズは初回からずっと観ている。いきなりカーチェースで始まり、アクションの連続はいつもながら。唯、今回はボンドガールとの恋愛がほとんど見られず、ちょっと寂しい気がした。
夕方、5時。いつもながら愛犬オンプの散歩で桜ヶ丘団地まで登る。ここから眺める松山平野は雄大ですばらしい。だっこしたオンプも心なしか感動しているように見える。
その後、マッサージに行き1週間の疲れを取る。マッサージはリンパの流れを改善する効果があると信じている。硬い体が少しでもほぐれたら、と願っている。
夕食後は今や恒例のNHK大河ドラマ「天地人」を観る。「兼続初陣」。妻夫木演じる兼続のたよりなさがまた初々しくて好感を与えている。
今週は建国記念日(11日)で平日の休みが取れる。楽しみにしてがんばろうと早々の就寝となった。(平日起床は6時15分のため)。

— posted by 越智邦明 at 01:18 pm  

2009/2/9

たんぽぽ色


久しぶりに色彩学です。人見知りする人や宴会が苦手な人にオススメは「たんぽぽ色」です。たんぽぽ色は明るく鮮やかな黄色。色彩心理学では“社交カラー”とも呼ばれていて心理的に人と人との距離感を縮めてくれる効果があります。
「人は見た目が9割」というベストセラーになった本がありますが、人間の五感の中で判断に影響するのは何といっても「視覚」です。
たんぽぽ色は「明るく社交的でノリのいい人」を演出してくれます。
パーティーには、この色のチーフを胸ポケットに飾り笑顔を見せれば完璧です。

— posted by 越智邦明 at 05:21 pm  

2009/2/5

丁子(チョウジ)


チョウジは熱帯圏に生息するフトモモ科の常録高木で花蕾は釘に似た形をしているため、中国では釘を意味する「丁子」の文字があてられ英語のClove(クローブ)もこれを語源とします。
インドネシアのモルッカ諸島が原産。モルッカは香料諸島として知られています。ヨーロッパへは紀元前から中国人やアラビア人によって運ばれていました。
大航海時代になるとコショウ、ナツメグとともにスパイス貿易の中心的な商品となりました。日本にも5~6世紀には紹介され、奈良の正倉院には8世紀に渡来した丁子が保存されています。
チョウジは枝の先に花序を出し多数の花をつけます。花が開く前の花弁が丸く閉じている時期のものを採集して乾燥させます。丁子は強い匂いと焼けるような味があり芳香性健胃薬とされ、漢方ではしゃっくり止めのシテイトウに配合されています。また丁子油は殺菌作用と鎮痛作用があるために、歯科医で虫歯の処置に使われます。この匂いを嗅ぐと歯医者を思い出す人がいるでしょう。またこの香り(オイゲノール)を嫌うのでゴキブリ除けとしても使用されます。その他、日本刀のさび止めにも用いられます。インドネシアでは丁子油で香りをつけたタバコもあるそうです。

— posted by 越智邦明 at 02:22 pm  

2009/2/2

過活動膀胱(OAB)


最近この病気が増えてきた。概念としては新しい。ふつう尿意は寒くなったり緊張すれば催すが、そういうことに関係なくしょっちゅうトイレに行きたくなる。タクシードライバーの患者Aさん(48才)は「最近トイレの回数が急増した」と来院。お客さんを降ろすとすぐに近くの公衆トイレへ駆け込む。しかも、さっきしたばかりなのに30分もすると急にまた行きたくなる。タクシー乗り場で列をなすのが苦痛になっていた。診断結果は「過活動膀胱」。「急に尿意をもよおす」「トイレまで我慢できず失禁する」など尿意切迫感を主な症状とする疾患である。通常、膀胱は尿がたまると大脳の指令で筋肉を収縮させ尿を排出する。ためる時はその指令がないので筋肉の収縮は行われない。しかしOABでは尿をためている途中でも大脳とは関係なく勝手に膀胱が収縮するために尿意を起こしてしまうのです。
日本には40才以上で800万人の患者がいると言われている。幸い、最近OABの特効薬が出現して、さきほどのAさんも著効。全く気にならなくなってタクシードライバーを続けている。医学の進歩のおかげである。

— posted by 越智邦明 at 04:55 pm  

2009/1/30

地デジの大失敗


以前にも書いたが2011年に迫った「地方デジタル放送」への完全移行。現在127社のテレビ局の4割が経常赤字であり、その主な理由は1社平均60億、業界全体で1兆円もかかる地デジの設備投資負担である。一方、視聴者にとっても買い替え負担は不況で重くのしかかり「アナログのままでいい」との回答が7割にも上る。今や国民だけでなく関係業界からもソッポを向かれ始めた地デジ。
一方、先行しているはずの米国でも2月17日の完全移行を控え、オバマ大統領の政権移行チームが「消費者がデジタル放送を視聴する準備ができていない」としてアナログ停波の再検討を打ち出している。
更につきつめればテレビ各局が不況による広告減とのダブルパンチで厳しい事業収支の中で(たとえ地デジで高画質になっても)マトモな番組が作れるのかー本当に困った問題だと思います。
皆さんはどう思われますか?

— posted by 越智邦明 at 11:33 am  

2009/1/29

マラリア


世界の三大感染症と言えばエイズ、結核とマラリアである。日本では関心がないが熱帯、亜熱帯地域では未だ猛威を振るっている。
マラリアは原虫が赤血球内に寄生し増殖を繰り返すことによって発熱や貧血を起こす。熱帯熱マラリア、三日熱マラリア、四日熱マラリア、卵形マラリアの4種類があり、いずれもハマダラカによって媒介される。患者さんで80才以上の方がよく戦地でマラリアと闘った話をしてくれる。それはそれは大変だったとみんな言う。
マラリアのワクチンが困難な理由としてはマラリア原虫自身がヒトの防御免疫を巧みに回避する能力を持っていることにある。そのため終生免疫を持てる麻疹や水痘と違って何度でも発症する質の悪い疾患なのである。
2002年に熱帯熱マラリアの全長ゲノム情報が公開され国際プロジェクトが研究を進めている。この国際プロジェクトには2006年、突然の引退宣言で話題となったマイクロソフト社のビル・ゲイツ氏が創設した基金も投入されていて、世界の注目を浴びている。
いつの日か世界からマラリアを撲滅できるワクチン完成の日を心から待ち望んでいます。

— posted by 越智邦明 at 01:44 pm  

2009/1/27

インフルエンザあれこれ


現在、インフルエンザが大流行している。当院では例年の如く、学生が圧倒的に多い。今年もワクチン接種組はほとんどかかっていない。ワクチンは毎年、流行予測株を厚労省指導下に作り、実施しているが少なくともこの10年、この「予測」は的中していると思う。それと、よく質問のある「ワクチンは1回?2回?」だが、今年も2回の人はかかっていないが1回の人は数人かかっている。しかし全くしていない人に比べ1回でもしておけば、回復は早いのも事実です。治療薬は「タミフル」と「リレンザ」がありますが、TV等で報道されているようにAソ連型の98%にタミフルの効かない「タミフル耐性」が出現して困っています。(総数の1/3)。さてインフルエンザの流行はと言うと、20世紀はスペイン風邪(1918年)、アジア風邪(1957年)、香港風邪(1968年)と3回発生した。「A香港型」は香港風邪、「Aソ連型」はスペイン風邪のそれぞれ子孫に当たる。
今後、新型インフルエンザが出現して万が一、特効薬が開発されていない事態になればパンデミック(世界的大流行)が起きます。いずれにしても「ワクチン」と名のつくものはインフルエンザに限らず受けておくのが賢明な選択だと思います。
備えあれば憂いなし!

— posted by 越智邦明 at 11:08 am  

2009/1/26

喫煙


最近、「タバコやめた?」「いや軽いヤツに換えたから大丈夫」という会話をよく耳にします。医学的にどうなのか?九州大の中西教授の論文から引用してみよう。長期喫煙者が強いタバコから低タールタバコに換えると吸入されるニコチン量は確かに少ないが、煙をより深く吸い込みより長く肺に留めておくように喫煙行動が変化し、それにより末梢肺にまでこれらの発癌物質が到達し末梢発生型の腺癌のリスクを高めるそうです。2007年の第12回世界肺癌会議の報告をみると、米国では低タールフィルター付きタバコの利用が増えるにつれ腺癌が増加していることが明らかになったそうです。
次に「受動喫煙」即ち自分は吸わないが夫をはじめ周囲の喫煙者の吐いた煙を吸うことの害であるが、重喫煙者の妻が肺癌になりやすいことは1980年代に既に報告されています。最近の調査では夫が非喫煙者である女性に比べ、夫が喫煙者である女性では肺癌のリスクが1.3倍高かったそうです。
タバコには50種類以上の発癌物質が存在し、特にベンゾピレンとニトロソアミンは強力です。
タバコはやはり百害あって一利なしです。

— posted by 越智邦明 at 10:26 am  

2009/1/22

耳鳴り


皆さんは耳鳴りに苦しんだことはありませんか?これは本人にしか分からず他人に理解されない辛い病気です。
歴史をひもといてみますと、あのベートーベンは第九交響曲を作曲していた時、既に耳鳴りと難聴でほとんど聴力を失っていました。作曲家として耳鳴りは大いに仕事の邪魔となったと思われます。次に劇作家で宗教文学を代表する倉田百三も晩年、耳鳴りで悩みました。最後に、江戸後期の俳人、小林一茶も晩年、耳鳴りに苦しみました。「夜の霜 しんしん耳は 蝉の声」という句がありますが、耳鳴りの音が蝉の声に思えたのだと、想像されます。一茶は高血圧やめまいも同時に患いました。
さて、なぜ音のないところに音の感覚が発生するのか、そのメカニズムは全くわかっていないのですが、音を感じる内耳の感覚細胞が障害されているのではないかといわれ、耳鳴りを訴える患者さんの多くは何らかの聴力障害を持っています。そして睡眠を妨げられたりノイローゼに陥る方もいます。末梢血管拡張剤やビタミン剤、精神安定剤や最近ではTRT療法(耳鳴順応療法)が行われていますが完治は難しいようです。過労、睡眠不足、ストレス、濃いお茶、カフェインを避けることも肝要です。一刻も早く、新薬の登場が待たれます。

— posted by 越智邦明 at 03:36 pm  

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