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2010/1/12

バクチ


賭け事は「偶然」の要素が強い。日本人は農耕民族だから、土を耕し種をまいて水をやれば芽が出る・・・そんな努力すれば必ず報われるという価値観が根底にある。だから日本人には本来バクチは向かない。狩猟民族は山から出て来たシカやイニシシを一発で仕留めるというリスキーで反面、不安定な要素を抱えている。獲物が現れなければ又あした、である。だから一発逆転のバクチが好きである。
話は変わって、井上陽水(61)は1977年、大麻所持容疑で逮捕されて急速に人気を失ったが、その頃に私も大好きな「麻雀放浪記」で知られる作家、阿佐田哲也氏と親交を深め、麻雀にのめり込んだ。そこから「世の中、真っ黒、真っ白はない」という価値観を見い出し、後に「リバーサイドホテル」「ワインレッドの心」に代表される抽象的な歌詞の世界観を作り出した。あの独特な「陽水ワールド」はバクチを通じて醸造されたのだ。
阿佐田氏はバクチについて「金稼ぎが目的ではない。人生観を深め男を磨く場でもある。時には他人に勝たせ楽しませながら、ほどほどに生きることが大事。だから9勝6敗を狙え」と言っている。また「下手なやつに限って、麻雀でも競馬でも全戦全勝を狙いたがるんだよ」という言葉は、麻雀をする私の心にぐさっと刺さった。「遊びをせんとや生まれけむ」と悩まずにバクチを楽しみたいと思う。

国士無双


— posted by 越智邦明 at 03:39 pm  

2010/1/7

正月のアクシデント


今年は長男は12/31~1/2の、ゆっくりの休暇を取って帰っていた。恒例の1月2日の「三越詣で」を午後に控えゆっくり昼食をとっていた。すると階段の方で「ギャー」と悲鳴が。何と家内がこけて口の中を切ったのだ。よーく観察すると、裂傷で縫合が必要だった。外科医のひよこの長男に「縫うか?」とアイコンタクトを送り、うなずく長男を連れ直ちに病院へ行った。落ち着かない女房殿を次男が手を握って抑えつけ、手術を行った。吸収糸で(おそらく2針必要と思われ)私がまず1針、次に交代して長男が1針縫合し、親子リレーは完成。
かねて女房殿は「長男の外科技術訓練のためなら私の体は提供するよ」と言っていたから、その願いは一応叶ったわけだ。江戸時代の外科医、華岡青洲の「妻」ならぬ「母」である。この「妻」の話は過去に何回もドラマ化されているから御存知の方は多いと思う。さて、長男のテクニックを見ながら自分の研修医の頃を思い出した。
「なかなかやるじゃん」。これで、はたして長男TOMOは平成の「華岡青洲」になれるだろうか?
その後、念願の三越へ行き、ベルトと靴下を買った長男は最終便でさっそうと帰京していった。
正月のちょっとしたアクシデントであった。

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— posted by 越智邦明 at 09:39 am  

2010/1/4

あけましておめでとうございます。


丑から寅へチェィンジ。どんな年になるのでしょうか?
年末年始、完全休養となった方から私のように毎日、病院に出た人間までさまざまな過ごし方をされたと思います。気分一新、今年が皆様にとって良い年になることを祈っています。

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— posted by 越智邦明 at 07:48 am  

2009/12/30

今年のおわりに


今年もブログにお付き合い下さりありがとうございました。
年の瀬を迎え、皆様もばたばたとお忙しい事と存じます。
正月に孫のゆうちゃんが来るのを楽しみにしていましたが、パパが正月3日間、日当直で来れず代わりに12月26日(土)、に連れてきた。もう5kgを超え、すくすくと育っていて安心しました。
27日(日)は、夏に予告した通り「釣りバカ日誌20ファイナル」を見に行った。1988年に第一作が始まって終に最終回となった。「男はつらいよ」が昭和を代表する映画なら、「釣りバカ日誌」は平成を代表する映画です。みなさん是非、ファイナルに足を運んで下さい。後日談ですが、撮影の5日前に三國連太郎は心筋梗塞の手術を受けていたとの事。恐るべき役者根性です。
最後に皆様が良い年を迎える事を切に希望しています。
新年は1月4日からスタートとなります。

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— posted by 越智邦明 at 08:59 am  

2009/12/28

アルコール性心筋症


中川元財務相の死因として注目を集めたアルコール性心筋症。お酒が持つ毒性が直接心筋に作用して起きる病気です。具体的には、心筋細胞が線維化するなどして心臓の収縮力が低下するのが原因。むくむ、息切れがする、夜間苦しくなるといった自覚症状が出る。日本酒なら1日5合以上を週5日以上を10年間続けたときに、発症リスクが高まるといわれています。これは完全にアルコール依存症ですが、依存症の0.1%がこの病気を発症するといわれています。
ただこの病気は、酒量が少なければ絶対にならないかといえば、そうともいかない。実はこの病気は、遺伝子の影響を強く受けるとされ、発症しやすい酒量も個人差があるのです。
どうか酒好きの人は常に心臓に気を配り、少しでもおかしいと感じたら専門医の受診を勧めます。肥大型心筋症や拡張型心筋症など、さまざまの病気が存在します。

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— posted by 越智邦明 at 03:46 pm  

2009/12/24

天皇誕生日(23日)


週途中の休日はホッとする。23日の一日を振り返ってみよう。冬至が過ぎて、これから日が長くなると考えると毎年の事ながら嬉しくなる。前日から、明日はゆっくり寝ようと考えていたが8時に起床。いつもながら休日はパンとコーヒー。愛媛新聞、日経新聞をくまなく読む。
来年度の診療報酬が10年ぶりにアップするかも、と書かれてあった。医療界は小泉改革によって縮少を余儀なくされた。そのひずみが現在起こっている。鳩山首相が公約を実現出来なければ「期待」は「失望」に変わる。
病院で回診を済ませたあと、天気が良いので久しぶりにゴルフの打ちっぱなしに行った。しかし30分ぐらいすると病院からTELがあり、「44才の女の方が昨夜から38.8℃あり、どうもインフルエンザらしいので診て欲しい」と。ドライバーをもう少し打ちたかったのだが、10分程SWによるアプローチを練習してから病院へ戻る。やはりインフルエンザでタミフルを投与する。
帰宅後、昼食。すきやき丼を食べた。1時半、全日空ホテルの近くのエステで「かかとエステ」をしてもらった。新年を気持ち良く迎えるために前から計画していた。おかげで踵はつるつるになった。2時半、若草町の総合福祉センターへ歌謡フェスティバルを聴きに行く。これは全員アマチュアであるが、その中で「歌で綴る昭和歌謡史」を是非聴いて下さい、と患者さんのTさんからチケットをもらっていたのだ。24曲の昭和の歌を次々と聴いたが、やはり昭和の歌には私なりに色々な思い出があり、胸を打たれた。印象に残ったのは「東京音頭」(S8)、「リンゴの唄」(S21)、「長崎の鐘」(S24)、「お富さん」(S29)、「有楽町で逢いましょう」(S33)、「いつでも夢を」(S37)、「星影のワルツ」(S42)等であった。星影のワルツは、3年前に上海へ院内旅行へ行った時に、公園で大音響のスピーカーが同曲と「北国の春」を流していたのを聴いて、「恐るべし、千昌夫」と思ったりした。Tさんに感謝しつつ、4時半、帰宅し、愛犬オンプと散歩へ。昼間なのでオンプも大喜びでしきりに尻尾を振っていた。5時半、まだ出せていなかった数人の年賀状を完成する。必ず一言は書くように心掛けている。6時半、ゆずをたくさん入れた、ゆず湯に浸る。1年の疲れが一気に吹き飛んだ気がする。
夕食は患者さんから送っていただいた「かつおのたたき」をおいしくいただいた。アルコールは鹿児島の芋焼酎、貴匠蔵(きしょうぐら)を前から気に入っていて、お湯割で2杯飲む。
デザートに最近人気のみかん「紅まどんな」を2個食べる。上品な甘さが何とも言えない。ついでに「紅ほっぺ」のいちごも食べた。これも甘くて最近人気です。
今年もあと1週間。気合を入れながら11時就寝。

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— posted by 越智邦明 at 07:55 am  

2009/12/21

口の中のトラブル


私の所へも多くの口内トラブル即ち口内炎、口腔乾燥症、味覚障害、歯周病などの方が訪れる。口腔ケアの重要性が叫ばれだした今日この頃、歯磨きやうがいも基本ですが、漢方薬も選択肢のひとつです。漢方薬はいくつかの生薬で作られているため、ひとつの漢方薬でさまざまな症状に対応できます。いくつかの成功例を揚げてみます。

①口内炎・・・十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)は体力、血力を取り戻して、免疫力をアップさせる働きがあります。
②口腔乾燥症・・・水を欲しがるタイプには白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)が、口が乾くが水を欲しがらないタイプには五苓散(ごれいさん)。
③味覚障害・・・補中益気湯(ほちゅうえつきとう)や六君子湯(りっくんしとう)。
④歯周病・・・排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)。

西洋薬で効かなかったり西洋薬の副作用で悩む場合など、漢方の出番があります。うまく組み合わたいものです。

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— posted by 越智邦明 at 03:09 pm  

2009/12/17

風邪は万病のもと


子供が散髪をして髪を短く切ると、風邪をひくのをよく見ます。これは医学的には、首の冷えが影響しています。首が冷えると、首を通る自律神経に異常が生じ、くしゃみや鼻水が出ます。よって民間療法として、これらの症状が出た時は、蒸しタオルで首を温めることをお勧めします。水で濡らしたタオルをラップで包み、電子レンジで1分加熱。そして乾いたタオルでくるんでから首に巻いて温めて下さい。
体が冷えたと感じたら、蒸しタオルで首を温める。是非実行してみて下さい。

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— posted by 越智邦明 at 06:47 pm  

2009/12/14

漢方薬


外来患者のFさん(53才、男性)。真夏に感じた全身倦怠感が消えず食欲もない。胃もたれ、下痢も続き何をするにもおっくうだ、と来院。顔色も、うつを思わせる暗さがありました。型通り、採血、エコー、胃カメラをしましたが全く異常なし。ここで私はFさんは、体を動かすエネルギーが低下した状態(気虚)で、もたれや下痢などの胃腸症状から消化器の働きが悪くなり、一層エネルギーの産生が低下したと考え、漢方の「補中益気湯」を処方しました。補中益気湯は医学の王様の薬と東洋医学では言われています。薬名にある「中」は、体の真ん中にある消化器を指し、ここの働きを補い高めて生命エネルギーを高め、元気にして疲れなどをとる作用があります。
Fさんは飲み始めて1週間で食欲不振や下痢が改善され1カ月で完治しました。何より明るい笑顔が戻ったのが嬉しかったです。

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— posted by 越智邦明 at 01:18 pm  

2009/12/10

大阪学会


12月6日(日)、大阪はリーガロイヤルホテルで糖尿病の学会が行われ、前日より大阪へ入った。
今後、糖尿病の治療を一変させるといわれる「インクレチン」なる薬の説明会であった。従来の薬剤は血糖降下薬と言われ、高血糖を是正することはできても糖尿病の成因そのものには関与してこなかった。ところがインクレチンは、膵臓のβ細胞保護効果を有し、糖尿病を根本から治す可能性のある薬である。特に糖尿病にかかった人なら誰もが一度は経験する「低血糖発作」がほとんど起こらないのも魅力である。
会場は700人を超えるDr.であふれた。糖尿病治療の限界をひしひしと感じているDr.達が、更なる治療の発展の為にと講演に集まった訳である。世話人はインクレチンならこの人と言う、関西電力病院の清野裕(せいのゆたか)先生。秋田大学の山田教授を始め、糖尿病の権威達の話を目のあたりにすることで、従来の糖尿病知識のおさらいが出来た事も学会の利点である。そこには書物からは入ってこない一種のワクワク感が存在するのである。Session2で、米国のDr.による「海外におけるインクレチンの治療戦略」と題して、英語の講演があったがこれも大変為になった。しかし総じて糖尿病治療は世界的にも日本が一番進んでいるように思われた。学会で得た新しい知識を基にますます糖尿病治療のレベルアップを誓って大阪を後にした。
尚、尊敬する清野先生と記念写真を撮らせていただきました。

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— posted by 越智邦明 at 05:39 pm  

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