かねて女房殿は「長男の外科技術訓練のためなら私の体は提供するよ」と言っていたから、その願いは一応叶ったわけだ。江戸時代の外科医、華岡青洲の「妻」ならぬ「母」である。この「妻」の話は過去に何回もドラマ化されているから御存知の方は多いと思う。さて、長男のテクニックを見ながら自分の研修医の頃を思い出した。
「なかなかやるじゃん」。これで、はたして長男TOMOは平成の「華岡青洲」になれるだろうか?
その後、念願の三越へ行き、ベルトと靴下を買った長男は最終便でさっそうと帰京していった。
正月のちょっとしたアクシデントであった。