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越智クリニック
 
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2012/8/30

食後低血圧


患者のBさん(78才、男性)。「ご飯を食べるとふらつく」という主訴で来院。
当初は、老人特有のめまい、ふらつきかと考え治療したが、一向に良くならない。そこで家庭血圧計で食前と食後1時間の血圧を測ってもらった。すると食前150/82が食後125/70であった。これは明らかな「食後低血圧」である。定ギは、食前と食後1時間で血圧を測り、20mmHg以上の差があれば強く疑う。食後約3時間は摂取した食物を消化するために血液が消化管に集中するがこの際に、血管収縮や心拍数増加などの代償が十分に機能せず血圧を維持できなくなることで起こる。高齢者の約1/3でみられ、若年者ではまず見られない。
パーキンソン病や糖尿病などの自律神経系に異常を来す基礎疾患の存在も一因となる。
対策はゆっくり食べる、食べすぎない(特に炭水化物)、食後は横になって休む、食事を数回に分けるなどがある。
降圧剤を服用している方はクスリの減量を主治医に相談して下さい。

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(追伸)
最近のゆうちゃんがはまっているのが「エステ」。
特に風呂上りにママの膝枕でしてもらう顔エステはたまらないようで「気持ちいい」「気持ちいい」を連発します。
私もやって欲しいなあ。
30秒の動画をお楽しみ下さい。


— posted by 越智邦明 at 05:14 pm  

2012/8/27

氷食症


毎年、夏になると思い出す病気が「氷食症」。
飲み終わったアイスコーヒーのグラスに残った氷を、バリバリ食べたりかじったりしている人を見たことないですか?
これは本人は氷を食べて体温を調節しているつもりですが、氷食症の可能性があります。
詳しいメカニズムは分かっていませんが、鉄欠乏性症貧血のときによく起こる病態で、氷バリバリから貧血を発見するDr.も多いです。
鉄以外に亜鉛不足でも起こります。
また鉄欠乏でなくとも、切れ痔からの出血で「貧血」になった人にも起こる現象で、氷を食べている行為から痔主であることを発見した名医もいます。
心当たりのある人は、マグロの赤身やカツオなど鉄分が豊富な魚のほかホウレンソウ、納豆、小松菜、野菜ジュースなどを積極的に摂ることをお勧めします。もちろん主治医の判断で貧血の程度がひどく、造血剤の内服の指示があれば従って下さい。

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— posted by 越智邦明 at 04:51 pm  

2012/8/23

アルコールと喫煙


よく患者さんが「酒とタバコ」どっちが悪い?と論争しているのを耳にします。
もちろん過ぎたるは、で量によると思う。特にタバコは今や厚生労働省あげて完全禁煙を目指している。
一方で、聖路加国際病院内科の名誉所長の西崎統先生のように「食道がんなどでは圧倒的にタバコよりアルコールが悪い」と断言する方もいる。西崎先生曰く、食道がんはどんな人がなりやすいのか?最近、歌舞伎役者の中村勘三郎さんが食道がんになったことで関心も高い。アルコールとタバコ両方よくないが、どちらかというとアルコールだと言う。食道がんの患者さんでアルコールを飲まない人はまずいないそうです。
アルコールの飲み方で焼酎やウィスキーをロックやストレートで飲むのは、粘膜へのダメージが大きい。やはり薄めて飲むこと、つまみをとりながら1杯と1杯の間隔を空けること、そして2~3日の休肝日を設けることが食道がんの予防になります。
さて一番よくないのはもちろんタバコとアルコールの過飲です。タバコは肺から血中に取り込まれて全身を巡る。タバコに含まれる発がん物質が酒の水分に溶け込み、食道の粘膜に付着しやすくなります。飲酒と喫煙が重なる人は、どちらもやらない人に比べて10倍食道がんになりやすいと言われています。
最後に、食道がんの検査は何と言っても内視鏡です。勘三郎さんもそうだったように早期の食道がんが発見できます。早期なら、内視鏡的切除も可能な時代になりました。
50才以上で酒とタバコをやる人は年に1回、内視鏡を受けて下さい。

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— posted by 越智邦明 at 01:48 pm  

2012/8/20

お盆のゆうちゃん


ずい分、久しぶりにゆうちゃんがやって来た。パパは仕事で来られなかったが、楽しい4日間であった。
何と言っても言葉が巧みになった。例えば「じいじ、そんなかっこうをしているとカゼをひくよ」なんかは、ふだんきっと自分が言われていることのオウム返しであろうか。オンプ君との散歩も楽しかった。宇和島の息子、アル君の話を色々としてくれた。
8月15日は恒例の海水浴。プール教室に行き始めたそうだが、プールと違って海は楽しいことが多い。
砂遊びも時間を忘れて楽しんだ。
食事時は「ゆうちゃんは3才になったら、とても大きくなるよ」とつぶやきながら食欲も旺盛であった。10月の誕生日が楽しみである。
さて、ゆうちゃんが一つだけ理解できてないのは「じいじ」は私1人だけだが「ばあば」は、宇和島と松山に2人居ることである。今は「ばあば」は宇和島の方を指して使っているが、松山の方はいったい誰なんだろう?と。
10月の幼稚園入園を今から楽しみにしている。又、来いよ。

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— posted by 越智邦明 at 05:32 pm  

2012/8/17

おから


近年、「おから」に注目が集まっている。おからは豆腐を作った残りカスです。
角川マガジンズから「中性脂肪を減らす、おからのおかず」(順天堂大加齢制御学教授 白澤卓二著)が出た。最も注目すべき成分は食物繊維です。おから100gに含まれる食物繊維は11.5gで、1日の摂取目標19gの半分以上摂ることができます。食物繊維の利点は、便のかさが増え腸の蠕動運動が促されスムーズな便通が可となります。そして食事の最初に取れば脂肪の吸収を抑え糖質の吸収を緩やかにしてくれるので糖尿病予備軍の方や高脂血症の方にはうってつけです。
次におからに含まれる糖分はオリゴ糖で腸内の善玉菌を増やします。食物繊維が悪玉菌を吸着して排出してくれるのでダブル効果で腸内環境を整えてくれます。
さらに含まれている大豆サポニンは血中のコレステロールを減らしたり肝臓に脂肪がたまるのを防ぐ働きがあります。
モデルの家村マリエさんは、おからでモデル体型になり今年の4月に大阪、心斎橋におからレストラン「ハウスビレッジ」をオープン。豆腐の業界団体から「全国おから大使」に任命されました。
「乾燥おから」は通販で100g 200円ぐらいで販売されています。サラダなどにふりかけて食事の最初に食べると腹の中で膨らみ食べすぎ予防になります。
ぜひ「おから」を試して下さい。

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— posted by 越智邦明 at 04:40 pm  

2012/8/13

海水浴と目


去年も書きましたが夏休み真っ盛り。海に山に出かける人が多いですが、日本人は目を紫外線から守る工夫をあまりしません。先日46才の男性が2泊3日で海水浴へ行って2日目ぐらいから目が全体に充血。しかも、かすみが出てきました。その深夜、目が激しく痛み涙も出て眼科へ。診断は「紫外線性角膜炎」。
これは海やスキー場、山など紫外線が強い場所に長時間いて、角膜が大量の紫外線に暴露され発症します。溶接工なども同じ原理で目をやられます。充血、まぶしさ、涙目、かすみ目などが主な症状です。
必ずサングラスでの対応が必要です。サングラスは外国人がするものと考えていたら、ひどい目に遭いますよ。

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(追伸)
高松出張に行ってきました。
北条は奥道後GCの浴場からの眺望にも負けず劣らず、すばらしい瀬戸内海の眺めでした。そして屋島は何と言ってもシンボルですね。源平の古戦場で知られる屋島は海上に突き出たテーブル状の溶岩台地で、地形学上ではメサと呼ばれる珍しい形だそうです。
四国の玄関として栄えた高松市。栗林公園、五色台など多くの観光地があり、またうどん王国を誇っています。

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— posted by 越智邦明 at 05:47 pm  

2012/8/9

お酒が強いか(その2)


7月22日の日経新聞の中に、永田編集委員が「酒に弱い遺伝子のアジア人」というタイトルで興味ある記事を書いているので紹介したい。
飲酒後、顔が真っ赤になる現象は「オリエンタル・フラッシング」と呼ばれる。アルコールで血管が拡張して顔だけが赤みを帯びる例は欧米人にも見られるが、吐き気や頭痛など不快な症状を伴うのはアジア人に限られる。これは前回も書いたアセトアルデヒドが犯人だが、このアセトアルデヒドを分解する酵素にきちんと働く「N型」とうまく働かない「D型」がある。どちらかの親からD型を受け継ぐと、オリエンタル・フラッシングを起こすのである。原田勝二・元筑波大教授は「両親からN型を受け継いだ人と、どちらか一方からD型を継いだ人との間では酵素の働きに16倍もの差が生じる」と解説している。原田さんが世界各地で調べた所、D型はハンガリーで2%あったほかは欧州、中東、アフリカでは0であった。一方日本でD型は44%と最も高く、中国で41%、タイで10%とアジアに集中した。アフリカで誕生した現人の祖先はすべてN型だった。大陸を移動し人種が分かれる過程で突然変異のD型が誕生したようである。
最後に国内でみるとN型は東北や九州南部に高い。つまり酒豪が多い。高知県もかな?縄文時代に日本に渡来した人はほぼN型で、弥生時代に渡来した人の中にD型が含まれていたそうです。
ちなみに私はD型ですので、あまり飲ませないで下さい。家内はN型です。
下の原田先生の表も面白いです。各県さまざまですね。

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— posted by 越智邦明 at 05:11 pm  

2012/8/6

バナナの日


あす8月7日はバナナの日です。
バナナについて私の関心事を話します。
私は朝の仕事の一服にコーヒーとバナナをいただくのが日課です。バナナの効用については以前にも何度も書きましたが、今回はバナナの黒ずみについてです。フィリピンやエクアドルなどの熱帯・亜熱帯地域で生育したバナナは冷蔵庫などで12度以下の低温で長時間保存すると、低温障害を起こして皮が黒ずんでしまいます。これを“風邪をひく”と呼んでいます。もちろん風邪をひいたバナナであっても中身が変わっていなければ問題ありませんが、この暑い夏、冷えたバナナを食べたいときは2~3時間前に冷蔵庫へ入れることがお勧めです。逆に25度以上になると傷みやすくなります。夏場は熟したバナナをビニール袋に入れて冷蔵庫で保存する方法もあります。さてバナナは皮の表面に黒い斑点がポツポツと現れてきたころが食べごろで、成熟して糖度が増し甘くなっていることがわかるので、シュガースポット(甘い目印)と呼びます。このシュガースポットが出ているバナナほど免疫力を高める効果が高いことも分かっています。

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— posted by 越智邦明 at 05:39 pm  

2012/8/2

暑気払い


今年も暑気払いが7/28(土)に行われた。
毎年、この院内行事の写真を楽しみにしてくれる読者が居てくれるのが嬉しい。
暑気払いは江戸時代から続いている日本の行事で、夏に薬や酒を飲んで体に溜まった熱気を取り除こうとすることです。
全員が浴衣で参加する行事は今では珍しいと思いますが、日本古来の「浴衣」文化を守るために一役買えたら、と願っています。
恒例の浴衣ショーは、事務の古都(ふるつ)さんが1位を獲得しました。
浴衣美人(?)をとくとご覧下さい。

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— posted by 越智邦明 at 01:25 pm  

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