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越智クリニック
 
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2009/5/13

登竜門


この言葉を辞書で調べると「鯉(こい)が黄河の上流にある急流の竜門というところを登ることができると竜になることができるという伝説から“出世の関門”のこと」とある。
江戸時代の5月5日の端午の節句には武士は家紋入りの旗や吹き流しを家の前に飾ったが、これに対抗して町人はこの故事の大鯉を(青空を水に見たてて)空にのぼりとして泳がせました。
江戸庶民が持つ素晴らしい発想力というべきです。
私が大学で胃班研究グループに居た頃、当時の星助教授に鯉を食べによく連れていってもらいました。鯉のあらいや煮付けなどおいしかったです。料理屋の池で勇壮に泳いでいるのを取ってくるのですから新鮮なはずです。今日はこの鯉の生理作用を検証してみます。鯉の肉は強い利尿作用を持ち腎臓病や産前産後のむくみとりの薬とされます。特に小豆50gと一緒に煮てその煮汁と共に食べると一層の効果があり又母乳の出もよくしてくれるので、出産祝いに鯉を丸ごと一匹贈るという江戸時代の風習は合理的でありました。
鯉のレバーは鯉胆(りたん)と呼ばれシプリノールという特有の成分を含み目の炎症や夜盲症、かすみ目の治療、視力強化の薬として煮て服用します。
鯉を長時間煮ると油が浮いてきますがこの油は古くからヤケドの治療の外用薬として用いられ最近の研究ではアトピー性皮膚炎を抑制する作用があることも分かってきました。
最後にプロ野球の鯉チーム(広島カープ)は登竜門ならぬAクラス入りを狙っています。がんばれカープ。

— posted by 越智邦明 at 12:37 pm  

2009/5/11

潮干狩り


今から25年ぐらい前。東京に住んでいた頃、潮干狩りをしたくなって子供達を連れて千葉は木更津の江川海岸という所に行った。とても大量のアサリが獲れて嬉しかったのを覚えている。
アサリは干潟などにすむ二枚貝。日本では貝の中で最も生産量が多く、古くから食用としてなじみが深い。アサリは、ろ過食者であるため水質浄化機能が期待でき水質浄化と漁獲回復の双方を狙った干潟再生事業も全国で行われています。
さて栄養面においてはまさに“宝庫”です。筋肉や血管を生成する良質なタンパク質が含まれ、またビタミンEは老化防止に効果がある。アンチエイジングな食べ物です。貧血防止の鉄分のほか、カルシウム、リンなどのミネラル類を豊富に含む。ビタミンB2は脂質の代謝を活性化し、グリコーゲンは疲労回復に効果的です。タウリンは肝機能を強化するので付き合い酒の多いサラリーマンには強い味方です。
調理ですが、やっかいな砂抜きは専門家によると「底の浅いバットなどにアサリを並べ海水と同程度の濃さの塩水をひたひたにし冷暗所に置いておくと呼吸をして砂を吐く。要する時間は7~8時間」とあります。
私は酒蒸しや味噌汁が好物ですが「アサリのトマト煮」「ボンゴレ・ビアンコ」等、お好きに調理して下さい。

— posted by 越智邦明 at 11:48 am  

2009/5/8

長男坊


研修医2年目の長男。「連休も帰れない」と言っていたが「急遽休みが取れた」と5月2日に帰松した。帰ってきた恰好を見て、やけに軽装なので理由を尋ねると、「病院の回診を済ませていったん家に帰って着替えやシャツの入ったバックを持って羽田へ行くつもりだった。所が入院患者が異物誤飲で急変し、気管支鏡的摘出術をやっているうちに、すっかり時間がなくなって、そのまま羽田へ直行した」と。さらに予定を聞くと、5月3日夕方には空路名古屋へ行き友人と合流して4日~5日と京都旅行をして5日夜、帰京するとか。何ともあわただしい男だ。その夜は久しぶりに、彼と娘夫婦、私夫婦の5人で宴席を持った。話は当然ながら「今後の進路」になったが、現段階では消化器外科に行きたいと言う。娘婿の「産婦人科」には行きたくないらしい。「まあ、好きな科に行くといいよ」と相槌を打った。
その夜はお風呂に入る段階になって着替えのパンツがないことに私と次男が自分の持ち物を勧めたが絶対に嫌だと言い張って夜道、コンビニへ買いに行ってしまった。この話をナースにするとやはり大半は親兄弟のでも下着は嫌と言っていた。皆さんはいかがですか?

— posted by 越智邦明 at 10:08 am  

2009/5/7

蜂蜜


蜂蜜は人類のもった最も古い甘味料。
スペインの約1万5000年前の旧石器時代の洞穴から蜂の巣から蜜を取る絵が発見されています。
蜂蜜の75%以上がブドウ糖と果糖。日本ではレンゲやミカンの蜜が好まれるのは、その香りとともに固まりにくいことによります。
さて蜂蜜はビタミンB群やむくみをとるカリウム、骨を強化するカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分を多量に含みます。加えて疲れをとる有機酸や神経の働きを活発にして老化を防ぐロイヤルゼリー、アセチルコリンなどの栄養素から成り立っています。そして虚弱体質を改善し肌に潤いを与え、解毒の働きをもたらしてくれます。
漢方では便秘、利尿、口内炎、セキ止めの他、ヤケド、皮膚病、口唇の荒れの治療に外用します。
健康食品として純米酢がブームですが蜂蜜を少し加えると酸味を消すことができます。

— posted by 越智邦明 at 11:23 am  

2009/5/2

エステ


この最近、踵のガザガザが気になり、帰ってきていた娘に処理を頼んだ。色んな器具で削り、クリームも塗ってくれたが3~4日で元通り。「困ったなあ」という私に娘は「お父さん、これはプロにやってもらったらいいよ」と、エステの専門店に予約をしてくれた。「男性でも可」ということだったが、当日は娘も同伴してくれた。ゆったりしたソファに座っただけで王様気分。ズボンをめくられ、靴下を脱がされ、緑色をしたお湯の中に両足をドボン。待つこと3分。いよいよ、踵の処理が始まった。プロの器械で色々とゴシゴシやってくれた。とても気持ちが良く、何とも言えない優越感に浸った。窓越しに通り過ぎる人が不思議そうに私を見つめた。心の中で「あなたもやってもらったらいいよ」と叫んだ。約20分経過し、出来上がり。踵はツルツルになって、気分も爽快であった。女性達はこういう場所で身も心もリフレッシュしているんだな、と一種の嫉妬を覚えた。周りはネイルやフェイスの手入れの女性達で一杯であった。
異空間に連れて行ってくれた娘にただただ感謝である。
「次からは1人で行けるよ。」

— posted by 越智邦明 at 12:38 pm  

2009/4/30

ダイコン


今春は病院の屋上に植えた大根が立派に育ってみんなにおすそわけしました。大根はアブラナ科の植物で生まれ故郷は地中海沿岸です。古くはスズシロと呼ばれ日本には奈良時代に中国から入ってきました。
根は食べ過ぎの予防として消化剤になります。それはアミラーゼなどのでんぷん消化酵素が含まれるとともにピリッとくる辛味成分のアリル化合物が胃液の分泌を促し弱った胃腸を元気づけてくれるからです。また、この辛味成分には殺菌作用があり食あたりを防いでくれます。当たらない役者を大根役者と呼ぶのはこのせいです。
さて大根をサイの目に切ってハチミツをかけて1日置くと甘い透明な水が出てきます。これを1日3回スプーンで出来るだけノドに当たるようにゆっくり飲むとセキ止め、痰切りとなりさらに口内炎も治します。また葉にはビタミンCがミカンの2倍、カルシウムがホウレンソウの4倍も含まれています。捨てずに炒めたり酢のものにしたりして食べて下さい。
以上ダイコン特集でした。

— posted by 越智邦明 at 05:49 pm  

2009/4/27

鍋料理


「鍋を囲んで一杯やりませんか?」と言われるとついついOKを出してしまう鍋料理。実は日本は世界一の鍋物王国なのです。「水炊き」「寄せ鍋」「かき鍋」「蟹鍋」「湯豆腐」「どて鍋」「ふぐちり」「すき焼き」「ちゃんこ鍋」「おでん」等、ものすごい数あります。東京農業大学の小泉武夫教授にその理由を尋ねてみました。まず第一に日本の食の場が「囲炉裏」や「釜場」から出発していて火を囲んで家族同士が食事にのぞむ習慣があったこと。第二は四方を海に囲まれ鍋物の材料となる山海の恵みものが豊富であったこと。第三にはわが国特有の調味料であるしょう油、味噌、日本酒、みりんなどが鍋料理の味付けにうまく適合していること。そして第四に箸の使用で熱く煮えたぎったものをつまみ上げ、口許でフーフーと息をかけて食べる作法が日本人好みであった、などがあげられると言います。
今晩も「鍋で一家団欒」して下さい。

— posted by 越智邦明 at 05:12 pm  

2009/4/24

顔面神経まひ


巨人軍にとって広島の投手ルイスは天敵。あの長身から投げられると、そうは打てない。
このルイスにアクシデントが発生した。先週から顔の右側がほとんど動かない。口は半開きで右目も自分で開閉できない。重症の右顔面神経まひである。ブラウン監督も青ざめている。
ふつうはステロイド治療が一般的ですが、御存知のようにステロイドはプロ野球選手にとっては禁止薬物である。でも私は病気が優先だと思う。ルイスは今年を棒に振ってもきちんと治して欲しいと思う。
顔面神経まひは完治までに最低3週間かかる。時に顔面に後遺症が残ることがある。ステロイドを使わずに自然治癒を目指すとさらに時間がかかる。
ルイスは昨季チーム最多の15勝を挙げた大黒柱。ルイスの長期離脱となればカープの苦戦は必至。
がんばれルイス。

— posted by 越智邦明 at 09:28 am  

2009/4/23

似たものコトバ(2)


大好きなすき焼きに入っている「糸こんにゃく」。私は19才で東京に行った時、下宿のおばさんが「しらたき」と呼んでいるので異和感を覚えた。はたして違うのだろうか、調べてみた。
一般に「しらたき」は色が白くて細いのに対し「糸こんにゃく」はやや太くて色も黒っぽい。原料はどちらもコンニャクイモだが「しらたき」は細くしてから固めるのに対し「糸こんにゃく」は固めてから細くする。そのため「しらたき」ほど細く仕上げることが出来ないそうです。色が違うのは「しらたき」はコンニャクイモだけだが、「糸こんにゃく」は海藻やキクラゲなどが混ぜられているからです。「しらたき」は東日本で、「糸こんにゃく」は西日本だそうです。

— posted by 越智邦明 at 06:21 pm  

2009/4/21

ある日曜日


久しぶりに何もない日曜日ということで、前日のサタデーナイトは遊びに来ていた娘婿と話し込んで夜遅くなった。「明日はゆっくり起きればいいんだな」と頭にインプットして心地よい就寝となった。
朝8時に目が覚め「まだ眠れるわい」とまどろんでいた所、病院より緊急電話で完全覚醒となった。患者は62才男性で、朝6時から「言葉がうまくしゃべれない」(構音障害)、「よだれが出る」等の症状が出現。診て欲しいと妻から連絡があった。「ヤレヤレせっかくの日曜日だのに」ガックリしながらも医師の宿命。診察の結果は「脳梗塞」で日赤の仲の良い脳外のDr.に連絡し、すぐに紹介状を持って行かせた。日赤は救急日ではないが普段の付き合いも大事だ、と改めてそのDr.に感謝。
そうこうしているうちに今度は38度の発熱のおばあさんが診てくれとTEL。結局午前中に4人診察をしてふだんと変わらない忙しい日曜日であった。みなさんはどんな日曜日でしたか?

— posted by 越智邦明 at 12:15 pm  

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