「鍋を囲んで一杯やりませんか?」と言われるとついついOKを出してしまう鍋料理。実は日本は世界一の鍋物王国なのです。「水炊き」「寄せ鍋」「かき鍋」「蟹鍋」「湯豆腐」「どて鍋」「ふぐちり」「すき焼き」「ちゃんこ鍋」「おでん」等、ものすごい数あります。東京農業大学の小泉武夫教授にその理由を尋ねてみました。まず第一に日本の食の場が「囲炉裏」や「釜場」から出発していて火を囲んで家族同士が食事にのぞむ習慣があったこと。第二は四方を海に囲まれ鍋物の材料となる山海の恵みものが豊富であったこと。第三にはわが国特有の調味料であるしょう油、味噌、日本酒、みりんなどが鍋料理の味付けにうまく適合していること。そして第四に箸の使用で熱く煮えたぎったものをつまみ上げ、口許でフーフーと息をかけて食べる作法が日本人好みであった、などがあげられると言います。
今晩も「鍋で一家団欒」して下さい。