しかしふだん、定期検査を受けているのに脳梗塞を発症する人がいます。東京のある60才台の開業医Aさんが、往診中に体の異変に気づいたが放置。その夜、トイレに起きようとして倒れ、救急車で大学病院へ運ばれ、緊急手術を受け一命をとりとめた。検査でMRA(磁気共鳴血管撮影)で見ると、脳の血管があちこち詰まってボロボロだった。Aさんは毎年の血液検査、眼底検査、頚動脈エコーでも全く異常なかったのでショックでした。
脳の血管の状態を調べるには、造影剤を直接注入して撮影する脳血管造影や造影CT検査などがありますが、MRAは注射もしないで済むため、脳ドックで、はやりの検査です。
主治医の判断にもよりますが、高血圧、糖尿病、脂質異常症、慢性腎臓病などがあって、40才以上の人は一度はMRAをお勧めします。脳動脈瘤が見つかってラッキーだったという方も居られます。
「一般検査で異常なし」も安心できないことがあるのです。