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2011/8/4

高尿酸血症


検診のデータで尿酸値の相談が多い。
高くても痛風関節炎を起こしたことがないから放置してもいいか?という内容である。
尿酸値が7.0mg/dlを超えているのに痛風を発症しない状態を「無症候性高尿酸血症」と呼ぶ。推定500万人に上る。
さてこれを放置するとどうなるか?東京慈恵会医大の細谷龍男教授によると、尿酸値が7.0を超えると、超えた分の尿酸は血液に溶けずにどこかの臓器で結晶化して問題が起きている可能性が高いと言う。痛みがないのは、結晶化した尿酸が幸運にも関節炎を発症していないに過ぎない。因みに痛風発作を起こした人の死因を調べると、1位は心筋梗塞、2位は脳卒中、3位は腎不全だったそうです。よく「生活習慣の改善で何とかなるさ」という人も居ますが、細谷教授によるとそれは尿酸値が1下がるぐらいで8以上の人は投薬を検討すべきであり、日本痛風・核酸代謝学界のガイドラインもそう定めています。さまざまな研究から、尿酸値9.0以上から痛風発作が急激に増え尿路結石も多くなります。そして腎不全で透析というコースをたどるわけです。
皆さん気をつけてコントロールして下さい。

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— posted by 越智邦明 at 03:52 pm  

2011/8/1

ゆうちゃん 北海道の旅


パパの夏休みに北海道へ行ってきたそうです。
ゆうちゃんの大好きな飛行機。多くの赤ちゃんが泣きますが平気。イヤホンを聞いて暇つぶし。
富良野や札幌で旅を満喫したようです。

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— posted by 越智邦明 at 04:34 pm  

2011/7/28

暑気払い


今年も恒例の暑気払いを、7月23日(土)に行った。
「暑さ」という邪気を払うために古くから行われる「暑気払い」。いつも梅雨明け直後のこの時期に行っているが、今年の梅雨明けはずい分早かった。
当院の最大の特徴は全員、浴衣で集合のことである。日本の伝統的な着物である「浴衣」を見直そうという考えから始めたが、幸い全員の協力を得ている。
さて浴衣についてのお話。
「キモノ不思議学」主宰の河村康人さんに登場願います。今年の注目は伝統的な古典柄をシンプルに着ることだそうです。古典柄とは昔から受け継がれてきた歴史ある柄のこと。身を守るパワーがあるといわれている。たとえば蝶は「長」にかけて、長寿祈願につながる。その他乱菊柄は高貴を、牡丹は幸福を、アヤメは「勝負」から必勝祈願、水仙は気高い知性美、扇は逆さにすると末広がりなので物事の発展とか。レトロな模様でおしゃれしながら、長生きや幸せをお祈りできる伝統的な「浴衣」を是非、着て下さいとあります。
ビンゴゲームや浴衣賞選考など和気あいあいの2時間半であった。ビンゴはナースの徳田さん、浴衣賞はヘルパーの奥田さんが勝ち取った。どうか、みんな元気で暑い夏を乗り切って欲しい。

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— posted by 越智邦明 at 04:49 pm  

2011/7/25


外科をやっていると、手を切って縫合に来る人が多い。「主婦が左手を包丁で切って血が止まらない」というのは日常ありふれた症例です。
基本的に薄くて硬いものなら何だって手を切ります。ブラインドの掃除をして切った人もいますが、今回は紙です。みなさん意外に紙で手を切ることは多くないですか?これがまた痛い。カミソリや包丁は「痛み」から言うと大したことなく、紙はなぜ痛いのか?調べてみた。
そもそも指は神経が敏感で、他の部位に比べて痛みは強くなります。紙は刃物ではないので、断面に繊維の細かいギザギザがあります。そのため傷の表面もギザギザになり、断面積が広くなるので痛いのです。「痛み」は何で切ったかではなくて断面積の広さによるのです。擦り傷が激しく痛むのも同じ理屈です。
さて紙による切り傷は、縫合は要りません。傷口を合わせるテープ固定等で大概3日でくっつきます。紙と言っても扱いに注意して下さい。紙も刃物です。

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(追伸)
ゆうちゃんが、ケン君ならぬアル君に会いに来ました。「アル」の方が呼びやすいそうで、改名になりました。早速パパと一緒にオンプ君とアル君とで散歩しました。お盆あたりに宇和島へ連れて帰るそうです。お風呂上りは「よいこのビール」で一杯やっていました。何事にも物分りのいいゆうちゃんでした。

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— posted by 越智邦明 at 05:06 pm  

2011/7/21

博多にての再会


7月16日(土)に空路福岡へ飛び、8年ぶりに緒方先生(以下O先生)とオークラホテルで会食した。O先生について少し書いてみたい。O先生は九州大学医学部を出られ、専門は呼吸器。現在54才である。14年前に松山日赤に派遣されたのが私と知り合うきっかけであった。私は場所柄、日赤へ紹介する事が今でも多いが、ある時、呼吸不全の外来患者について電話相談をした。するとO先生は「夕方、越智クリニックに伺いますよ」といって、本当に自転車で診察に来てくれた。患者は目を白黒。そこにO先生の医療への真摯な態度を感じ取った。多くの医師は「では診察に来させて下さい」と答えるであろう。「東に困った人があれば・・・」という宮沢賢治を思い出した。
しかしO先生との付き合いは3年で終わって九大へ帰って行った。しかし3年間に本当に親切な指導をいただき、多くの患者さんを助けてくれた。この縁を切らすまいと、呼吸器で困った症例は電話で相談をしている。やがて先生はお父様の具合が悪くなり九大を辞し、福岡から100kmぐらいの行橋市のS病院へ就職された。今はS病院の院長をされている。院長になっていたのを知らず、気軽に電話をかけていたが、O先生のもうひとつすごいのは、どんな時も電話を待たせないことである。ふつう外来患者で忙しい時は「あとにして下さい」と言われるのだが、O先生は「はい、どうされました」と温和な口調で唯の一回も待たされたことがない。多くの医者と付き合っていたが、本当にすばらしい方である。
さてO先生は2人の息子さんも九大医学部に入り、長男さんは卒業後、研修医をしていて将来は内科医になると言う。
「越智先生からのお葉書に、お孫さんが写っていますがやはり、かわいいものですか?患者さんから孫はかわいいぞ、とよく言われますが」との質問に私は携帯保存のゆうちゃんの写真をいくつか見せた。先生は「すご~い。かわいい。やっぱり長男には早く結婚させて孫をみたいなあ」と話は進んだ。
次に原発、特に玄海原発に話は及んだ。この夏に停止して停電になったら病院は大変です。何とか存続して欲しいと力説された。世論調査では圧倒的に「徐々に」脱原発を、が主流であり菅首相の最後のカードである脱原発解散は支持されないと話し合った。原発事故は依然収束せず、汚染水処理装置は故障を繰り返し放射能と汚染水をまき散らしている。沿岸部は巨大バエが大発生。それなのに無能政権による政治空白が続いている。2人共熱弁をふるい、オークラ特製の生ビールから日本酒、焼酎へとピッチが上がった。更には、現在の研修制度のために大学に人が残らず、過疎地へ大学から医師が送れなくなっている現状には2人共、大いに嘆いた。何とかして元の医局制度を復活させようと話し合った。最後に、博多といえば祭り。ちょうど山笠が終わったばかりで、ホテルロビーに飾ってあったので後で見ませんかと案内された山笠はとてつもなく大きく、九州人の心意気が伝わってきた。O先生の病院の、あるDrは1週間、福岡にホテル住まいで祭りに参加したと言う。O先生とは距離は離れていても、生涯の友としてお付き合いしたいと堅い握手をして別れた。私、緒方はO型なんですよと笑っていたのが印象的であった。

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— posted by 越智邦明 at 04:39 pm  

2011/7/19

痛風


風が吹いただけでも痛いというイメージから付けられた「痛風」。
外来でも多くの患者さんが来ます。多くの方が足の親指付け根に起こるものと思っているが、それは全体の3~4割で、あとは別の場所に起きます。踵、くるぶし、アキレス腱、手首、膝、肘、肩と、どこにも来ます。単なる膝痛だと放置していた人も居ます。そして痛みも必ずしも激烈とは限りません。
さて、気をつけないといけないのは、尿酸値が高いからといって知人から尿酸値を下げる薬をもらって飲むことです。これは絶対にダメです。急激に尿酸値を下げると、一層痛みが増します。これで悪化して数ヵ月も発作が続いた人もいます。まずは医師の管理下できちんと薬を服用して下さい。
それと痛風発作後は、関節内の尿酸塩結晶が安定していないため、ちょっとした刺激で再発します。数週間は安静を心掛けて下さい。

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— posted by 越智邦明 at 09:36 am  

2011/7/14

ムカムカ


この症状で来られる人は非常に多い。下痢を伴う嘔吐下痢症や感染性腸炎が今は年中見られます。物が食べられないのは本当に辛い症状です。さてこの中に恐い病気が潜んでいます。
① 頭痛を伴うとき
今言った腸炎に発熱を伴ったための頭痛もありますが、熱がないときはクモ膜下出血、脳出血、脳梗塞という生命の危機を伴う重大な疾患が隠れています。

② のどの渇きがある
のどが渇き体重が異常に減るときは、糖尿病さらには消化器系のがんが疑われます。

③ 胸や背中の痛みがある
膵炎、膵癌の注意が必要です。
お酒飲みのあなた。二日酔いだろうとタカをくくらないようにして下さい。精査、早期発見が肝要です。
(追伸)
わが家ではケン君が来てから「計3匹がみんな元気」といきたかったのですが、フェレットのラッテ君が2~3週前よりどうも元気がない。いつもなら戸をあけてやると活発に部屋の隅々まで動きまわるのですが、ハンモックにうずくまったまま。やせてきて背骨が見える程になり、さすがにこれはと言うことで動物病院へ連れて行った。採血の結果はインスリノーマ。膵臓の腫瘍であり、血糖値も62mg/dlと低い。獣医さんから手術か一生薬を飲むかと言われ、後者を選んだ。それから日に日に回復を見せ、下の写真のように体重も戻り元気になりました。尚、フェレットには副腎腫瘍、リンパ腫、インスリノーマは多い病気のようです。人間もそうですが動物も健康が一番ですね。みんなの元気な勇姿(?)を見てやって下さい。

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— posted by 越智邦明 at 02:26 pm  

2011/7/11

アルツハイマー型認知症(AD)


65才以上の認知症有病率は10%を超える可能性を示唆する報告が出る程、深刻であり関心も高い。2011年はADの新たな治療薬が相次いで登場し話題となっている。
ADの初期症状としては近時記憶障害、見当識障害(日付や曜日がわからない)、言語障害(言葉が出てこず人物の名前が出てこない)、等あるが、従来はドネペジル(アリセプト)のみで対応してきた。ここになってガランタミン(レミニール)、メマンチン(メマリー)、リバスチグミン(イクセロンパッチ、リバスタッチ)の3剤が加わった。少し説明を加えるとアリセプトとレミニールは同じ作用メカニズムで、軽症と中等症が対象。メマリーは中等症と重症の人に使われる。即ち軽度の人には初めて使うのはアリセプトかレミニールで、進行したらそれぞれの薬を増量するかメマリーに切り替えもしくは上乗せといった具合です。ただ、それらに共通して言えるのは、新薬と言えどもADを完治させるのではなく「進行の抑制」であることである。過度の期待は禁物であるが、これらを組み合わせることで、ADLが少しでも改善すれば家族や管理者も楽になります。さて、レミニールは錠剤、口腔内崩解錠、内容液の3種の剤形を用意して、患者の状況に対応している。次にイクセロンパッチは貼り薬です。パッチは経口摂取が困難な人には投与可能ですし、パッチの表面に貼った日を記載することで管理がしやすいです。
まだまだADの治療はこれからだと思います。従来薬とうまく組み合わせることで、1人でも多くのAD患者さんの改善を目指したいと思います。最後にADは家族と医師、看護士、介護士みんなの連携が服薬管理ひとつにしても重要であることを付け加えておきます。

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— posted by 越智邦明 at 04:48 pm  

2011/7/7

梅核気(ばいかくき)


28才OLのN子さん。真面目な方で、薬もきっちりととりにくる人でした。このN子さんが先月、ツバを飲みこんだ時にノド元に何か大きなものが詰まっているような気がした。即ち、大きな梅の種ぐらいのものが、はさまっている感じだと言う。吐こうとしたが吐けないと来院。早速胃カメラをしたが全く何も見当たらなかった。
これは「梅核気」です。何千年も昔からある、女性に多い有名な症状です。別名「ヒステリー球」と呼ばれています。「喉に異物を感じる。何かつまっている感じはするが、飲みこもうと思っても飲み込めない」と訴えます。
耳鼻科では「咽喉頭異常感症」と呼んでいます。原因はアレルギーだったり更年期障害から来ていたり、うつ病など精神的なことで発症します。最近は男性にも増えてきました。N子さんは残業続きでストレスをためやすい性格。休ませて、デパスを服用してもらい、趣味の温泉に行かせたら4日後にノドの詰まりは消えました。
漢方の先生は「半夏厚朴湯」を使うそうです。
あとは指圧・マッサージなども効くそうですが、どうやらストレスが原因のようです

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(追伸)
ゆうちゃんは、犬だけでなく猫も大好きです。宇和島の近くの木工所に遊びに行き、猫とたわむれた時の写真です。お皿にみんなのエサを入れてやり、白猫には自分の手をなめさせてやり、全員のしっぽをひっぱり、みんながエサを食べる姿に大満足しています。

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— posted by 越智邦明 at 04:04 pm  

2011/7/4

紫外線対策


いよいよ暑くなってきた。なんといっても皮膚の老化や皮膚癌予防の観点から、紫外線を避けることが常識となってきた。自治医大皮膚科の出光俊郎先生の論文から引用してみる。
紫外線皮膚障害はサンバーンと言うが、発症時期は7月中旬~8月が多い。120名を調査した所、3割がサンスクリーンを使用したにも拘らずサンバーンを起こした。そこで大事な予防法をあげている。
①SPF50の日焼け止めを使う。②たっぷりと適量を使用する。(ローションでは1円硬貨2枚分が必要)。③耐水性のサンスクリーンを使用する。④2、3時間おきに塗り直す。⑤つばの広い帽子、UVカットTシャツ、サングラス、日傘やビーチパラソルを使用する。
特に大事なのが、サンスクリーンの塗り直しだそうです。日焼け止めクリームをまずたっぷりと塗り、耐水性のあるSPFの高いスプレー剤を塗り直しに使用し、水に入らないときにはUVカットの衣類などで紫外線を避ける工夫が必要である。日焼け止めを過信してはいけない、と結んであります。
是非参考にして楽しい夏のレジャーを満喫して下さい。
(追伸)
ゆうちゃんは、お外では帽子をかぶって紫外線対策ばっちりです。

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— posted by 越智邦明 at 04:04 pm  

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