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2012/7/2

ノーベル


ノーベル賞の創設者として有名なアルフレッド・ベルンハルド・ノーベルは各国で350を超える特許を取得した偉大な発明家である。
ノーベルは建築家でありながら本業を置いて爆薬の実験に没頭する父の姿を間近に見て育った。そして研究者の道を選択する。さて「ニトログリセリン」は1846年にイタリアの科学者ソブレロにより発見されたが、熱に弱く少しの振動で大爆発を起こすため扱いに困っていた。これを聞いたノーベルはすぐさま研究に取り組んだがこの途中、ニトログリセリン製造工場の爆発事故で弟を失い、ますますニトログリセリン製造の研究に没頭した。1867年、ニトログリセリンを珪藻土に染みこませることで取り扱いを容易にすることに成功した。それがダイナマイトである。新しい爆薬は兵器として世界中から注文が殺到し、ノーベルの苦悩が始まった。
さてニトログリセリンは狭心症の特効薬であることは皆さん御存知だと思う。ノーベルはなんと晩年に心臓病を患いたびたび発作に襲われ、医師からニトログリセリン製剤を処方されるという皮肉な運命となった。
ニトログリセリンは毛細血管を拡張させる作用が一方では頭痛を引き起こす副作用となっている。そのためノーベルはこれを飲むのを拒否したと言う。ノーベルの死から約100年後の1998年、ニトログリセリンによる血管拡張作用を研究、解明した3人の学者にノーベル生物学賞が与えられた。

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— posted by 越智邦明 at 05:53 pm  

2012/6/28

口臭


近年、口臭がする人が激増している。
タバコを吸う人等は論外であるが、日本口臭学会会長の角田正健氏は言う。
「慢性的な口臭のほとんどは口腔内に原因があります。8割は歯周病が原因です。歯垢がたまったり、舌の表面に白いコケのような汚れが付着するとさらに臭気レベルは上がります。また蓄膿症など鼻や喉の慢性的な炎症が原因になっているケースや糖尿病や肝臓病など全身病の疾病が原因になる場合もあります。とに角、口臭の原因を把握することが大切です。」
まず歯科医で歯周病のチェックは最低行って下さい。もうひとつのポイントは唾液です。唾液には口腔内にたまった不要な物質を洗い流し、雑菌の繁殖を抑える効果があります。年を取ると唾液が減るので臭気が強まります。まず3食きちんと食べること。水分を多く摂って脱水症にならないこと。その他ガムやお茶を飲む。マウススプレー等も特に営業の方には必須です。
そして気付かない本人のためにアドバイスをしてあげることも友情だと思います。
「お口さわやか」に気をつけましょう。

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— posted by 越智邦明 at 04:18 pm  

2012/6/25

ニキビ


青春のシンボル「ニキビ」。ニキビは角質などで毛穴がふさがって皮脂がたまりニキビ菌(アクネ菌)が増殖し化膿することで発生する。男性ホルモンの分泌が活発になり皮脂が過剰になることが原因である。さてこれが大人によく出来るようになると何か病気を考えた方が良い。
人間は寝不足、過労などのストレスを受けると副腎皮質ホルモンが過剰に分泌されるが、このホルモンは男性ホルモンと同じ作用がありニキビができやすくなります。肝、腎は血液の浄化機能がありますがこれが低下すると老廃物が体内に残りニキビの原因になる。あと糖尿病で免疫が低下してもオデキ、ニキビ、吹き出物が出来やすくなります。
顔だけでなく背中や胸にニキビが出来るときは検査を受けて下さい。
伝統中国医学(中医学)でも、ニキビについて次のように書いています。「額」「鼻」「あご」に出来るのは消化器系、「頬」「こめかみ」「目の周り」は肝、腎機能、「口の周り」「耳の周り」は内分泌系が弱っていると。

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— posted by 越智邦明 at 04:04 pm  

2012/6/21

低血糖


先日本当にあった話。
糖尿病のDさん(62才、男性)は、いつものように社内の飲み会に出席した。月1回の会で「Dはいつも寝てしまうからな」が最近の皆の口癖であった。
ある日のこと、いつもの乾杯が終わったあと、みんなの席を回ってぐいぐいと酒を気持ちよく飲んだ。いつの間にかグーグーと横になって寝てしまった。友人が「おい、帰るぞ」と起こしても起きない。異変に気付いた周りの人達が救急病院へ運んだ。結果は血糖48mg/dlの低血糖であった。冷や汗もかいていた。よく問診してみるとDさんは「酒を飲むと血糖値が上がる」と信じ込んでいて、つまみをほとんど摂らなかったと言う。
アルコールを飲むと肝臓からのブドウ糖の放出が遅れます。それが続くと低血糖を起こしやすくなります。血糖値が上昇してくるのは翌朝になります。飲酒後の低血糖はDさんのようにSU薬を服用している方やインスリンを使っている人に多いです。
ポイントは宴会最初にご飯やイモ類を摂っておくことが肝心です。

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(追伸)
南楽園で、しょうぶ満開の中、遊び回っている ゆうちゃん。
茶席で一人前にお茶をいただくようにもなりました。

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— posted by 越智邦明 at 03:50 pm  

2012/6/18

胃食道逆流症


この病気は胃酸が逆流して胸焼けを起こしたり、のどの奥を酸っぱくさせたりする(吞酸)のが2大病状です。外来で多くの方が見えます。ところがこの病気には他に「胸痛」「咳」といった症状を出すことも注意が必要です。
「胸痛」はもちろん狭心症が気になりますが、ある施設で「胸痛患者」を調べた所、狭心症は10%で胃食道逆流症は13%と多かったのです。次に咳ですが、慢性の咳の原因は半分近くが咳喘息で、15%は副鼻腔炎そして胃食道逆流症は4%存在します。
今やプロトンポンプ阻害薬(PPI)が登場して以来、治療は非常に容易となっています。
まず「診断」が肝心です。
それと胃食道逆流症は度重なる胃酸による食道の炎症で、食道腺がんを助長する恐れもあることを付け加えておきます。

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— posted by 越智邦明 at 12:48 pm  

2012/6/14

Z旗(ゼットキ)


Z旗とは下の絵のように黄・青・赤・黒の四色で染められた信号旗です。信号旗とは船同士の意思疎通に使われ万国共通のデザインです。
Zがアルファベットの最後の文字であることから「この戦いに敗れれば後がない」という意味で、海戦の時に用いられることとなりました。
イギリスのネルソン提督が1805年トラファルガー海戦の時にはじめて用いました。それから100年後の1905年、5月27日、日本海海戦において日本連合艦隊旗艦「三笠」がネルソンに倣い「皇国の興廃この一戦にあり。各員奮励努力せよ」との意を込めZ旗が掲げられました。日本海海戦の大勝利の後にも日本海軍では重要な海戦の際にZ旗を掲げることを慣例化しています。真珠湾攻撃の際、奇襲部隊の空母「赤城」もZ旗を掲げています。今日ではスポーツ競技、選挙、受験、企業の開発競争など勝利を祈願する「一戦」に於いて用いられています。いくつかの例をあげましょう。
トヨタ自動車は1966年、日産サニーに対抗する新エンジンの開発を急いでいました。その時の関連書類にはすべて朱色の「Z」印が押されました。日本海海戦のZ旗に因んで「すべての作業に優先せよ」という意味が込められていました。こうして誕生した車が「初代カローラ」です。
スポーツカー開発に社運をかけた日産自動車は開発工場に「Z旗」を掲げました。誕生した車が「フェアレディZ」です。
2007年箱根駅伝で5年ぶりのシード権を獲得した古豪早稲田大学のエンジの襷には勝利を願う「Z旗の勝守」が縫いつけられていました。

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— posted by 越智邦明 at 05:01 pm  

2012/6/11

ゆうちゃんの成長


6月3日にbirthdayを祝ってくれた後、ゆうちゃんは2日間我が家にママと泊まった。
いくつかめざましい変化を認めた。
あるスーパーで買い物をした。ゆうちゃんには、あめを買ってやったがとても丁寧にレジにどうぞとあめをさし出した。そして私が支払いを終わった後、店員さんに大きな声で「ありがとうございました。」とぴょこんと頭を下げる仕種が何ともかわいい。
家に帰ってゴルフのドライバーを素振りしていたら、「じいじ かっこいい~」とほめてくれた。「それは ありがとう」と返事すると、「ちがうでしょ。くちく~でしょ」と。どうやら5月10日号の「くちく」はこんにゃくの域を越えて「最高!」という意味に使っているらしい。ばあばのカレーも相変わらずうまいらしい。
お風呂も何の苦労もいらなくなったし、どうやら、いっくんというボーイフレンドも居るらしい。加速度的に成長が楽しみになってきた。

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— posted by 越智邦明 at 04:44 pm  

2012/6/7

誕生日


6月5日は私と家内と同じ誕生日である。集まりやすい3日(日)に国際ホテル最上階で中華料理をみんなで祝ってくれた。
長男、次男そして娘夫婦、ゆうちゃんとにぎやかであった。ケーキが出てくるとゆうちゃんが独唱でHappy Birthdayを歌ってくれ、最後の「to you」の所は「じいじとばあば」と言い換えてくれた。
みんなそれぞれに成長したなあと感じた。特に精算はいつの間にか長男が全部やってくれた。お金持ちになった(?)のかなあ・・・。
更に長男と次男から入浴セット、娘夫婦からはパジャマをプレゼントされた。
また来年も元気でいなくてはとみんなに感謝でした。ゆうちゃんはお月さんが気になってしょうがなかったようです。

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— posted by 越智邦明 at 08:28 am  

2012/6/4

血圧とホルモン


「高血圧」については何回もとりあげてきた。
「塩分制限」と「運動」は2本柱である。
もうひとつ取り入れたいのは「ホルモン コントロール」である。
血圧は①心臓から送られる血液量②心臓から出ている大血管の弾力性③毛細血管の抵抗性で決まる。脳などから出るホルモンは血管へも影響を与え①~③に関係する。
ストレスはメンタル面だけでなく肉体面のものもあります。代表は疲労や寝不足です。残業続きの上に深酒や寝不足が加わるとコルチゾールやノルエピネフリンなどストレスに反応するホルモンが多く出され血圧は上がります。外来でも寝不足の時の血圧はみなさん上がっています。
次に米やメン類(糖質)をたくさん取ると食後の血糖値が急激に上がり、血糖値を下げるインスリンが急激に分泌される。インスリンは動脈硬化を進行させ血圧が上がるので、食後の血糖値を急激に上げないタンパク質を中心にした食生活が大事です。また炭水化物の前に野菜など食物繊維を取ると血糖の急上昇を抑えることができます。
それから「笑う」ことです。笑うとドーパミンが分泌され血圧が下がります。
最後に運動ですが、ウォーキング・軽いジョギング・水中ウォーキングなどの有酸素運動は、血圧を安定させるセロトニンやドーパミンといったホルモンの分泌を高めます。あと以前に書いた加圧トレーニングLink も血管を若く保つ成長ホルモンが分泌されます。
以上、今日から取り入れて下さい。

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(追伸)
明日6月5日で私も50台最後の59才。来年は本当に「じいじ」になりそうで怖いです。
いつまでも若々しくありたいものです。

— posted by 越智邦明 at 05:22 pm  

2012/5/31

縮景園


5月27日(日)広島に出張した際に前から行ってみたかった縮景園(広島市中区)を訪ねた。
1620年、広島藩主となった浅野長晟の別邸の庭として築成された。作庭者は茶人として知られる家老の上田宗箇である。名称は中国の西湖周辺の風景を縮めて表したことによると言われる。
明治以降は浅野家の別邸として利用され「泉邸」と呼ばれるようになった。大本営が一時広島に移転した際は、明治天皇の宿泊所に充てられた。1940年には、浅野家から広島県に寄付され国の名勝に指定されたが、1945年8月6日の原爆投下で壊滅的な打撃を受けた。しかし1951年復元された。下の写真に映ってある池の中央の跨虹橋(ここうきょう)は原爆の爆風に耐えたほど強固であったと記されている。縮景園は空襲時の市民の避難先に指定されていたため被爆直後の園内は多くの被災者であふれたと言う。
回遊式庭園になっていて一周するのに40分ほどかかったが、池には多くの鯉が泳いでいてとても手入れの行き届いたすばらしい庭園であった。

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— posted by 越智邦明 at 08:06 am  

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