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2015/4/2

妊婦と糖尿病


よく妊婦の方に糖尿病の質問を受けます。
妊娠中に発見された高血糖はどうなるのか?といった質問もあります。確かに妊娠中は血糖を下げるインスリンが効きにくくなるため高血糖になりやすいのです。妊婦の7~9%が妊娠高血糖と診断されるほど多いのです。
ではこれは問題ないのか?厳しく言うと胎児も高血糖になり、さまざまな影響が出る可能性があることがわかってきました。奇形、巨大児、心臓肥大などです。しかもその影響は子供が大人になっても肥満という形で続きます。
日本糖尿病・妊婦学会でも母親の胎内で高血糖にさらされた子供は成人期に肥満になるリスクが高い、とする国立成育医療研究センターの研究発表がなされました。
「妊娠」というのはさまざまなリスクを背負いながら「出産」へと向かうということを男性諸氏も知っておいて下さい。

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(追伸)
3月29日(日)、母校、今治小学校が128年(明治20年開校)の歴史に幕を閉じた。小学校の想い出は、く~にず新聞の「告白」に何度も書いてきたが、中学校から松山に来た私にとっては本当に懐かしい。
当日、他の仕事のついでに、閉校記念式典が行われた今治小学校を訪れた。
少子化に伴い今治のど真ん中にある今治小学校も生徒数が減り、今回の閉校となった。母校が無くなるというのは本当に寂しいものです。

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— posted by 越智邦明 at 10:51 am  

2015/3/30

食卓の見直し


「昭和50年の食事で、その腹は引っ込む」(講談社)(東北大准教授・都築毅)を読んでみた。
昭和50年(1975年)は2005年より1.5倍のご飯を食べていた。さらに総カロリーも05年の1.2倍も取っていた。にもかかわらず「肥満」の人は05年の半分しかいなかった。何を意味するのか?
よく「ご飯をパンやパスタに替えた」と聞きます。実際、75年以降、ご飯に代わってパンやメン類の摂取量は増えますが全く逆効果です。パンやパスタ食と比べご飯食の方が消化が遅い。いわゆる「腹持ちがいい」ため空腹を感じにくい。
もうひとつは、05年の食事と比べて肉類、脂質の割合が低いことである。魚が減り肉が増えた。そして肉の中でも脂の質の問題があり「飽和脂肪酸」が多いと動脈硬化を促進させる効果がある。一方、魚の脂は「不飽和脂肪酸」で血栓をできにくくし、動脈硬化を防ぐ作用がある。このほか、味噌、納豆などの発酵食品、豆類、海藻、卵、煮物も75年の方が多かった。
結論的には極端な肉禁止や糖質禁止ではなくてバランスの問題だと書いています。各種の栄養素をバランス良く取り、75年代を見習ってみたら最強のダイエットになるのでは、と結んでありました。
参考にして下さい。

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(追伸)
もう春が至る所にあふれています。
患者さんが花壇で作ったチューリップを持って来てくれました。
心も和みます。
さて春と言えばプロ野球も開幕スタート。
昨日の広島対ヤクルト戦は、8年ぶりの復帰登板となった黒田博樹投手に注目が集まった。
結果は7回5安打無失点の快投で勝利投手になった。
「お帰りなさい、黒田」の合唱の中、黒田へのインタビューを聞きながら子供連れのお父さんの号泣姿が映ったが、5年連続の2ケタ勝利や20億円のオファーを蹴って広島に帰って来た黒田投手の勝利には広島ファンならずとも心を打たれた野球ファンが多かったのではないでしょうか?久しぶりに大和魂を揺さぶられました。今後の活躍を期待しています。

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— posted by 越智邦明 at 05:30 pm  

2015/3/26

酒と糖尿病


アルコールは血糖値にどんな影響を与えるのかを今回は知って下さい。
よく糖質が含まれている日本酒、ビール、ワインは血糖値を上昇させ、蒸留酒の焼酎やウィスキーは関係ないと言われますが、これは全くの間違いです。糖質に関係なくアルコールは血糖値に影響を与えます。アルコールそのものには血糖値を上昇させる作用はありません。しかし肝ぞう内に蓄えられているグリコーゲンの分解を促進させる作用があるため飲酒後はいったん血糖値は上昇します。ただ糖尿病患者さんが飲酒で気をつけなければいけないのは「低血糖」です。体内に入ったアルコールは毒物として肝ぞうで優先的に分解されるため糖新生が抑制されます。その結果、血糖値が急激に下がってしまうのです。ふだんからインスリンや経口剤を使用している患者さんが何も食べずにアルコールばかり飲んで低血糖を起こして救急車へ、ということは実によくあります。
さて一般人で適量な飲酒は糖尿病の発症を抑制するという報告があります。調べてみると、アルコールが悪化している血流を良くしたり、インスリン感受性を改善するとされているアディポネクチンを増加させるとみられています。「適当な量」とはビールなら中ビン1本、日本酒なら1合、焼酎お湯割りなら1合、ワインならグラス2杯といった所です。
「酒は百薬の長」にしたいものです。

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— posted by 越智邦明 at 11:09 am  

2015/3/23

ゆうちゃん来訪


ゆうちゃんが久しぶりにやって来て一泊した。
夕方来たので、恒例の温泉に行くことになった。
最近「ゆうちゃん語録」が面白いと好評なのでいくつか披露したい。
風呂の中での話。「ゆうちゃん、大きくなったら何になるの?」「お医者さんともうひとつ、ようちえんの先生になりたい。」「ようちえんだと、パパは手伝ってくれない!と泣くかもね」「・・・・。」
次に私が質問。「ところで、じいじは若いの?年取っているの?」「じいじは少しだけ年取ってるいるよ」「困ったなあ。どうしたら若くなれるかなあ?」しばらく考えて「そうだ。いい方法があるよ。いっかい死んで生き返ると若くなるよ。それがいいよ。」「・・・・。」
それから露天風呂に入ったときの話。1枚の葉っぱが浮かんでいるのを見て「葉っぱも寒いからお風呂にはいってきたんだね。」と触りながら「でも、はいりすぎてふにゃふにゃになっているから外に出してあげよう」と言って葉っぱは外に出されてしまった。
その後、体を洗いながらの話。足すりを見つけて「じいじ、これ使っていいの?」「ああ、やってごらん」と言うと自分でかかとをごしごしやり出した。「じいじもしてあげようか?」と言って私の両かかとを一生懸命ごしごししてくれて、王様気分でした。とても嬉しかったです。
温泉を出る時に、靴を靴箱からちゃんと出せるか眺めていました。カギを開けて、中に入っていた私とゆうちゃんの靴。まず私の靴を出してきちんとはけるようにそろえて「どうぞ」と言ってくれたのは感激でした。
帰りの車の中で「じいじ、7月になったらゆうちゃんのピアノの発表会に来てね。日よう日だからね」「ほう。ところで何を弾くの?」「じいじのとても好きな曲だよ?」「もしもしカメよ、かな?」「そんなんじゃないよ。『少年時代』だよ」「えっ。まさかひとりで弾くの?」そこで娘が解説してくれた。先生がいくつかの曲の中から選ぶように言われた時に迷わず「少年時代」を選んでくれたのよ、と。その後、ゆうちゃんが音階を口ずさんでくれて間違いないことがわかった。ソロで弾くそうである。バレエも公文もそして今度はピアノか。忙しいゆうちゃんだな、と感じ入りました。
帰宅してから夕食中に、ゆうちゃん曰く、「じいじ。ゆうりはさいきん、インゲンを食べるんだよ。」「ほう、すごいね」「でもね。パパはキュウリといっしょでインゲンきらいなんだよ。食べさせなくちゃ。」
こうして束の間の半日は終わった。
柱につけているキズもだんだん高くなって確実に背が伸びてきて成長しているゆうちゃんでした。

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— posted by 越智邦明 at 08:16 am  

2015/3/19

糖尿病と果物


糖尿病の患者さんは、やはり甘い果物が好きな人が多い。先日もやけに血糖が高いので詳しく尋ねるとミカンを30個も食べたそうです。いくらミカン王国と言っても・・・。
さて私の開業医の先輩が昔、「越智君、糖尿病の人で何の果物が悪いか知っているか?それは柿だぞ!柿は食わすな!」と言われたことがありました。確かに秋~冬の柿がおいしい季節になると血糖値がアップする傾向が見られるほどです。干して水分が抜けた柿は砂糖の塊のように甘く、血糖値が上がりやすいです。
果物に含まれている主な糖質はブドウ糖、ショ糖、果糖です。この比率は果物の種類や熟成度によって変わってきますが、血糖値を大きくアップさせるブドウ糖とショ糖が多い果物には注意が必要です。
さて血糖を上げやすい果物といわれているのは柿、バナナ、ブドウです。逆に上げにくいのはリンゴやイチゴのようです。
日本糖尿病学会が発表している「1日当たりの果物の摂取量」によると柿は1個、バナナは1本、ブドウは10~15粒、リンゴは半分とされています。また1気に食べないように小分けにすることも大事です。
果物はビタミン、食物繊維、ポリフェノールといった健康にいい栄養素が豊富なので全く悪者ではありません。あくまで摂取量の問題だと思います。「過ぎたるは及ばざるが如し」を肝に銘じて下さい。

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(追伸)
3月4日の毎日新聞によると、自転車への「赤切符」が急増していると報じている。
2014年に道交法違反で全国の警察が刑事処分の対象として交付した赤切符は7716件に上り、06年の30倍に達している。
これは私がたびたび取り上げてきた自転車が歩行者を負傷させる事故が増え続け、警察が厳しく取り締まっているからだが、当然である。14年の赤切符の内訳は①信号無視4149件②遮断機が下りた踏切への立ち入り1295件③2人乗り851件となっている。
赤切符が切られると違反者は道交法違反容疑で書類送検され刑事処罰が判断される。場合によっては罰金刑となり前科も残ります。
私が今、心配しているのは携帯の電話、メールの「ながら運転」です。くれぐれも自転車と言えども凶器だということを忘れないで下さい。

— posted by 越智邦明 at 02:30 pm  

2015/3/16

労災


労災は大きく通勤災害と業務災害に分かれます。
業務災害はまたケガと病気に分かれます。
まずは「ケガ」。類型別(原因別)に22種類に分類されています。墜落・転落・転倒・激突・飛来・落下・はさまれ・巻きこまれ・感電など。2012年の統計で合計11万9576件ありました。転倒が最も多く(2万6000件)、次いで墜落・転落が2万件、はさまれ・巻きこまれが1万8000件となっています。亡くなった方は1084人。内訳は墜落・転落が268人、交通事故が250人、はさまれ・巻きこまれが161人などが上位を占めます。
次に、「病気」は20種類に分けられています。有害光線(レーザー、紫外線など)による疾患、振動障害、じん肺、化学物質によるがんなどです。
2012年の統計で合計7742人が労災認定を受けました。最も多かったのが「異常温度条件による疾患」つまり、熱中症(631人)でした。がんが少なく4人でした。亡くなった方は112人でした。2010年の労基法の一部改正により過労による病気(脳卒中や急性心筋梗塞)と仕事や職場が原因の精神障害(うつ病など)が労災の対象として扱われるようになりました。認定件数は年々増え続けています。
産業医をしている私の仕事も年々多忙になっています。

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(追伸)
3月11日の開院日には皆様より多くのお花やプレゼントをいただきました。この場を借りてお礼申し上げます。
その中で、非常に工夫を凝らしたケーキ、それと手作りの人形(2ケース)は印象的でしたので掲載させていただきました。

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— posted by 越智邦明 at 03:21 pm  

2015/3/12

風に立つライオン


3月14日全国公開の「風に立つライオン」の試写会に行ってきた。
1987年に、さだまさしが発表した楽曲「風に立つライオン」。アフリカ・ケニアで国際医療ボランティアとして活動してきた実在の医師・柴田紘一郎。宮崎で柴田さんのお酒仲間であったのが、さださんでした。彼にインスパイアされた、さだまさしの曲を元にケニアで医療活動に従事する医師を大沢たかおが演じる人間ドラマである。大沢自らが映画化を希望しました。
大沢たかお、真木よう子、石原さとみ等豪華キャストで、監督は世界が注目する鬼才・三池崇史。
美しく壮大なケニアを舞台に一人の医師が活躍する「希望」の物語です。少しお話をすると医師、航一郎(大沢たかお)は恋人の女医、貴子(真木よう子)と一緒にケニアに渡りたかった。しかしその時、貴子は脳梗塞で倒れた父の医院を手伝う運命にあり、思案のあげく断った。そしてドラマの最後に航一郎から貴子へ届いた1通の手紙。その文面を見てきっと誰もが号泣することでしょう。大沢たかお、真木よう子は本当にすばらしい役者だと痛感しました。(2012年「終の信託」での検事役の大沢たかおも熱演で気に入りました。)
雄大で心温まる感動大作ですので是非、劇場に足を運んで下さい。特に医療従事者には行ってもらいたい反戦平和の映画と思います。

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— posted by 越智邦明 at 10:55 am  

2015/3/9

創立28周年


3月11日で当院も28周年を迎える。
前回の同窓会にも私より長く開業医をしている人は誰も居ない。色々な苦労の連続であった。仕事の事、職員の教育、全てが私独自で編み出してきた。何故なら、先代、後藤田先生は病床にあって引き継ぎが出来なかったためである。
とに角、「松山一」は無理でも「城北一」を目指して頑張ろうと突っ走ってきたら28年も経ってしまった。達成出来たかどうかは患者さんが判断することである。
医療の世界は刻々と変化し制度も移りゆくが「困った患者を的確に早く治す」という医療の根幹の部分は変わらない。
あと何年出来るかは神のみぞ知るだが、当面は30周年を目指したい。
応援よろしくお願いします。

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— posted by 越智邦明 at 05:06 pm  

2015/3/5

大学同窓会


母校東医歯大A組クラス会が今年も2月28日(土)に行われ出席した。前回に続いて赤坂で、山王会館4階にある炭火焼き料理「はやし」で行われた。
赤坂に来ると東京に来たという感じが満ちてきて、自分も東京に居たんだなあと実感する。1人だけ残っていた未還暦の耳鼻科医I君もついに60才になり、全員が還暦を過ぎたことになった。
司会兼幹事のO君(耳鼻科教授)のあいさつに始まり、宴もたけなわの頃、恒例の自己紹介となった。10名共健康面は問題なかった。K君(整形外科)は、孫が双子で出産したため計5人に増えて、そのお守りで大変だとぼやいていた。K君は昨年、さっさと現役を引退し、週1回のアルバイトのみである。医者は引き際が一番難しいとよく言われるが、この決断は大したものである。ドイツの旅行みやげで、私へ下の絵をくれた。外科医の手術風景でドイツらしいと気に入りました。恒例の耳鼻科開業医I君。年に100ラウンド目標にしていて一昨年は98回だったが昨年は103回ラウンドしたと。そして東京都のシニア選手権に出て、36+41=77だったが1打及ばず予選で落ちた、と。みんなに、ゴルフの合い間に仕事をしているのか!?とからかわれていたが実際、週3回は練習場に通っているそうで一芸に秀でるのは努力が必要のようである。小児科開業医のHさんは開業以来、初めて従業員を解雇したが、金銭トラブルとなって大変だったと開業医の辛さを訴えていた。婦人科のO君も相変らず不妊治療に忙しく、不妊患者の増加に体力が追いつかないと嘆いていた。
みんな年令を考えながら、いつ縮小するのか、いつ辞めるのか、ある意味ぼやきながらも来年の再会を約束して散会となった。
私が四国から出席することにみんないつも驚くが、私は出席することでモチベーション向上の糧と捕えている。来年も行きたいと思っています。

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— posted by 越智邦明 at 11:25 am  

2015/3/2

非アルコール性脂肪肝


検診結果を持参する患者さんの中で、最近多いのが「私はアルコールも一滴も飲まないのに肝機能をチェックされました。」というもの。
再検査をしてウィルス性のB型、C型も調べても陰性。症状はAさん言く、「体がだるく、足も重く、よく眠れない。顔色も悪いと言われる。」結局、Aさんに,CT、更に肝生検を公立病院に依頼し「非アルコール性脂肪肝」と診断がつきました。170cm、73kgと標準体重を10kgオーバーしてBMI=25.2%。脂肪が肝ぞうに多く付き、炎症を起こしたもので将来的には肝硬変になり得ます。食生活を尋ねると、トンカツ・フライ・天ぷら等の油物が大好物。酒を飲まない代わりによく食べていると。また運動も散歩もしない。
厳しく食事指導を行い、野菜中心の食生活に変えてもらい、ウォーキングを1日30分義務付けて、かなり数値が下がってきました。肝庇護剤(グリチルリチン製剤)も併用して順調な経過をたどってスリムになり倦怠感も取れてきました。
思いあたる方は「ひょっとして」と疑ってみて下さい。

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(追伸)
2月 9日の追伸に書きました、愛媛新聞投稿の「手上げ運動」。
2月27日の同新聞、第25面に山本直之氏(ピアノ教師)が賛同文を投稿してくれました。
社会みんなの交通安全を願ってこの運動が広がると嬉しいです。
最後に、当院の職員が次のようなことを言っていました。
「この間、子供と横断歩道を渡っていたときに子供が『どうしてママは手を上げないの?』と言われてしまいました。反省です」と。

— posted by 越智邦明 at 05:28 pm  

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