さて治療にはメスや内服薬以外に香料植物も用いられてきた。その1つがハーブ(herb)である。
ハーブは薬、香料、風味料として古代エジプト時代には用いられていた。英国エリザベス朝では、ハーブから薬を創生することは家族の義務の一つで、シェイクスピアの作品でもハーブからの薬の抽出に先立つ薬草採集の場面が「ロミオとジュリエット」の中に出てくる。ハーブを香料として捉えるとエリザベス朝のロンドンは上下水道が発達して居らず、死体や糞便で悪臭に満ちていたため用途が拡大した。一方、貴族社会は香料で身の装いを整えることがたしなみであった。消臭、癒し、加えて儀式と香料の用途は広がった。
みなさんもハーブの香りを是非楽しんで下さい。