シッコの映画にみられるようにアメリカでは公的健康保険の対象者はごく1部で、民間の保険に入っていなかったり、保険に入っていても保険会社が支払いを拒むと病院を追い出されてしまう。「それに比べて日本はマシ」なんて考えない方が良い。
ヨーロッパの先進国は医療は税金で提供されるため保険料はなく、病院、医者の診療費も基本的にタダなのである。例えばカナダは診療費、薬剤費、入院費はすべて無料だ。カナダ国境近くに住むアメリカ人の中にはカナダの市民権をとって、ふだんはアメリカ側で暮らし、病気になったらカナダに行って医者にかかる人がいる。英国は診療費、入院費、往診料は無料。生活保護の人には病院までの交通費が支給されるというから至れり尽くせりである。イタリアは薬代の一部負担はあるが診療費、入院費、往診料は無料。フランスは日本の窓口3割負担とほぼ同じだが入院は無料。ドイツは定額の有料制だが診療費、入院費、往診料、歯医者は10ユーロ(1650円)と日本に比べてはるかに安い。初診で10ユーロを支払えばその後3ヵ月は治療費タダです。以上「金持ちは自己負担、それ以外の国民は医療費無料」が先進国では常識です。
特に、高齢者はフランスもドイツも無料で75才以上の老人からむしり取ろうとするのは日本だけです。残念な事です。