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2009/3/9

夜間頻尿


夜間に睡眠を中断するような排尿が一度でもあれば「夜間頻尿」と定義される。外来で多いのは、前立腺肥大に代表される泌尿器疾患であるが、最近、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の場合にも夜間頻尿が起きることが注目されている。当院は入院設備があるため、まずナースから「昨夜はすごいいびきでした」と報告があり、そこから睡眠ポリグラフィ検査を受けてもらってSASの診断がついた人は多い。文献では「SASの60%~70%に夜間頻尿が出現する」とある。2カ月前に高血圧と頻尿で来院したAさん。1ヵ月かかったがSASと判り、CPAPを始めた所、早朝高血圧も頻尿もすっかり改善した。
皆さんの周りにメタボの人が居れば、日中の眠気や夜間頻尿がないか是非尋ねてみて下さい。SASの早期発見に一役買う可能性があります。

— posted by 越智邦明 at 03:47 pm  

2009/3/6

花粉症


外来でよくある質問に「私は風邪ですか、花粉症ですか?」がある。
生まれて初めて発症した人はもちろん毎年花粉症を経験しても花粉の飛び始めにはわからないものです。それを知らずに市販の風邪薬を服用している人が多いです。さてその見分け方は?
①くしゃみが連続して出る
花粉症は風邪とちがって回数が多く、1度に5~6回はふつう。人によっては尿漏れを起こす人もいます。
②透明で大量の鼻水が出る
花粉症のは透明の鼻水がとめどなく大量に出ます。風邪は粘り気があります。
③目がかゆい
まず花粉症です。
④熱や倦怠感がある
花粉症では高熱は出ませんがやはりアレルギー反応なので熱やダルさが出る人がいます。高熱では風邪や肺炎、インフルエンザを疑って下さい。

いつまでも治らないときは医療機関の受診をお勧めします。

— posted by 越智邦明 at 08:11 pm  

2009/3/5

赤と白


日本では競争するとき赤と白に分かれて対戦することが多いですが、これは日本独特の風習だそうです。思い出せば小学校の運動会、騎馬戦もそうでしたし、大みそかの紅白歌合戦もそうです。さて日本古来の色彩観によると赤と白はともに清き心、誠の心の印といわれています。赤は“血”、白は“乳”の意であり、どちらも人の“命”の根源であることから赤と白のコンビは日本人の心や誇りを懸けて戦う際に使われてきました。この組み合わせは色彩心理学的には自信にあふれ、心が躍動しジッとしていられず、まさに行動を起こさんとするときに現れます。源平の合戦で源氏は白、平家が赤ののぼりの旗を掲げたのも道理なのです。
世は不況、不況と言われますが落ち込んでばかりもいられません。目標に向かってやる気を起こす際には命の根源である赤と白を下着や小物に取り入れていざ出陣!

— posted by 越智邦明 at 09:23 am  

2009/3/4

くに~ず新聞


くに~ず新聞Link  2009年 春号Vol.30 を掲載しました。
 
左のメニューの くに~ず新聞 をクリックするか、ここLink をクリックして御覧ください。

— posted by 越智クリニック at 08:30 am  

2009/3/3

同窓会


2月28日(土)に東医歯大医学部卒業30周年ということもあり東京の同窓会へ出席した。
日本橋近くの「松江の味」と称した皆美(みなみ)という料理屋で行われた。30年前にタイムスリップしたみんなの顔。各々の自己紹介では、さまざまな科で一線級の仕事をバリバリこなしているのが分ったが、ひときわ目立ったのがO君(産婦科医)。2年前にヘッドハンティングされ不妊専門の施設に勤めていて年収3,000万円。世の不況とは裏腹にこの業界は活況だそうで、Dr.が5人。ナースも30人。胚培養士も50人。お産はせずにひたすら卵子の着床、発育を目指している。さて、みんなの共通のため息は「あと何年やるか」だった。みんな65才ぐらいを一線の引き際と考えているようであった。さて、くに~ず先生はどうなるのでしょうね?
最後の鯛飯はすごくうまかった。さすが松江の料理だと感心した。また来年の再会を約束して別れたが、私にとっては1年分のエネルギーの貯えが出来て満足な会でした。
その後、偶然、宿泊先のホテルが同じだったので、三重からやってきたI君とバーで飲んだ。彼とは下宿も近かったせいか麻雀はじめ本当によく遊んだ。今は5人の子供を持つ立派な父親。内科で開業して15年になったと言う。彼のいる志摩は医療過疎が進み、救急病院へ搬送するのも一苦労だとぼやいていた。話は子供の事に及び、「子育てはお互いに大変だ」と、時を忘れて話し込んだ。注文した「バランタイン12」はとても美味しくグイグイとやってしまった。胸襟を開いて話し合えたI君とは又、来年も会いたいと切に願っている。
24時間も居なかった東京出張であったが、ふだんは得られない刺激を得てリフレッシュされました。
みなさんも同窓会には是非出席して下さい。

— posted by 越智邦明 at 04:09 pm  

2009/3/2

馬馬虎虎


中国人の患者から教わった。「マーマーフーフー」と読む。彼ら大陸人からみると「馬」も「虎」も一緒なのだという意味から「大差ない」「たいしたことない」「細かいことにこだわるな」ということらしい。アメリカ発の恐慌は中国へも波及し多数の失業者を生み出している。その患者は「こんな時代こそ生きるのは馬馬虎虎です」と言う。嘆いてもしかたがない。なんとかなるさ。馬と虎の違いに目くじらを立てるより大局を見据えて生きるたくましさが必要な時代である。
日本人は「木を見て森を見ず」にならぬよう、ひとつここはどっしりと腰を据えてまわりを見回そうではないですか。馬馬虎虎。

— posted by 越智邦明 at 08:11 am  

2009/2/26

子供の視線


①当院は待合室から一直線に廊下(長さ22m)があります。最近は戸外でも走り回る所が少ないせいか、子供達は大はしゃぎで廊下を走り回ります。幸い、柔いじゅうたんのため、こけても大丈夫。ねずみの運動会並みのにぎやかさです。

②診察室からナースが「○○さ~ん」と患者さんを呼び入れますがある日のこと。5才の女の子が患者さんが呼ばれるたびに「は~い」と即答。Aさんを呼んでもBさんを呼んでも本人の返事の前に「は~い」。これには大人のAさんもBさんも苦笑。5人ほど被害に。お母さんの点滴の間の「退屈しのぎ」でやった「イタズラ」のようで、女の子はあとでお母さんにこっぴどく叱られていました。



越智クリニックの理想として「子供に愛される病院」を目指したいと考えています。
子供は宝だと思うからです。

— posted by 越智邦明 at 10:56 am  

2009/2/25

日医ニュース


2月20日号の日本医師会の発刊する日医ニュースの中で面白い記事を見つけた。
それは日本医師会員の喫煙意識調査である。2008年4月時点で日医会員4,500名(男性3,000名 女性1,500名)を無作為に抽出し調査した。
その結果、喫煙率は男性医師が15%(2004年が21.5% 2000年が27.1%)、女性医師は4.6%(2004年が5.4% 2000年が6.8%)と年々低下傾向にあった。科別では呼吸器科が3.6%と非常に低い。これは呼吸器学会で専門医の認定条件に「非喫煙者であること」を義務づけたためである。男性では精神科の23.1%、外科の19.8%、泌尿器科の19.1%がワースト3であった。
やはり今や禁煙は常識が世の中。その模範となるべき医師は0%を目指さなければならないと思う。

— posted by 越智邦明 at 12:53 pm  

2009/2/23

クレオパトラ


古代エジプト人は美と流行をこよなく愛した。男女の区別なく化粧や装飾品を施した。世界的にみてもこれだけ装飾に力を入れた民族は居ないと思う。例えば「クレオパトラが愛用した」というフレーズは今日においても絶大である。香水、クリーム、ハーブ等“美の秘薬”である。
古代エジプトの装飾品はあらゆるところに黄金が輝いている。その中でもツタンカーメン王の黄金の秘宝はエジプト文明の美の最高峰である。黄金と並んで重宝されたのは、昨年10月14日号でも書いたトルコ石(ターコイズ)で、王の玉座にもふんだんにちりばめられている。その輝きで邪気を払うだけでなく特別な力を与えてくれるパワーの源として身につけられていた。
化粧について言うと目の周りをくっきり縁取った太く濃いアイラインは、化粧品としてだけでなく強い日射しや眼病から目を保護する医学的な効用も備えていた。エジプトには小バエが多く、それが目の周りにうるさく群がり眼病を生じやすい。顔料の「メスデスト」には殺菌作用やハエを防除する効力もあった。エジプト人を古くから悩ませる風土病にはトラコーマがあるが、古代エジプトの眼炎にはメスデストが薬として使われていた。古代エジプトでのアイメイクは美しさとともに目を守るものであり、生活に欠かせない大切なものだったのです。
最後に、クレオパトラの本当のすごさは生まれながらの容姿より美への意識の高さや教養だといわれています。含蓄のある言葉だと思います。

— posted by 越智邦明 at 01:15 pm  

2009/2/19

肛門の診察


「肛門鏡検査」としてやっと去年の4月に厚生労働省は診療報酬点数を認めた。裏を返せば、それほど「肛門」は軽視されてきた臓器なのである。肛門について論じることは一般には不浄と考えられる傾向があり、上流社会ではマル秘として扱われ、肛門病に羅患することはあたかも不治の病に身を投じるが如きこととされてきた。
本邦に現存する古来文献において肛門病を扱ったものは極めて少ない。散見するに「瘍科秘録」「要術知新」に刻まれているのみである。
さて肛門を観察するには大腸内視鏡のような軟性鏡では不可能である。なぜなら肛門は空気の挿入程度では容易に拡張することのない構造を有している。肛門の周囲には肛門括約筋という常に便が漏れないように収縮を続ける筋肉が存在する。そのため肛門は柔軟性に富むが、外部の刺激に対して極めて反発的に働くのである。結果、円筒形の肛門鏡が出来上がったのだが、なんと江戸時代の古文書に既に肛門鏡が登場していることは驚きである。当時の西洋ではいまだ完成されておらず、当時の本邦の蘭医学が極めて高いレベルであった証拠品でもある。
みなさん、手遅れにならないよう早目に肛門の診察を受けて下さい。

— posted by 越智邦明 at 11:28 am  

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