清原教授の研究論文は非常に信頼が高い。これは福岡県久山町(ひさやまちょう)の65才以上の人の健診データ(受診率94%)を分析して出しているからで、全国でこれだけの住民参加のデータは珍しく学会でもいつも取り上げられる。
さて恐ろしいのは65才以上人口が今後、ますます増加すること。昨年も3080万人だった65才以上人口はピークの2042年には3878万人に達する。この時の日本の人口は1億人だから10人に1人が“ボケ”ていることになる。現在36才のサラリーマンが65才になったときの日本の現実がコレである。
さて清原教授の注目したのは、糖尿病と認知症との因果関係である。認知症が増えていると言っても実際に増えたのは全体の69%を占めるアルツハイマー型認知症だけ。脳血管性認知症などの有病率は85年からさほど変わっていない。糖尿病の持病がある人はアルツハイマー型の危険性が2.1倍になることがわかった。認知症を増やしている要因は「糖尿病しか考えられない」とおっしゃっている。
糖尿病の増加率を考えると近い将来、1000万人が認知症になると推計されるそうである。
一方、悪の権化にされる、たばこは禁煙が進んだのに認知症は減らないことから因果関係はないそうである。(清原教授)。
日本に糖尿病患者は2000万人と言われている。
やはり糖尿病治療は急務だと思います。