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2015/11/16

認知症と糖尿病


厚労省が昨年発表した認知症の高齢者数は305万人。しかし九州大の社会環境医学の清原裕教授の研究によると、実際は全国に推定550万人いて、20年前から6倍に急増。近い将来は「1000万人」の大台に乗るという。
清原教授の研究論文は非常に信頼が高い。これは福岡県久山町(ひさやまちょう)の65才以上の人の健診データ(受診率94%)を分析して出しているからで、全国でこれだけの住民参加のデータは珍しく学会でもいつも取り上げられる。
さて恐ろしいのは65才以上人口が今後、ますます増加すること。昨年も3080万人だった65才以上人口はピークの2042年には3878万人に達する。この時の日本の人口は1億人だから10人に1人が“ボケ”ていることになる。現在36才のサラリーマンが65才になったときの日本の現実がコレである。
さて清原教授の注目したのは、糖尿病と認知症との因果関係である。認知症が増えていると言っても実際に増えたのは全体の69%を占めるアルツハイマー型認知症だけ。脳血管性認知症などの有病率は85年からさほど変わっていない。糖尿病の持病がある人はアルツハイマー型の危険性が2.1倍になることがわかった。認知症を増やしている要因は「糖尿病しか考えられない」とおっしゃっている。
糖尿病の増加率を考えると近い将来、1000万人が認知症になると推計されるそうである。
一方、悪の権化にされる、たばこは禁煙が進んだのに認知症は減らないことから因果関係はないそうである。(清原教授)。
日本に糖尿病患者は2000万人と言われている。
やはり糖尿病治療は急務だと思います。

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— posted by 越智邦明 at 03:46 pm  

2015/11/12

ホチキス


ホチキスと言えばマックス。トップメーカーであり現在、市場の主流であるハンディータイプ10号ホチキスのシェアは70%以上。本体だけでなく金属針「マックス針」でも国内トップシェアを誇っている。
マックスがホチキスの生産を始めたのは1946年、前身の山田興業時代のことである。卓上型の3号ホチキスから品揃えを進め52年、国内初となるハンディタイプのホチキス「シック・10」を発売する。小型軽量の10号は急速に普及。54年に社名変更し商品名を「マックス・10」(73年からはHD-10)に改めると認知度は更に高まって、またたく間に「マックス」はホチキスの代名詞となった。注目すべきは技術。従来の半分の力でとじられる「軽とじ機構」(78年)と世界初となる「フラットクリンチ機構」(87年)の開発は大きな転機となった。
00年代後半にはコンパクトながらパワフルな使い心地の「サクリ」シリーズが出た。軽とじ機構に加え、予備針を100本収納できる設計も大好評。また針も11号針を開発して40枚以上の書類をラクに閉じられるようになった。
常にユーザーの声を検討し新しいものを生み出し続けるマックスはいかにも日本人らしい発想である。
益々、がんばって欲しい。

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(追伸)
ゆうちゃんが遊びに来ました。
いつもの温泉に行ったときのツーショットです。
題して「見つめ合う2人。」

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— posted by 越智邦明 at 05:34 pm  

2015/11/9

孔子


最近の政治の世界を見て、日本人の倫理教育の低下が目立つ。
私は愛光学園で教わった「孔子」の本をいつも読んでいる。
その中に「過って則ち改むるに憚ることなかれ」というのがある。
過ちを認めて改めることに何のちゅうちょがいろうか?過ちは誰にでもあるが過ちを認めないことが本当の過ちであると。
かつて山一證券も不良債権を「飛ばし」という方法で隠した結果、自主廃業に追い込まれた。早い段階で経営者が飛ばし資産を公表し責任を持って処理していたら破綻はなかったと思う。
個人も企業も火種が小さいうちに消す努力をしないといけないと思います。

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(追伸)
ゆうちゃん、運動会のかけっこで1番になり、トロフィーをもらってご機嫌です。
ハロウィンやバレエと、忙しい毎日のようです。

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— posted by 越智邦明 at 10:52 am  

2015/11/5

AGE(続き)


10月26日に書きました「糖化」の防ぎ方。
血糖が高いとAGEが体の中に毒として作られ動脈硬化、認知症、がんを持たらすと述べました。さてAGEを体内で増やさない食事法を紹介します。AGEは「焼く、揚げる」と増えます。そのため「煮る、蒸す」調理法がベターです。食後に緑茶を飲むとAGEの産生が減ることも分かっています。
さて今回は食事以外として勃起不全のクスリである「バイアグラ」にAGEによる糖化から体を守る作用があることがわかりました。AGEは人間の細胞の表面にあるAGEレセプターという吸盤にくっつくことで細胞に悪い刺激を与えますがバイアグラ、シアリス、レビトラ等、PDE5阻害薬はその吸盤の数を減らすためAGEの悪い刺激が細胞に伝わりづらくなるそうです。バイアグラには糖化と同様に老化をもたらす「酸化」も予防することが分っています。
「バイアグラ週1回法」で男性ホルモンであるテストステロンも2倍に増えたそうです。男性更年期障害にも改善をもたらすそうです。
今後はバイアグラなどのPDE5阻害薬がアンチエイジングの薬として広く使われるようになるかもしれません。

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— posted by 越智邦明 at 03:37 pm  

2015/11/2

人生のアドバイス


日々物事に取り組んでいく心得や姿勢が職員を見て気付くことが多い。私が人生60年を生きてきて若い人にアドバイスしたいことをまとめてみました。
(1)物事を始める際
まず「即行」。「今回はすぐに礼状を出すぞ」と決意しても、ぐずぐずしているとやがて気づきは雑念となり果ててしまいます。先送りしてる間に決まって別の用件が生じて「まあいいか」になります。

(2)物事を行っていく際
「継続」。人にどう思われているかと煩うことなく目の前の物事に集中して取り組む。結果を考えぬ。要は始めたことは必ずやり遂げるという強い意志を持つ。

(3)物事を締めくくる際
行動には失敗がつきもの。成功したからといって楽観的になり過ぎたり、失敗したからといって悲し過ぎない。「不悲不喜」です。そして必ず「後始末」をやり遂げる。物事にはっきりとした終止符を打ち、次に備えることが肝心です。

私の人生経験が少しでもお役に立てれば幸いです。

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(追伸)
何度も当欄で自転車事故の頻発、それに伴って起こる賠償問題を提起してきました。
10月1日から全国初で自転車保険への加入を兵庫県が義務化しました。そのため自転車保険の加入希望者が殺到し、わずか2週間で8000件以上とか。年間1,000円払うだけで対人賠償が最高5,000万円のものも出ています。特に未成年の子を持つ親は注意して入ってやって下さい。すぐに全国で義務化になると思われます。

— posted by 越智邦明 at 05:16 pm  

2015/10/29

童謡


私は当院発行の「くに~ず新聞」に「日本の唱歌」を載せています。もう40曲を超えています。そもそも日本でどうして童謡が誕生したのでしょう?
明治維新以来、日本は西洋化を目指してきました。子供に手っ取り早く西洋の文化に馴染ませる手段として西欧から讃美歌やドイツなどの古い童謡を輸入し、子供が歌いやすいように日本独特の歌詞をつけて小学唱歌にしたのです。大正7年に「赤い鳥」が創刊されて日本に初めて「童謡」という言葉が誕生しました。
しかし第2次世界大戦が始まると戦意高揚歌ばかりが歌われて童謡は影を潜めました。再び脚光を浴びたのは、GHQの文化的指導のもとで昭和24年にNHKラジオ「うたのおばさん」の放送が始まったときでした。レコード会社は童謡のレコードも量産しました。
しかしTVの登場で状況は一変。リズミカルで親しみやすいCMソングが流れるようになると子供はそちらばかり口ずさんでしまうようになりました。その背景には、教える若い先生たち自身が童謡を知らないのです。
日本の文化史的には童謡を作る時代は終わっていますが、せめて過去の童謡が完全に忘却されないように私も記録していきたいと思っています。

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(追伸)
週末に北関東へ出張したら既に紅葉が始まっていました。
唱歌「もみじ」(高野、岡野コンビ)の「秋の夕日に 照る山紅葉(もみじ)・・・」を口ずさみました。
四国ももうすぐですね。

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— posted by 越智邦明 at 11:33 am  

2015/10/26

糖の呪い


加齢と共に体がさびる「酸化」はよく知られていますが「糖化」は浸透していません。糖化とは、血糖が高い状態が長く続くことで体のタンパク質と糖がベタベタにくっついてしまいタンパク質がボロボロと劣化し細胞が老化してしまう状態です。
糖化が起きると「AGE(終末糖化産物)」という病的な物質が体の中で増えます。AGEが皮膚をたるませたり骨をスカスカにしたり体のあちこちを老化させます。更に進むと動脈硬化から心筋梗塞、脳梗塞ひいては認知症まで引き金になります。
糖化は長く放置すると、やり直しがきかなくなります。米国のDCCT-EDIC研究によると高血糖を6年半放置するとその後に改心して、いくら血糖治療を強化しても血管や腎臓の病気の発症リスクは減らせないことが分かっています。いったん出来たAGEは体内にどんどん蓄積していくのです。
まさしく「糖の呪い」です。
どうか検診で高血糖を指摘された方は、早急に主治医と相談して血糖を下げる努力をして下さい。

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— posted by 越智邦明 at 04:25 pm  

2015/10/22

カント


ドイツの哲学者として有名なイマヌエル・カント(1724~1804)。日本の哲学者例えば西田幾多郎等にも強い影響を及ぼしました。明治、大正の帝大生が「デカンショ節」を歌って流行らせたデカルト・カント・ショーペンハウエル。
さてカントの規則正しい生活はよく知られています。
決まった時刻に起床し、決まった時刻に勉強して午前中の講義を済ませた後、午後は決まった時刻に同じコースを散歩しました。町の人が散歩するカント教授の姿を見て時計の針を合わせたというエピソードはあまりに有名です。
一方で彼は気難しい人物ではなく、昼間の孤独な思案のあとは自宅に友人を招いて一緒に夕食をとるのが常でした。「規則正しい生活」と「人との交流」。これがこころの健康の基本です。
患者さんの中にも、うつ(状態)の方は多く見受けられます。抗うつ薬を精神科で処方されますが、やはり上に述べた生活習慣を身につけることがものすごく大事です。またうつにならないためにも、このような生活習慣を身に付けて欲しいものです。
メリハリのない生活と孤独は心身を弱らせてしまいますから。

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— posted by 越智邦明 at 04:23 pm  

2015/10/19

院内旅行


10月11日~12日の連休に院内旅行を行った。今回は「湖上温泉と出雲大社」と題して山陰へのバスツアーであった。
総勢14名で晴天の中、出発。従来の飛行機旅行と違って病院からの出発ということで気分的には楽であった。瀬戸大橋を渡ってまずは倉敷に入り、有名な美観地区を散策。以前もブログで書いたが私にとっては2度目。客を乗せてゆったりとこぐ船頭さんの姿も情緒があり、柳や白壁屋敷などの風景は江戸時代にタイムスリップしたようである。
次は秋の高原、蒜山(ひるぜん)高原を訪れた。広大な牧場のはるか向こうにはサイロも見えて、まるで北海道に来たようであった。尚、B級ご当地グルメに取り上げられた、ひるぜん焼きそばはおいしかった。
宿泊は鳥取県の望湖楼。山陰八景に数えられる美しい鶴の湖(うみ)東郷湖の湖上に浮かぶようにそびえる「はわい温泉」である。カランコロンと桟橋を渡って湖上露天風呂に入った。湖底から湧き出した温泉の源泉掛け流しを楽しんだ。その後、楽しい宴会で時間を過ぎるのを忘れた。
翌日は出雲大社を訪れた。山陽の暖かい気候から一転して山陰の曇り空で寒かった。ここは江戸時代以降は「出雲の縁結びの神様」として全国的な信仰を集めている。ガイドさんより大国主神以来の説明を聞きながら廻った。各自、ニ拝四拍手一拝で色々なお願い事をした。皮肉にも激しい雨に打たれた。
その後、島根ワイナリーでバーベキュー昼食をいただき、しまなみ大橋を渡って帰路に着き、無事、楽しい2日間を過ごした。
尚、同日出雲大社鳥居前から出雲ドームまでの出雲駅伝が行われ、沿道には多くの観客や警官が出ていました。結果は青山学院大が優勝しました。

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(追伸)
昨日10月18日は、ゆうちゃんの6才の誕生日でした。早いものです。
職員や患者さん、MRさんから多くのプレゼントをいただき、娘に代わって御礼申し上げます。感謝。
スペースの関係でプレゼントを4点披露いたします。
順に①ルームシューズカメラポーチ(当直ナースより)
   ②カラオケセット
   ③アクアビーズ
   ④プリキュアキラキラシール手帳
   ⑤最後はケーキで大喜びのゆうちゃんでした。
ハロウィンの黄色の帽子が、かわいいですね。

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— posted by 越智邦明 at 08:08 am  

2015/10/15

アスペルガー障害


朝日新聞出版の「大人のアスペルガーがわかる」(梅永雄二著)を読んでみた。
脳の器質的な障害が原因で起こるとされている。「空気が読めない」「常識はずれ」等と片付けられていた性格障害の人の中には実はこの病気があることが分かってきました。
アスペルガーの人は並外れた記憶力や集中力を持っていたり、決まったことを正確に遂行する能力にはたけている場合が多いので、その欠点に驚くと共に、ついつい単なる心の屈折と捉えてしまう。
他者の意見、感情、立場などを理解する共感スキルや優先順位をつけるときに必要な意思決定スキルが非常に低い。そのため日常生活を送る上で大きな困難や人との摩擦が生じやすい。
私の患者さんには基本的に1人で生きる人で、周りの人との協調性のない人が多く見受けられます。
困ることは「空気が読めない」ことが本人には気付いていないことです。

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— posted by 越智邦明 at 03:55 pm  

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