今回12月23日に公開される映画「山本五十六」の試写会に行ってきた。
舞台挨拶に来られた吉田栄作さんは、高身長でジーンズの似合うとても素敵な役者さんであった。映画では作戦参謀役であった。吉田さんは「副題に太平洋戦争70年目の真実とあるように、この映画をきっかけに大震災などに対しても、我々がどう生きて行くべきかを考えるきっかけになってくれたら幸いです。」と熱く語った。
山本の人となりは、前回を参考に していただくとして、今回の映画のさわりを紹介したい。山本五十六役は、昨年の「最後の忠臣蔵」の主演であった役所広司。本当に適役であった。
昭和14年夏、日独伊三国軍事同盟締結をめぐり日本中が揺れていた。しかし海軍次官山本は異を唱えていた。日本がドイツと結べば、必ずやアメリカとの戦争になる。10倍の国力を持つアメリカとの戦いは何としても避けたかったのが山本の思いであった。しかしその後、ヒトラー率いるナチス国防軍がポーランドに進攻し、第2次世界大戦が勃発。快進撃を続けるドイツの力に幻惑され、日本国内で再び同盟締結の声が沸騰し、昭和15年9月27日、同盟が締結されてしまった。
連合艦隊司令長官になっていた山本は、対米戦回避を願う自らの信念と、それとは裏腹に戦争へ向かいつつある時代の流れのずれに苦悩し続ける。昭和16年夏、どうしても米国との戦争が避けられないと悟った時、山本は一つの作戦を立案した。
ハワイ真珠湾を航空機によって奇襲する。それは戦争に勝つためではなく、一刻も早く戦争を終わらせるための苦渋に満ちた作戦であった。
70年前の国難に対して、山本がリーダーとしていかに戦い続けたか、是非、御覧下さい。