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2015/3/26

酒と糖尿病


アルコールは血糖値にどんな影響を与えるのかを今回は知って下さい。
よく糖質が含まれている日本酒、ビール、ワインは血糖値を上昇させ、蒸留酒の焼酎やウィスキーは関係ないと言われますが、これは全くの間違いです。糖質に関係なくアルコールは血糖値に影響を与えます。アルコールそのものには血糖値を上昇させる作用はありません。しかし肝ぞう内に蓄えられているグリコーゲンの分解を促進させる作用があるため飲酒後はいったん血糖値は上昇します。ただ糖尿病患者さんが飲酒で気をつけなければいけないのは「低血糖」です。体内に入ったアルコールは毒物として肝ぞうで優先的に分解されるため糖新生が抑制されます。その結果、血糖値が急激に下がってしまうのです。ふだんからインスリンや経口剤を使用している患者さんが何も食べずにアルコールばかり飲んで低血糖を起こして救急車へ、ということは実によくあります。
さて一般人で適量な飲酒は糖尿病の発症を抑制するという報告があります。調べてみると、アルコールが悪化している血流を良くしたり、インスリン感受性を改善するとされているアディポネクチンを増加させるとみられています。「適当な量」とはビールなら中ビン1本、日本酒なら1合、焼酎お湯割りなら1合、ワインならグラス2杯といった所です。
「酒は百薬の長」にしたいものです。

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— posted by 越智邦明 at 11:09 am  

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