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2014/6/30

ふくらはぎの「つり」


春号のくに~ず新聞で「ふくらはぎ」の健康テーマを書いた所、多くの「つり」の問い合わせがあった。ふくらはぎは別名、「こむら」で、このつりはこむら返りと言われる。誰もが1度は経験しているはずで特に寝ている最中に起こりやすい。私の外来でも多くの質問がある。さて「つる」というのは筋肉のけいれんです。普段は脳の指令=自分の意志によって伸縮しますが、指令とは関係なく筋肉が過剰に収縮して固まってしまう状態が〈つっている〉状態です。自分の意志では伸ばせないため、強烈な痛みを伴って動くことができません。このメカニズムは完全には解明されていません。
唯、脱水、疲労、冷え、体内の電解質異常などによって起こります。また夜間特に明け方は無意識に伸びをしているため、つりが誘発されやすい状態です。
さて年をとってからつりやすくなるのは、①若い頃より体内の水分が減って脱水になっている②筋肉が衰えて伸縮能力が低下し固まっている③老廃物の処理能力が低下し疲労物質がたまっている。等の原因が考えられます。
寝る前に①さゆなどを飲んで水分を補給する②ストレッチをして筋肉の柔軟性を維持する③入浴時はぬるめの湯につかってふくらはぎをマッサージする。是非やってみて下さい。病気としては肝硬変、腎不全などで電解質のバランスが崩れてなりやすいです。糖尿病や狭心症のこともあります。何度もくり返して足がつる人は、精査としては消化器系、特に内科や内分泌科がおすすめです。

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— posted by 越智邦明 at 11:38 am  

2014/6/26

にせ薬


世の中には特にネット販売にかこつけて偽薬が多い。サプリメントと呼ばれる物にも「にせ」や健康被害をもたらすものが多い。昨年の当院の院内勉強会(年1回)でも「サプリメントによる重篤肝障害の1例」を発表した。
さて「にせ」と言えば今、注目されているのが偽バイアグラである。5月に薬事法違反で逮捕された中国籍の男。中国のオークションサイトで仕入れ、ネットを通じて日本人に売りさばいていた。1錠88円。年間400~500万の荒稼ぎをしていた。現在、バイアグラは医療機関では1錠(50㎎)1,500円前後で売られている。ジェネリック解禁で下がると言われているが、だからといって偽物が根絶されるというものではない。もともとED患者は繊細な方が多く「恥ずかしいから」と受診を控え怪しいと分っていてもネット販売で買おうとする。これからは偽ジェネリックをつかまされる羽目になる。バイアグラの発売元、ファイザーなど4社の合同調査(08年8月~09年4月)によると、世界60ヵ国で偽バイアグラが発見されたと言う。
その成分には糖尿病の薬の成分やネズミの駆除剤が混ざっていたケースもあった。さらに問題はネット購入者は副作用が出ても恥ずかしがって病院に行かないのでますます実態がわからないのです。
注意したいのは医師の診療を受けていない場合、健康被害が起きても国の副作用救済制度の対象にならないことを肝に銘じて下さい。
ネット業者を訴えても「個人輸入を代行しているだけ」と責任逃れします。
ED患者は日本に1000万人とも言われています。恥ずかしがっていると命取りになることを覚えておいて下さい。

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(追伸)
家内がヨーロッパ特にフランス、イギリスの風景を演奏の合い間に撮ってきました。数枚ですが、何度も行かれた方には懐かしいかも。セーヌ川、エッフェル塔、バッキンガム宮殿等。
最後に次男から慰労の人形が届きました。

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— posted by 越智邦明 at 07:57 am  

2014/6/23

医学の日進月歩


いつも難しい医学の解説をしているが、今日は「10年後に五大国民病はどうなっているのだろうか?」という、いわば「夢」を専門家の意見をもとに作ってみた。

①がん
がんは細胞の設計図である遺伝子の病気。
今後は遺伝子の解析、問題遺伝子のある細胞のみに抗がん剤を使う治療となる。正常細胞はやっつけないので副作用で命を縮めることがなくなる。

②糖尿病
血糖値の厳格なコントロールは逆に死亡率を高めることがわかり、治療の重点は合併症を直接治す薬や手術法の開発に移行。例えば糖尿病性腎症に対してメサンギウム細胞の増殖を抑えることで、高血糖でも腎機能を守れるようにする。

③脳梗塞
自己骨髄幹細胞を注入することで、失われた神経回路が修復され体のマヒが劇的回復する。5年前から大阪国立循環器病研究センターがいい結果を出している。

④心筋梗塞
発症後、即治療しないと危険なことは一緒。
早期発見の検査法がどんどん進む。冠動脈MRAが普及する。

⑤うつ
患者の訴えから判断する診断法は客観性に欠ける。頭に近赤外線を当てて脳の血流変化を調べる光トポグラフィー検査が先進医療に指定されたが、CTやMRIも組み合わせ、うつの可視化による診断が可能になる。

以上の5つの病気が制覇されれば、あとは(交通)事故と認知症が残るのでしょうか?
いずれにしても医学の進歩はめざましいものがあります。

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(追伸)
ばあばが終に22日(日)、帰国したため、お役御免で娘とゆうちゃんは宇和島に帰ってゆきました。
別れ際にゆうちゃんが私に「じいじのおもいで、いっぱいもらったよ」と語ってくれたのが、じーんと来ました。ゆうちゃんの表現力にはいつも感心します。ごはんも上手についでくれました。
また8月に泳ぎに来いよ。
尚、家内のお琴はヨーロッパで盛況だったようです。

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— posted by 越智邦明 at 02:22 pm  

2014/6/19

ゆうちゃんとの生活


家内が13日にいなくなってから娘とゆうちゃんの3人暮らしが続いている。毎夕、ゆうちゃんを連れてオンプ君の散歩、お風呂、夕食とこなしているうちに自分が30才台で子育てに大変だった頃を思い出してきた。
その当時は大学病院で毎日opeの連続で正直、我が子をじっくり観察するのは週末に限られていた。こうして日々観察出来るのも自分の人生がある程度一段落しているからかもしれない。
色々な事で成長著しいゆうちゃんの毎日を見れるのも、家内がヨーロッパへ行ったおかげかも知れない。
最近の松山でのゆうちゃんの写真をご覧下さい。
病院に遊びに来て、患者さんともしっかりお話が出来るようになりました。
夕食のあとは公文のお勉強です。

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— posted by 越智邦明 at 08:04 am  

2014/6/16

認知症あれこれ


認知症についてはずい分、ブログに書いてきた。
今回は日経新聞春秋(4月28日号)をそのまま引用してみたい。

「年をとってから認知症になる人をあまり見かけない職業が2種類ある。毎月1000人近い認知症患者を診察するという専門医の長谷川嘉哉さんが、自身の経験などから、そんな見方を披露している。作家や音楽家、画家などの芸術家と、やり手の創業経営者だという。
 感情を遠慮なく表現し、逆境も楽しむ。そうした人は比較的、認知症と縁遠い。頭を使うと認知症の防止になるというが、毎日同じような仕事で頭を使っても効果は乏しいそうだ。とはいえ自由奔放に生きられる人は多くない。むろん芸術家などもリスクゼロではない。誰もが無関係ではいられない話と覚悟すべきだろう。
 2007年、徘徊中の認知症男性(当時91)が電車にはねられ死亡した。同居する妻が数分間うたた寝をした間に1人で家を出たのだ。鉄道会社は損害賠償を求め、先日の控訴審判決は妻(同85)に約360万円の支払いを命じた。老いや病で自立困難なとき、夫婦は介護や監督の義務がある。それを怠ったという理由だ。
 認知症患者は約300万人。25年には470万人になると政府はみる。判断力は陰っても感情やプライドは大人。集団生活よりも、慣れた自宅で暮らすのが望ましいとされる。介護する人もされる人も認知症という「認認介護」や、家族が介護のために離職・離散する例が増えていく。担い手への手助けや心配りは十分か。」

さて、よく「認知症になりにくい職業は?」と聞かれるのも事実です。ワンパターンの仕事よりもあれこれと考えをめぐらす仕事がなりにくいと言われているのもは事実です。医師もその1つかもしれません。私の先輩医師で認知症で仕事ができなくなった人は(少なくとも私は)知りません。
それと認知症患者が判断力の低下により引き起こす事件・事故は増加の一途だと思います。介護する人間の数が減って目が届かなくなっています。社会構造の変革が大きく求められています。みんなで考える問題だと思います。
(追伸)
昨日、6月15日は父の日。
東京築地のがんセンターに勤める長男、友洋君から下のようなビールが届いた。アンケートでは母と違って父は50%ぐらいしかプレゼントをゲット出来ないと言われているが、届いて嬉しかった。
ふだん全くメールの返信も来ない彼だが、父と母の日は覚えてくれているようだ。
ありがとう。
最後に長女から父の日恒例のマッサージ無料券を進呈され、15日はゆったりと日頃の疲れを取ることが出来ました。
感謝です。

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— posted by 越智邦明 at 05:18 pm  

2014/6/12

胃の不具合


春は桜の花咲く幸福な季節ですが、季節の変わり目ですから体調が変化しやすいです。江戸時代の貝原益軒の「養生訓」にも「季節の節目には天候の変動不順が著しく人間の体のバランスも崩れやすくなるし季節はずれのものは食べないように」との“教え”が書かれています。確かに春や秋に気管支喘息の発作が多くなります。では胃はどうでしょう?名古屋市立大の研究をみると胃潰瘍の発生には「季節性がある」とあり、3~5月に最も多いそうです。その原因でひとつにはピロリ菌がありますが、何回も書いてきたのでここでは省略します。ピロリ菌陰性潰瘍はまれです。
ここで述べたいのは「ストレス」です。サラリーマンの転勤や学生の入学と言った環境の変化によるストレスが問題です。いわゆる五月病も環境の変化が影響していますが、胃潰瘍の方が先に発症します。唯、ピロリ菌がいる場合といない場合を比べると、いない人はストレスを受けてもそんなに深い胃潰瘍は起こりにくいことも分かってきました。それ故、厚労省はピロリ除菌をとに角、勧めているのです。
最後にもう一つ。胃潰瘍は、鎮痛剤の飲み過ぎによる場合もありますので注意が必要です。
(追伸)
6月8日の愛媛新聞(第15面)に載ったが、家内が師匠、松本安也子先生について6/13よりヨーロッパへ琴の親善演奏会に出かける。(~6/22まで)。宮城道雄の世界を伝えるのが目的でパリやロンドンなど3都市で演奏する。毎日、練習を行った成果が出ることを祈る。
さて、その間は、娘とゆうちゃんが私の世話にやってくる。
それはそれで楽しい毎日の気がしている。

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— posted by 越智邦明 at 04:58 pm  

2014/6/9

宇和島一泊の旅


ゆうちゃんから「宇和島に泊まりに来て」と言われ続けていたので5/31~6/1で行ってきた。汽車で行ったが、改札口には娘の横で一生懸命私を捜すゆうちゃんが居た。
さて家に着くとオンプ君の息子、アル君の強烈な鳴き声の歓迎を受けた。夕食は娘の友人の米田さんのお父様が歓待して下さり、「一心」でおいしい料理、酒を楽しんだ。お父様はとてもお酒が強く、又、79才には見えぬ若々しく元気な方であった。途中から、お産で時間がかかった正大君や米田パパも加わり、賑やかな宴席となった。夜10時もとっくに回り、名残り惜しく散会となった。帰ってゆうちゃんと風呂に入ったものの、恒例の「昔話」は酒が回って出来なかったのは申し訳なかった。
翌日は菖蒲の咲き乱れる南楽園へ行った。ここで、今年退職し愛南町に住んでいる松江さんと娘ゆめちゃんが合流した。
久しぶりに元気な2人と会って旧交を温めた。ゆうちゃん、ゆめちゃん共に4才で、すぐ仲良く遊んでいた。楽しい時間はすぐに過ぎ去り、いよいよ帰る時間となった。娘にはゆうちゃんと共に、ホームで私を送らせた。ゆうちゃんがどういう反応を示したかは動画をお楽しみ下さい。
ゆうちゃん、また行くからね。

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— posted by 越智邦明 at 09:50 am  

2014/6/5

誕生日


今日、6月5日は私の61回目の誕生日である。
幼い頃から誕生日には母親がケーキを出してくれた。何才になっても嬉しいワクワク感がある。これは年を取っても変わらないようである。
当院では長期入院患者さんで、かつ高齢の方には、誕生日に手作りで首飾りをつくり、お祝いをしている。私とのツーショットも撮ってさしあげている。(3月10日号参照)。Link 認知症の方もこの日だけは笑顔となる。
さて誕生日を「生命の誕生」と捉えてみよう。奇しくも娘婿の正大君は産婦人科医として苦労を重ねている。夜中も平気で起きて行く。高齢出産も増え、異常分娩も多く、細心の注意が必要であり、ふと幾人の産婦が医師の苦労を理解しているだろうか?と考えることがある。無事に生まれた事は神様のすばらしい業(わざ)であるが同時に産婦人科医への感謝も忘れてはならないと思う。ちなみに正大君は深夜どんなに眠くても生まれてきた赤ちゃんと対面すると嬉しさがこみ上げて来ると言う。
さて、私は誕生日を機に1年間の予定を立てる。
「この1年は◯◯をしよう。◯◯へ行こう。」どれも実行してきた。
さて今年は何をしようかな?
最後に、ゆうちゃんへ。お祝いのお花とケーキありがとう。

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— posted by 越智邦明 at 04:28 pm  

2014/6/2

うつ病


うつ病は以前は女性に多い病気とされてきて、多くの文献に「男女比は1対2」と書かれています。
所が近年、男性の患者が増えてきて次第に男女差が縮んできています。
厚労省の患者調査(2011年)によると、現在の比率は1対1.6で、まだ女性が多いことに変わりはありませんが問題は年令との関係です。
             男  女
  15~24才     1対1.54
  25~34才     1対1.50
  35~44才     1対1.36
  45~54才     1対1.08
  55~64才     1対1.31
  65才~       1対2.52
面白いのは年を重ねると男女差が減って働き盛りでは、ほぼ同数になります。65才以上になると再び圧倒的に女性が増えます。
さて私も産業医をしていて、4~5月はメンタルヘルスに神経を使う季節ですが、男女差の変化を知っておくのは役に立ちます。
若者のうつも危険ですが、45~54才のうつ病患者数は20代と比べて男性で2倍、女性で1.3倍になります。
中年のうつ病が社会的にも問題になっており、心療内科だけではさばききれないのが実情です。『先生に話をきいてもらえない(3分間診療)』『薬を飲むと余計おかしくなった』等、国としても対策が急がれます。

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— posted by 越智邦明 at 04:59 pm  

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