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2014/5/29

日中韓の敵


政治の話ではありません。世界中の患者のうち、なんと60%が中国、日本、韓国に集中し、「東アジアの風土病」とまで呼ばれる病気があります。それは「胃がん」です。日中韓が力を合わせて闘うべき相手は胃がんなのです。現在、毎年10万人以上の日本人が胃がんにかかっており、そのうち5万人が命を奪われています。
まだ胃がんとの戦争は終わっていません。米国では胃がんは非常にまれな病気で地域差があります。東アジアで胃がんが多いのは、毒性の強いピロリ菌(東アジア型)に感染していることが大きな原因です。欧米人が感染している欧米型は毒性が高くありません。
以前に話したように東アジアのは、毒性の強いcag遺伝子を持っています。日本の中でも胃がんの少ない沖縄県は欧米型です。
それ故、厚労省が勧めるピロリ除菌は大変意義のあることです。
さてピロリ菌の他に日中韓の国民が気をつけるべきものは「塩分」です。
ピロリ菌に感染していない人は、塩分をたくさん摂っても高血圧にこそなれ胃がんにはなりません。しかしピロリ菌感染者が高塩分食を摂ると3倍も胃がんになりやすいことも判明しています。
「ピロリ菌」と「塩分の摂りすぎ」を排除して胃がんとの戦争に終結をもたらしましょう。

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— posted by 越智邦明 at 04:04 pm  

2014/5/26

雑談


以前にブログで私の愛読書「ゴルゴ13」について書いたことがあった。1968年11月より小学館「ビッグコミック」誌で連載を開始しこの45年間、休載は1度もない。麻生太郎氏も大ファンで、九州の自宅に全巻そろえている話もした。すると5月19日の日経新聞春秋には「こち亀」を取り上げていた。これは私の次男の愛読書である。正式名は「こちら葛飾区亀有公園前派出所」である。「こち亀」も休載は1度もない。週刊少年ジャンプの連載は38年続いている。ゴルゴ13の「さいとう・たかを」氏、こち亀の「秋本治」氏には、ただただ恐れ入る。健康はもちろんだが読者に飽きられない創意工夫にも感心する。
さて日経のお話は続きがある。「こち亀」の「派出所」の話である。現在、「派出所」は日本に1つもない。警察庁が「交番」に改めたからである。交番となった派出所は海外からも注目されKOBANとしてシンガポールやインドネシアに広がっている。サッカーのワールドカップ開催を控えるブラジルもKOBANの輸入国である。これまで12の州に交番をつくった。KOBANのおかげで殺人事件などが激減し、近く27すべての州に広げる計画だと言う。
さて「警備の輸出」と考えると、4月にミャンマー大使として赴任した私の愛光学園の同級生、樋口建史(たてし)君のことを話したい。
日経の5月12日号に「旬の時の人」で取り上げられた。彼は警視総監まで登りつめ、退任後、帰松して会った時に「もう余生を楽しむよ」と笑っていたのだが今回、官邸のお呼びでアジア最後のフロンティア、ミャンマーへ大使として行くことになった。本人も突然で大変驚いていた。
ただ彼は警察官僚時代に携帯電話の本人確認、防犯カメラを使った捜査等、今の警察に欠かせない仕組みをいくつも生み出した。
後進国は特に信号をはじめ道路事情が極端に悪い。日本で培ったノウハウをきっとミャンマーに活かしてくれると大いに期待している。

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— posted by 越智邦明 at 12:34 pm  

2014/5/22

富山の旅


5月の3~4日の連休で富山へ行ってきました。
3日早朝、事務長と羽田へ飛んだ。羽田で長男(築地のガンセンター勤務)と落ち合い、富山行きの飛行機へ乗り換え。「富山きときと空港」には次男(富山大学大学院)が車で迎えに来てくれていた。
まずは砺波のチューリップフェアを訪れた。会場に咲き誇る600品種250万本のチューリップを見ると自然と笑顔があふれます。チューリップの花言葉は「博愛」「思いやり」「永遠の愛」です。会場にはオランダ風花壇、水上花壇、愛のパワースポット花壇など見所満載でした。
次に向かったのはスターバックス。通の人はこの富山環水公園店が世界一綺麗と噂されていることを知っています。当日も京都、大阪等、他県のナンバーの車が数多く押し寄せ満杯。外は芝生と美しい運河公園がコラボして素晴らしい。
翌日、4日は富山では名門の呉羽カントリークラブでゴルフを楽しみました。36ホールあり、我々は立山コースで思う存分プレーが出来ました。なかなか距離のあるタフなコースで、One Wayで回ったため後半はバテバテでした。
その後、来た道を空路帰り、楽しい2日間はあっという間に終わりました。
少しでも動画で楽しんでいただいたら幸いです。
当日は黄砂の影響で見えにくかったが、立山連峰がまだしっかり雪をかぶっているのがお分かりだと思います。

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— posted by 越智邦明 at 04:58 pm  

2014/5/19

糖尿病新薬


最近次々と発表されている糖尿病新薬「SGLT2阻害薬」について患者さんから問い合わせが来るようになったので解説したい。
これは従来と全く違うメカニズムの糖尿病薬である。腎ぞうの糸球体でろ過されたブドウ糖は本来、尿細管でSGLT2とSGLT1によって再吸収され体内に戻りますが、この薬はこの再吸収に主に働いているSGLT2を阻害することで糖を再吸収せず積極的に尿中に排出させ血糖値を下げる全く新しいものです。
よく皆さんは健診で「尿に糖が出ている」と指摘され困ったことがあろうかと思いますが、この薬は食後血糖160~180㎎/㎗といった高血糖になる前のもっと血糖が低い段階から糖を尿中に出すのです。
では、(1)メリットは・・・単独使用では血糖が過剰に下がる「低血糖」が起きにくい薬です。脂肪が分解されやすくなり体重も2~3kg落ちます。
(2)デメリットは・・・①糖が尿に出る時に体の水も引かれて出るため、こまめに水を取らないと脱水になる危険があり真夏は要注意②尿路・性器感染症が女性で特に起きやすい③やせ形の方や高齢者ではエネルギー不足で脂肪を燃焼させるのでは足らず、筋肉を減らす恐れ④腎機能の悪い方は効果が少ない⑤尿量が増える⑥薬をやめると体重が元に戻りやすい-の6つです。
減量だけを目的に飛びつくのは危険です。その他、糖質制限食の人は低血糖の可能性があります。大酒を飲んだ時も低血糖に要注意です。
お勧めの人は、60才以下の肥満体形で2型糖尿病の方です。また、さっき話した猛暑の日は注意する等、患者さん自身も対処することが必要な薬です。この薬が福音となるように慎重に使用したいと思っています。

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(追伸)
松山市堀之内の城山公園の堀に、白鳥のヒナが5羽生まれた話は実にほほえましい。
5月7日に通行人が見つけてから10日経ったが多くの見物人に囲まれ、親鳥に懸命について泳ぐ姿にみんな「かわいい」と感嘆。カメやコイと共に松山市民の癒しとなっています。

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— posted by 越智邦明 at 05:41 pm  

2014/5/15

日本の赤ちゃん


日本では医学の進歩もあって「低出生体重児」が急増しています。生まれた赤ちゃんの体重が小さくなってきています。2500g未満が10数%まで増えてきているのです。
世界で減っている「二分脊椎」という脊椎が閉じない奇形も日本では逆に増えています。また「軽度発達障害児」も増えている。以前は子育てのせいと言われていましたが、環境要因の可能性が分かってきました。こうした“赤ちゃんの危機”を招いているひとつが妊娠中の過度のダイエット。つまり妊娠中の「低栄養」が指摘されています。とりわけ「葉酸」の摂取量が下がり、血中濃度が減ってきています。葉酸が減ると二分脊椎が増えることはわかっています。
また妊娠中の低栄養が子供が大きくなってから、肥満を生むこともわかってきました。お母さんのお腹の中にいる赤ちゃんが飢餓状態にさらされると、赤ちゃんは少ない栄養でも生き延びられるように「倹約遺伝子」のスイッチをオンにします。すると生後、少しのエネルギーで太ってしまうわけです。
肥満や糖尿病は、お腹の中にいる頃から始まっています。胎児期に低栄養にさらすのは奇形だけでなく成人病の原因を作るのです。
現在世界60ヵ国で穀物やパンに「葉酸」を添加するよう強制する法律が定められていますが、日本は無対策です。
妊婦さんは葉酸を含む栄養をしっかり胃に入れることが、赤ちゃんを救うことになります。元気な赤ちゃんを生んで下さい。

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(追伸)
ネットで話題中の企業の広告動画。ちょうど5月11日に日経新聞春秋に載った内容を紹介しよう。
職業は「現場総監督」。原則1日24時間勤務で、年間365日。休暇はなし。サラリー?無給です。やってみる気はありますか?
この就活の面接に応募する人はあるのだろうか?
答えは「母」という職業であった。「母の日」に載せた日経新聞の憎い計らいである。少し引用してみよう。
奉仕は無償で無限。けれども総監督を引退する年令は意外に早く来る。子は10代後半には母から自立し、母は子離れをして再び自分自身と向き合わねばならない。どちらも甘えと期待を絶つ、ほんの少しの勇気と葛藤が要る。「お母さん、ありがとう」と素直に言えるだろうか?
読者の皆さん、いかがですか?

— posted by 越智邦明 at 02:40 pm  

2014/5/12

ゆうちゃんと「わらぐろ」


「わらぐろ」は田んぼで稲を刈り取って脱穀した後のワラを円柱状に積み上げたものです。
宇和島市の隣の西予市宇和町では、秋から春の風物詩でしたが昭和40年代から次第に見られなくなりました。
ただ近年「宇和わらぐろ会」の活動により、わらぐろ文化の保存活動が行われています。4月下旬までに宇和に行くと、わらぐろの風景が見られます。年末年始のわらぐろライトアップの写真愛好家も多いようです。
宇和島JR石城駅近くのレンゲ畑の「わらぐろマンモス象」にたわむれるゆうちゃん。一昨年は一頭だけでしたが、今年は親子二頭です。
南予の自然に囲まれて、すくすく育っています。

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— posted by 越智邦明 at 04:19 pm  

2014/5/8

睡眠不足と病気


睡眠不足は色々な病気を引き起こすが、今回は糖尿病を取り上げたい。米国研究者が健康人に対して目覚めない程度の騒音を3日間流して血糖値がどう変化したか調べた。その結果、23%も上昇したと言う。いびきや無呼吸症候群で質のいい睡眠が取れてない人は、大変なことになっている訳である。何故なのか?答えはインスリン抵抗性である。インスリンが出ているのに効きにくい状態のことを言います。つまり寝不足になるとインスリンが分泌されても効果が悪くなるのです。もちろん寝不足は肥満も招きます。睡眠不足なるとホルモンのレプチン(食欲抑制)が減少し、グレリン(食欲促進)が増加するから食欲が著しく増加し「夜中のドカ食い」につながることも分かっています。
結論は十分な睡眠時間を確保することです。
無呼吸症候群の人はもちろん専門医に相談して下さい。そして夜中の空腹時には、極力カロリーの少ないスープ等で我慢して下さい。

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(追伸)
みなさん4連休いや(人によっては)11連休、いかが過ごされましたか?私は暦通りですが、4連休の前半は富山へ行き、後半はゆうちゃんと遊びました。
後日、ゆっくりと披露していきますが、富山のとなみチューリップフェアの写真(250万本のチューリップで圧巻)とゆうちゃんの写真を載せます。
ゆうちゃんは女の子ですが、私の次男の時に使った兜(かぶと)のそばでかしこまっています。(5月5日)。今回はふなやの温泉へ市内電車で行き、からくり時計やふなやの庭園を楽しみました。

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— posted by 越智邦明 at 05:31 pm  

2014/5/1

糖尿病と運動


糖尿病には食事、運動療法が必須であることは皆さん御存知の通りである。さて「運動」をしなさい言うと急に激しい運動を始める中高年の方がいる。膝や腰を痛めるだけでなく、重症の場合や高血圧、腎不全の方は急性の合併症を起こすことがあるので要注意である。私が何回もここで書いてきたように、30分~1時間の散歩、水泳(若い方はジョギングも可)がベストである。今回は何故全身運動を勧めるのか?その理由を知って欲しい。
そもそも糖尿病の人に運動療法が勧められるのは、運動をすると血液中の血糖が筋肉を動かすエネルギーとして筋肉の細胞に取り込まれ、血糖値を下げるためである。さてここからが本題で、食事により分泌されたインスリンが直接、血糖を細胞に取り込むと思っていると間違いである。インスリンは細胞内のインスリン受動体と結合して血糖を細胞に取り込む「命令」を出すに過ぎない。この命令を受けて細胞内に血糖を取り込むのはグルコーストランスポーターと呼ばれるタンパク質である。
肥満などで糖尿病の方はこの「命令」をちゃんと伝えることが出来ないため血液中の血糖が細胞に取り込めず血糖値が高くなるのです。
しかしこの「命令」がなくても筋肉収縮の刺激でグルコーストランスポーターが動き出し、その数も増えてきます。だからこそ運動は糖尿病に有効なのです。
ただしこの刺激は単なる筋肉運動より全身を使う有酸素運動が有用です。
ちなみに運動療法の有効時間は48時間と言われています。週に3回、30~40分のウォーキングが一番お勧めです。

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— posted by 越智邦明 at 05:04 pm  

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