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2014/5/1

糖尿病と運動


糖尿病には食事、運動療法が必須であることは皆さん御存知の通りである。さて「運動」をしなさい言うと急に激しい運動を始める中高年の方がいる。膝や腰を痛めるだけでなく、重症の場合や高血圧、腎不全の方は急性の合併症を起こすことがあるので要注意である。私が何回もここで書いてきたように、30分~1時間の散歩、水泳(若い方はジョギングも可)がベストである。今回は何故全身運動を勧めるのか?その理由を知って欲しい。
そもそも糖尿病の人に運動療法が勧められるのは、運動をすると血液中の血糖が筋肉を動かすエネルギーとして筋肉の細胞に取り込まれ、血糖値を下げるためである。さてここからが本題で、食事により分泌されたインスリンが直接、血糖を細胞に取り込むと思っていると間違いである。インスリンは細胞内のインスリン受動体と結合して血糖を細胞に取り込む「命令」を出すに過ぎない。この命令を受けて細胞内に血糖を取り込むのはグルコーストランスポーターと呼ばれるタンパク質である。
肥満などで糖尿病の方はこの「命令」をちゃんと伝えることが出来ないため血液中の血糖が細胞に取り込めず血糖値が高くなるのです。
しかしこの「命令」がなくても筋肉収縮の刺激でグルコーストランスポーターが動き出し、その数も増えてきます。だからこそ運動は糖尿病に有効なのです。
ただしこの刺激は単なる筋肉運動より全身を使う有酸素運動が有用です。
ちなみに運動療法の有効時間は48時間と言われています。週に3回、30~40分のウォーキングが一番お勧めです。

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— posted by 越智邦明 at 05:04 pm  

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