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2014/4/21

温泉


ゆうちゃんは物心ついた頃から温泉が大好きである。何故なのだろう?漠然とした疑問を持ち続けていたので調べてみた。
埼玉医大教授の倉林均先生の文献を読んでみた。
温泉には総合的生体調整作用があると言う。これは日常の生活を離れて温泉に入ると、何となく気分が落ち着いて疲れがとれたという効果が得られる作用のことを言う。この作用が温泉地しかないそうである。
さて日本の温泉療法の起源は、西暦100年頃に日本武尊(ヤマト タケルノミコト)が東方遠征の帰りに、草津温泉で戦傷を癒したことに遡るとされている。欧州では紀元前400年頃に医聖ヒポクラテスが行った水治療が起源とされている。わが国では温泉療法が科学的に研究されるのは、明治政府がErwin von Baelz(1849~1913)を招いてからである。世界には先端医学をもってしても治らぬ病気に各国の伝統医療があり、日本における相補代替医療は「温泉」である。Baelz博士から百余年が過ぎ、温泉医学は各方面から科学されてきた。いくつか検証してみよう。
①PH(酸性度)
酸性泉には殺菌作用があり、アルカリ泉には乳化作用がある。草津温泉はPH2.0の強酸性で、五寸釘を数日で溶かしてしまうが皮膚を溶かすことはなく、皮膚疾患(アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬等)への効能は高い。アルカリ泉は皮脂を溶かすため肌がつるつるになる。弱アルカリ泉は皮膚の脂肪酸と反応して石鹸が生成され、皮膚を清浄する。(美人の湯)。

②呼吸器疾患
温泉蒸気には咳痰排出促進、抗アレルギー作用、気道過敏性軽減などが認められ、呼吸機能や動脈血酸素分圧が改善する。

③精神疲労、ストレス
温泉浴や大浴場などでは脳波でα波が増加し、β波が減少する。また副交感神経が優位になる。

かつて転地療養などと称されていた作用が総合的生体調整作用として解明されてきたのである。
ゆうちゃんもこの作用を体感しているから好きなのでしょう
入浴や温泉は日本の美しき文化でもある。これからも温泉は多くの人々に愛されていくことでしょう。
ゆうちゃん、また来いよ。温泉でひと風呂浴びてまた牛乳を一杯やろう。

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— posted by 越智邦明 at 04:09 pm  

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