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2014/4/17

糖尿病と食物繊維


糖尿病の食事療法の中で食物繊維の有用性が取り上げられてきた。
昨年12月に行われた世界糖尿病会議で中国の研究グループが発表した中に「穀物のシリアルによる摂取が最も糖尿病リスクを下げる」という報告があった。「1日10gの摂取で発症リスクが30%減少する」というものであった。米国も穀物から食物繊維を摂取する人は糖尿病の発症率を減らす、と報告している。食物繊維は、〈水溶性〉と〈不溶性〉に大別される。水溶性はこんにゃく、海藻、果物などに多く含まれ、腸内で水分を取り込んでゲル化し脂肪や糖質の吸収を抑える。消化吸収のスピードを遅くするので、食後の血糖上昇が緩やかになる。一方の不溶性は穀類、野菜、豆類に多く、腸内で水分を取り込んで数倍に膨れて体積を増やし、腸の蠕動運動を促すので便秘や痔の予防にも効果がある。トウモロコシ、小麦、玄米などから作られている穀物のシリアルに含まれているのも多くは不溶性である。厚労省が推奨している成人男性の食物繊維の摂取量は1日あたり19g。日本人男性は平均14.3gと不足がちである。シリアルの中には大麦などの水溶性食物繊維を多く含んだ穀物を使ったタイプもある。牛乳やヨーグルトにかけて食べると腸内細菌の働きを高めて免疫力をアップさせたり、糖の吸収を穏やかにする効果も期待できます。
さて糖尿病の食事指導にGI値が使われます。グリセミック指数とも言われ、炭水化物が消化されて糖に変化する速さを相対的に表す数値です。GI値が低い食品は血糖上昇が穏やかなためインスリンが少なくてすみます。逆にGI値が高いと急激に血糖が上昇してインスリンが大量に必要となるため糖尿病には大敵です。
オートミールや小麦ふすまなどを使ったノンシュガーのシリアルはGI値が45~55と低く理想のようです。

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— posted by 越智邦明 at 05:28 pm  

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