この店で私は多くの方と出会い、今もつきあいは続いている。
さて、その最終日31日、満を持して訪れた。最後を見ようと大勢の客が入っていた。7時になると夫婦連れの人が入ってきたが、大将が「すみません、一杯で」というのに対し、周りの客が「何とか詰めて入ったら」と入れてあげ、本当にギュウギュウの満席となった。みんな口々に「寂しくなる」を繰り返し、数々の大将との想い出を語っていた。
おでんとビールを飲みながら、大将土岐さんそして奥様の最後の勇姿を写真に納めた私は、10時「これからはお二人共、健康に留意されて長生きして下さい」と握手して別れを告げた。
「いつか終わりは来るのだ」と自分に言い聞かせながら。
(追伸)
家内がどうしても最後のおでんを食べたいと言うのでタッパー持参で行きました。たくさんの具を入れていただいて持ち帰り、家内が大喜びだったのは言うまでもありません。土岐さんありがとう。