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2011/11/4

禿たん(はげたん)


禿たんと聞いてピンと来る人はかなりの食通である。松山は大街道2丁目のおでん屋「禿たん」。店主、土岐光生さん(73才)とは、もう20年のお付き合いである。義父の英二さんが1948年におでん屋を開店し、土岐さんは27才で後を継ぎ46年間、妻の和佳子さんとがんばってきた。その禿たんが10月31日で店を閉じるというニュースは、10月25日号の愛媛新聞でも顔写真入りで大きく取り上げられたので見た方は多いと思う。南海放送のもぎたてにもよく登場した。この店は県産のサトイモ、ジャガイモ、レンコン、イイダコなど30品以上の具をそろえて、とてもダシが染み込んでおいしかった。私は特製「手羽先ぎょうざ」が大好きであった。又、もう一つの特徴は店内に秋山好古・真之兄弟の書や正岡子規のはがきなど先代から集めた貴重な収集物が壁に所狭しと貼ってある。
この店で私は多くの方と出会い、今もつきあいは続いている。
さて、その最終日31日、満を持して訪れた。最後を見ようと大勢の客が入っていた。7時になると夫婦連れの人が入ってきたが、大将が「すみません、一杯で」というのに対し、周りの客が「何とか詰めて入ったら」と入れてあげ、本当にギュウギュウの満席となった。みんな口々に「寂しくなる」を繰り返し、数々の大将との想い出を語っていた。
おでんとビールを飲みながら、大将土岐さんそして奥様の最後の勇姿を写真に納めた私は、10時「これからはお二人共、健康に留意されて長生きして下さい」と握手して別れを告げた。
「いつか終わりは来るのだ」と自分に言い聞かせながら。
(追伸)
家内がどうしても最後のおでんを食べたいと言うのでタッパー持参で行きました。たくさんの具を入れていただいて持ち帰り、家内が大喜びだったのは言うまでもありません。土岐さんありがとう。


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— posted by 越智邦明 at 04:57 pm  

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