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2011/7/11

アルツハイマー型認知症(AD)


65才以上の認知症有病率は10%を超える可能性を示唆する報告が出る程、深刻であり関心も高い。2011年はADの新たな治療薬が相次いで登場し話題となっている。
ADの初期症状としては近時記憶障害、見当識障害(日付や曜日がわからない)、言語障害(言葉が出てこず人物の名前が出てこない)、等あるが、従来はドネペジル(アリセプト)のみで対応してきた。ここになってガランタミン(レミニール)、メマンチン(メマリー)、リバスチグミン(イクセロンパッチ、リバスタッチ)の3剤が加わった。少し説明を加えるとアリセプトとレミニールは同じ作用メカニズムで、軽症と中等症が対象。メマリーは中等症と重症の人に使われる。即ち軽度の人には初めて使うのはアリセプトかレミニールで、進行したらそれぞれの薬を増量するかメマリーに切り替えもしくは上乗せといった具合です。ただ、それらに共通して言えるのは、新薬と言えどもADを完治させるのではなく「進行の抑制」であることである。過度の期待は禁物であるが、これらを組み合わせることで、ADLが少しでも改善すれば家族や管理者も楽になります。さて、レミニールは錠剤、口腔内崩解錠、内容液の3種の剤形を用意して、患者の状況に対応している。次にイクセロンパッチは貼り薬です。パッチは経口摂取が困難な人には投与可能ですし、パッチの表面に貼った日を記載することで管理がしやすいです。
まだまだADの治療はこれからだと思います。従来薬とうまく組み合わせることで、1人でも多くのAD患者さんの改善を目指したいと思います。最後にADは家族と医師、看護士、介護士みんなの連携が服薬管理ひとつにしても重要であることを付け加えておきます。

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— posted by 越智邦明 at 04:48 pm  

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