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2012/12/17

水泳のリスク


水泳はウオーキングと並んで我々医師も運動の必要な方にお勧めするスポーツの一つである。しかし中年の方では水泳がリスクとなる場合もある。
あるメタボの60才の男性が体脂肪も落とそうと張り切ってプールに飛び込んだ。黙々と25mプールを往復したら、すぐに息が上がり体が重くなった。休憩しようとプールの縁に手をかけて一気に体を引き上げた。その瞬間立ちくらみがして胸が苦しくなり倒れこんだ。救急車で運ばれ、心筋梗塞が判明した。水泳は全身運動で足腰に負担がかからずダイエットにも最適と言われている。しかし実際には、想像以上に体に負担がかかる運動で、持病がある中高年は注意が必要である。実際水泳の突然死リスクはウオーキングの7倍と言われている。
なぜ水泳はリスクが高いのか?
順天堂大学の河合祥雄教授によると「水圧の影響が大きいと考えられます。水中では体に水圧がかかります。深い位置にある下半身には強い圧力がかかり、圧力が弱い上半身に一気に血液が流れ込む。そのため心臓の負担が増すのです。逆に急に水中から外に出て水圧から解放されると一気に血圧が下がる。心臓に送られる血液も減り、一時的に虚血状態になる」そうです。
次に水泳はクールダウンが出来ない。マラソンなら徐々に走る速度を落とすことができますが、泳ぎはそうは簡単にいかない。泳いでいる最中に体に異常を感じた時も対処が遅れてしまいます。だから心臓に持病がある人やふだんから体を動かしてない人は水泳以外の運動を選ぶべきだと思います。

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— posted by 越智邦明 at 09:56 am  

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