Created in 0.0080 sec.
 
越智クリニック
 
T:1212 Y:1609 Total:2886192 Online:90
カレンダー
<< 2010.11 >>
SMTWTFS
 1 234 56
78 91011 1213
1415 161718 1920
2122 232425 2627
2829 30    
 
2010/11/29

糖尿病と有名人


外来で診ていると糖尿病患者が非常に増えている。
そもそも血糖を降下させるインスリンは日本人は欧米人に比べて少ないと言われている。ところが戦後、食事の欧米化に伴い、肥満が急増し、インスリンが追いつかないで血糖が上昇してしまうというのが単純な構図である。当ブログでも何度かその合併症を取り上げて、注意を喚起してきた。最近の知見では食後高血糖が、心・血管病変をつくり、脳梗塞、心筋梗塞を引き起こすことが色々なstudyで判明してきた。今日は糖尿病を患った有名人を取り上げることで、皆様に更なる注意を促したい。
①ビル・ガリクソン・・・元読売Gのピッチャー。インスリンを打ちながらがんばった。
②柏戸・・・大鵬と共に柏鵬時代を築いた、47代横綱。インスリン80単位を欠かさなかった。
③藤原道長・・・平安時代に栄華を極めた。糖尿病合併症の皮下膿瘍で死亡。「第15回国際糖尿病会議」の記念切手(1994.11.4発刊)に日本の糖尿病の祖として登場。切手下の六角形はインスリンの結晶で後ろにいるのが藤原道長。
④小渕恵三・・・糖尿病による脳梗塞で死亡。
⑤田中角栄・・・糖尿病、脳梗塞で死亡。
⑥大平正芳・・・糖尿病、心筋梗塞で死亡。
⑦夏目漱石・・・胃潰瘍は有名だが、晩年は糖尿病で苦しんだ。
⑧ヘミングウェイ・・・「誰がために鐘は鳴る」で有名な米国作家。医者の父も糖尿病であった。
⑨セザンヌ・・・「水浴する女たち」で有名なフランス画家。糖尿病性昏睡で倒れ肺炎で死亡。
⑩北原白秋・・・糖尿病性腎症となった。晩年は糖尿病性網膜症で原稿も読めなくなった。

以上、数多くの方が亡くなられていますが、糖尿病はいかに早期に治療介入するかによって予後が全く異なります。「おしっこに糖」→すぐに医療機関にかかるようにして下さい。

IMG2427

IMG2426


— posted by 越智邦明 at 01:25 pm  

この記事に対するコメントはありません

Copyright 2007 越智クリニック. All rights reserved.  ppBlog is Free & wonderful Software.