今でも多くの老人が傷口にはりつけて来院するのがアロエ。私も幼少の時にケガをすると決まってアロエの汁をかけられた。
アロエは暖地栽培されるユリ科の常緑多年草。世界に300種あり日本はキダチアロエが一般的です。古くから「医者いらず」「やけどの木」などと呼ばれピラミッドの中から発見された古代エジプトの医学書に、すでに眼病薬やミイラの防腐剤として記載されています。室町時代の初めに日本に渡来し江戸末期に広まりました。
医薬品としては、葉を傷つけ出てくる葉汁を煮詰め、黒あめのように固めたエキスを苦味健胃剤として用います。漢方では月経不順、回虫薬、小児の神経過敏にも使います。アロエ酒、はちみつ漬けにして飲んだり、やけど、切り傷、しもやけ、痔、肌荒れなどの外用薬として利用したり、アロエ風呂として血行促進に役立っています。