この病気を知っている人は少ない。赤ら顔で鼻とその周辺が赤くなる。女性に多いが中高年の男性も発症する。皆さんの周りにも必ず居ると思うが厄介なのは原因不明のことである。皮脂や皮脂を分解する微生物が関与しているらしく、抗生物質で和らぐことも事実である。
増悪因子として香辛料、アルコール、ストレス、外気温の刺激等があげられる。
酒さには症状に応じて3段階あり、最初は鼻、頬、額などに毛細血管拡張が起き、次の段階では、にきびのようなぼつぼつができ最終的には鼻全体が赤く腫れる鼻瘤(びりゅう)になる。こうなると元には戻らない。まるで芥川龍之助の傑作「鼻」の主人公のような「いちご鼻」である。酒さの更に厄介なのは、結膜炎や角膜炎などの目の病気を併発すること。ひどいときは視力低下も起こします。その他、背中全体の凝りやめまい、肋骨の痛みなども出現します。
日本では酒さはただ見た目が悪いだけの病気として扱われ研究者がほとんど居ません。
皮膚科や美容外科の先生が関与しているようですが、プロトピック軟膏の処方ぐらいで済まされています。更なる研究を望んでいます。