Created in 0.0231 sec.
 
越智クリニック
 
T:0324 Y:1658 Total:2888437 Online:31
カレンダー
<< 2024.9 >>
SMTWTFS
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930     
 
2008/10/3

惻隠(そくいん)の情


最近、巻き添え事故が多く見受けられる。その中でも次のような事例は痛ましい。
2001年、JR大久保駅線路に転落した日本人を助けようとして韓国人留学生と日本人カメラマンが尊い命を失った。また、2003年、埼玉県在住の中国人が川でおぼれている小学生を助けようとして飛び込み、やはり尊い命を犠牲にした。さて「その瞬間」、人間には何とか助けてやりたいという心と、我が身を守ろうとする本能とが葛藤する。何とかしたいという心を孟子は「惻隠の情」と呼んだ。孟子は「人はみな善なる性を持ち合わせて生まれる」とのいわゆる性善説を説いた。惻隠の情の例えとして孟子は「今まさに井戸に落ちようとしている幼児を見つけたら誰しもためらうことなく助けに行くだろう。」と。
その瞬間にはあらゆる打算は入り込む余地がない。この心は民族や時代を超えて全ての人類が持ち合わせている、と孟子は説く。更に、惻隠の心は「仁」の芽生えであり、この芽を育てていくことが自分を成長させるだけでなく天下を安定させることに通ずると結んでいる。善なる行為によって自らの命が巻き添えになってしまうことはとにかく悲しいし、それがために見て見ぬふりをする人が増えることも悲しいと思う。

— posted by 越智邦明 at 06:36 pm  

2008/10/1

コーヒー


10月1日は「コーヒーの日」。10月はその年に収穫された豆で“新モノ”作りが始まるコーヒーの新年度だ。コーヒーには健康効果があることをくに~ず新聞にも書いてきた。今日は最新情報である。
最近の論文では心臓病、脳卒中などの動脈硬化のリスクを軽減する効果がコーヒーにある。コーヒーに含まれるカフェインには脈拍を上げ血管を拡げる効果のほか、血小板の機能を抑える効果があります。これにより血栓ができにくくなり動脈硬化が予防できるのです。また糖尿病予防効果もあります。コーヒーに含まれるクロロゲン酸やマグネシウムが血糖値を抑制します。クロロゲン酸にはがんを抑制する効果もあることが動物実験でわかっている。国立がんセンターの統計では、毎日コーヒーを飲む人のがんリスクが飲まない人の半分だったと発表されている。
次に酒を飲みすぎた翌朝のコーヒーは二日酔い対策にもなる。二日酔いの頭痛の主な原因は体内でアルコールを分解する際に作られるアセトアルデヒドです。コーヒーのカフェインで血流が促進されると、このアセトアルデヒドが体外に排出され頭痛が軽減されます。
さて理想的な飲み方は、特に糖尿病予防では砂糖やミルクを入れるとカロリーが高くなるのでブラックが理想。
以上の効果はインスタントコーヒーでも証明されています。是非食後に1杯、コーヒーをどうぞ。

— posted by 越智邦明 at 12:50 pm  

2008/9/29

最新トピックス


医学の進歩はめざましい。読んでも読んでも新しい記事が届く。そこでブログを通して少しでも皆様に最新の情報を折にふれて報告したいと思う。
(その1)
代替医療の中核をなすものに漢方治療と鍼治療がある。今日は鍼についてです。鍼は関節炎、慢性疲労症候群、疼痛にかかわる中核神経、薬物中毒などに効果が期待されるが今まで科学的な裏づけが乏しかった。今回、金沢医大の山口Dr.らのグループによると鍼治療により免疫を司るNK細胞が8日後に有意に増加し、また白血球分画もその調節が鍼治療によって行われていることが明らかになった。このような視点から鍼刺激を治療として幅広く応用、展開していくべきだと発表された。
(その2)
ビール酵母エキス(BYE)はビール酵母の天然素材であり、ビタミンB1,B2,B6,アミノ酸、亜鉛など豊富な要素をバランス良く含んでいて体に良いとされてきた。今回、同じく金沢医大の神田Dr.らのグループがBYEをラットに注射した群としなかった群で研究を行い、疲労誘発試験に対しBYE投与群の方が有意に耐えることが出きたと言う。ビール酵母の有用性が明らかとなりました。
今日もビールが旨い。

— posted by 越智邦明 at 03:55 pm  

2008/9/26

50才


50才という年を超えると人生の坂がきつくなった気がする。患者さんも訴えが多くなる。もちろん慢性疾患も急増する年令ではあるが、ある書物に目が留まった。はり、きゅう師の陣内秀喜さんが出版した「50歳からのツボ・漢方」という本である。その中のいくつかを紹介しよう。
中国の著名な漢方医学書「素問」には天寿を全うし100歳以上の長寿を保つ方法が次のように説明されている。①臓腑や身体を老化させない養生法(気功や呼吸療法)を心得ている②早寝早起き、季節に応じた生活や飲食など自然界の法則に逆らわずに暮らす③十分な睡眠をとる④暴飲暴食をしない⑤過労を避ける⑥セックスをしすぎない⑦仕事や人付き合いで無理をしない⑧精神的に穏やかに過ごす。
また漢方では腎気(腎のエネルギー)が弱まると老化現象が起こると考えている。男性では「前立腺肥大」や「精力減退」。いずれもお灸が有効でエビ、ニラ、クルミ、羊肉を食べるといい、とあります。
私も昨夜はニラをたっぷり食べてみました。何だか元気になった気がしています。

— posted by 越智邦明 at 12:09 pm  

2008/9/24

クコ


クコは中国原産のナス科の落葉低木。日本や朝鮮半島、台湾にも育つ。開花期は夏~初秋で直径1㎝ほどの小さな薄紫色の花が咲きます。果実は1~1.5㎝の楕円形の赤い実です。昭和40年頃に日本でクコブームが起きました。ある雑誌に「クコを飲んで病気が治った」という記事が載ったのをきっかけにすさまじいブームが起こり、川原のクコは取り尽くされました。そのブームは去りましたがクコは日本薬局方に根と果実が日本薬局方外生薬規格に葉が収載されています。つまりクコの木はすべてが薬用として利用されているのです。あの186才もの長寿だった久米仙人が愛用したという伝説もあるほど昔から人気があります。果実は酒に漬けこんでクコ酒にするほか生食やドライフルーツにも利用します。甘く彩りも良いので薬膳料理にもよく出てきます。血圧や血糖の低下作用、抗脂肪肝作用があります。根は抗炎症作用、解熱作用があります。葉は血圧の低下作用がありクコ茶にします。中国では視力減退にも効くということで大変重宝されているそうです。

— posted by 越智邦明 at 06:49 pm  

2008/9/20

ハワイ


私の新婚旅行はハワイであった。28年も前の話である。印象として、ハワイはとてもカラッとしてさわやかであった。ダイヤモンドヘッドの写真を見るたびに、いつかもう1度行きたいと願っていた。さて5月頃に娘夫婦が遊びに来たときに「夏休みに沖縄に行こうと思う」と言っているのを聞いて、私は即座に「ハワイにしたら」とアドバイスした。
それ以来すっかり忘れていたのだが8月末に「急にハワイに行くことになりました」と連絡があり、私も嬉しくなった。時期遅れの夏休みをもらって9月12日~17日のハワイ旅行を楽しんできた娘夫婦。長話は出来なかったがマウイ島にも足を伸ばしたというので「さとうきび列車」を想い出してその話をすると彼等も乗ったと言う。これはマウイ島西岸を南北に走る観光列車。今は観光のみだが昔はさとうきび運搬になくてはならなかった。28年前にタイムスリップしたようで、あの時の列車の中からの景色や吐き出す蒸気、車音、すがすがしい風などが想い起こされ、私の代わりにハワイに行ってくれた娘夫婦に感謝をした。婿殿からおみやげにもらったハワイの地図が描かれたサーフボードは大変気に入って早速飾った。
皆さんも是非ハワイに1度お出かけ下さい。

— posted by 越智邦明 at 01:08 pm  

2008/9/19

産業医


9月14日、15日と敬老の日の連休、小生は県医師会館に産業医研修で缶詰にされた。100人を超える参加である。私は15年前から産業医をしていて、これは5年毎に講習が義務づけられている。
さて「産業医」とはみなさん御存知でしょうか?
労働安全衛生法第13条に「事業者は政令で定める規準の事業場ごとに厚労省令で定めるところにより産業医を選任し、その者に健康管理を行わせねばならない」とある。現在私は松山市の委託を受け、小学校の調理場4ヶ所の産業医である。月に1回訪れ、職員の健康教育、衛生教育、作業環境の管理、健康障害の再発防止等に努めている。この1年でも釜による火傷、機械に挟んでの指切断等、10件以上事故が発生している。これらの事故を未然に防ぐようなメンタル面での指導を熱心に説いている。
さて産業医は現在、従業員50人の事業所には必ず1人置かなければならないが、現実はそこまでいっていない。不況のせいもあり、産業医への報酬が払えない等の事情を勘案している。が、やがて労働者保護の観点から強制化されるのは必死である。しかしそうなった場合、産業医の絶対数が足らない。松山もしかり。その時には例えば私が数社の企業を回らないといけなくなりそうである。ただでさえ日常診療に忙殺されているのに、と思うとゆううつな気分になるのである。

— posted by 越智邦明 at 02:49 pm  

2008/9/16

緑内障


私は眼科医ではないが、中途失明原因トップの緑内障に注目したい。40才以上の20人に1人が発病している。早期発見、早期治療で失明を逸れた人がいるが、どんな症状で発見されたか調べてみた。①野球やゴルフで自分の打った球を見失う ②飛んでいるボールが急に視界から消える ③バレーでサーブやトスが見えにくい ④看板や標識などを見落とす ⑤本の文字や行を読み飛ばす ⑥人や物によくぶつかる⑦階段を踏み外す ⑧作業中に手元のものを見落とす ⑨本の文字がちらつく等である。
緑内障を早期発見するための最大の武器は眼底検査です。以上のような症状があれば即刻、緑内障を専門とする眼科医に診察してもらって下さい。
くれぐれも失明しないように。

— posted by 越智邦明 at 12:29 pm  

 
2008/9/16

くに~ず新聞


くに~ず新聞Link  2008年 秋号Vol.28 を掲載しました。
 
左のメニューの くに~ず新聞 をクリックするか、ここLink をクリックして御覧ください。

— posted by 越智クリニック at 12:00 am  

2008/9/12

睡眠不足


熱さが峠を超えたとは言え、暑さで寝不足の人が多いのでは、と思います。
そこで1つの対策として9月8日に登場した、木下代理子さんに再びアドバイスをお願いしましょう。ズバリ、睡眠不足を解消する色は「ブルー」です。気温が上昇すると体温も上がりイライラして集中力が低下して仕事の効率もダウンしがちです。ブルーは血圧、脈拍、呼吸数を落ち着かせ神経系統の興奮を和らげるなど鎮静力の高い色です。さらに睡眠誘導作用もあるので、不眠解消にはうってつけの色なのです。パジャマや枕、布団などの夏の寝具はブルー系統のものがおすすめです。但し、ロイヤルブルーなどの濃い色は避け明るく淡いパステルトーンのブルーがいいそうです。暑い夏の夜を乗り切って下さい。

— posted by 越智邦明 at 03:25 pm  

Copyright 2007 越智クリニック. All rights reserved.  ppBlog is Free & wonderful Software.