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越智クリニック
 
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2010/3/4

同窓会


2月27日(土)、新宿にある高野ビルの料理屋で、母校東医歯大のA組クラス会が行われた。年に1回、学会のないこの2月という時期に行われる。9名の参加のうち開業医は3名、勤務医は6名。みんな第一線で頑張っている。50才も半ばを超えると、勤務医の諸君の口から嫌でも「定年」という言葉が聞かれた。病院によって60才或いは65才。第2の就職先をどうするか?という切実な声も聞かれた。このあたりは医者も一般企業と同じである。「院長職」にありつけるのはごく一部で大半は年俸のダウンが待っている。
話は今回のインフルエンザワクチン騒動に及んだ。優先順位をつけたまでは良かったが、供給不足の問題や不評の10mlバイアルについては、みんな厚生行政に対する不満が爆発した。次に耳鼻科医のI君(開業医)は、ナースを雇っていないので自分のインフルエンザの予防注射は自らが打ったこと。小児科の女医Hさんは、娘も女医であるが適齢期なので誰かいいDr.を紹介して欲しいと話があった。同窓会に出ると、各科の最新情報を一気に得られるのが最大の利点で又来年も参加しようと思う。
さて東京に行くと必ず帰りに立ち寄るのが、羽田空港の靴みがき「コロンブス」。2日間雑踏の中を歩き回ってくたびれた靴を丁寧に磨いてもらう間が至福の時である。今回も靴に向かって「また松山へ帰ってがんばろうな」と気合を入れました。
尚、宿泊ホテルは28日(日)の東京マラソンのため満杯であった。愛媛マラソン同様、雨、低温で最悪の状態。ごくろうさまでした。

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— posted by 越智邦明 at 03:55 pm  

2010/3/1

三方一両損


有名な奉行の大岡越前守のお裁きのお噺。
復習してみましょう。大工が落とした3両のお金を左官が拾って届けてやる。だがそんなものを受け取るのは江戸っ子の気性に合わない。「拾ったてめえにくれてやる」大工はそうタンカを切る。プライドを傷つけられた左官が怒って大工を奉行所に訴える。越前守が登場して、問題の3両に1両を足して2で割って大工と左官に2両ずつわけてやる。「2両ずつを両人にほうびとしてつかわす。2人とも3両懐に入るところを2両となったのだから1両の損。奉行も1両出したのだから1両の損。これ呼んで三方一両損なり」で無事解決した。
さてこの話を実際に政治の場に持ち込んで成功した国がある。同志社大の浜矩子教授が以下のように言う。その国はオランダである。1980年代にオランダは大インフレに見舞われた。それを克服するために政・労・使の三者がそれぞれ少しずつ我慢した。政府は税収増を諦めて企業減税を行い、労組は賃上げ要求を取りやめ、企業は人員削減を見送った。かくしてインフレに歯止めがかかった。
トラブルの多い現代社会。みなさんも名奉行になってトラブルを解決してみませんか?

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— posted by 越智邦明 at 01:09 pm  

2010/2/25

顎関節症


開業して意外に多いのがこの病気。
あごを動かすと痛い、口を開けるとカクカク音がする、口が開かない等の訴えがあります。
この病気は日本人の2人に1人が潜在的に抱えていると言われています。
専門医に尋ねると、原因で真っ先に挙げられるのが、あご周辺の筋肉のこわばりです。側頭骨と下顎頭の間にある関節円板に負担がかかってそれが変形して前方にずれ、あご周辺の筋肉がこわばり、痛みを生じるのです。そのため関節円板にかかる負担を減らすための治療を行うそうです。
具体的には、枕は低いものを選ぶ、口を大きく開け過ぎない、ほうづえをつかない、うつぶせで寝ない、下を向いた姿勢で作業を続けない等の日常生活指導がなされるそうです。
私の経験では、口腔外科の医師に診てもらうのが経験豊富で良いのでは、と実感しています。

話は変わって、藤田まことさんの死去は残念だった。「あたり前田のクラッカー」「てなもんや三度笠」「必殺シリーズ」「はぐれ刑事」など想い出は尽きない。
藤田さんは晩年、食道癌、COPD(慢性閉塞性肺疾患)を患い、最後は大動脈瘤破裂で亡くなった。
この3つの病気の共通背景因子は喫煙である。毎日40本のタバコは、やはり有害であった。最後は何といっても大借金返済のストレスが引き金となったと聞く。
冥福をお祈りします。

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— posted by 越智邦明 at 01:02 pm  

2010/2/22

宍道湖


患者のFさんが宍道湖に行った話をしてくれた。
この湖は地理の試験にもよく出る汽水湖。西から斐伊川が流れこみ、中海を通じて日本海と接する。淡水でも海水でもない不思議な環境の下、宍道湖七珍という独特の食文化が出来上がった。
七珍とはスズキ、モロゲエビ、ウナギ、アマサギ、シラウオ、コイ、シジミの七つ。頭文字をとって相撲足腰(すもうあしこし)と覚えるんだそうで、七品を組み合わせておいしい料理が食べれるんだそうです。
中でもシジミは全国ブランドで、全国の40%を占める別格の存在。地元では乱獲を防止するためシジミ漁は週4回、1日4時間以内に制限しているとか。旬は年に2回。6、7月の産卵期は身がふっくらとして食感がいい。それと今の12~2月の厳冬期は越冬のため体内に栄養をため込み、うまみ成分がもっとも高くなる。メチオニンを含むため肝臓にも良いとされます。
味噌汁やすまし汁にはやはり欠かせないシジミ。食卓に是非、加えて下さい。

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— posted by 越智邦明 at 11:43 am  

2010/2/18

茶がゆ


奈良出身のUさん。奈良漬けだけでなく茶がゆを毎日、朝、夕食に一杯食べていた。
1カ月前から前胸部痛があり来院。心電図は異常なく緊急内視鏡を行った所、食道上部から全周性に食道のただれを認めた。1W後の再検査で食道粘膜の剥離が明らかとなり、剥離性食道炎と診断した。H2-blockerで粘膜は再生し改善した。文献では狭窄を生じ、バルーン拡張術も要する例があると言う。茶がゆに限らず熱い飲食物にはくれぐれも注意して下さい。

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— posted by 越智邦明 at 04:39 pm  

2010/2/15

ジャンパー膝


昨年、大学3年生のE君が、バスケットボールの試合中に、ボールが回ってきたのでジャンプしてシュートした。その瞬間だった。右膝、特にお皿の部分に激痛が走り、シュートははずれE君はその場にしゃがみ込んでしまった。大事な試合なので何とか痛みをこらえて立ち上がってプレーをしようとしたが、足が思うように動かず、コーチが見るに見かねて選手交代を告げ退場。
翌日、私の所へ抱えられて来院。診察の結果は俗に言う「ジャンパー膝」。
これはバスケット、バレー、ハンドボールなどジャンプすることが多いスポーツやサッカーのようにキックなど、膝の曲げ伸ばしをするスポーツによく見られる。大腿の前面にある大腿四頭筋は、お皿の膝蓋骨につながり、膝蓋骨は膝蓋靭帯を通して脛骨につながっている。ジャンプ時には膝を伸ばそうと膝蓋靭帯に張力が加わる。ジャンプ、着地を繰り返すうちに膝蓋骨と膝蓋靭帯の付着部分に炎症が発生し運動時に痛みを感じるようになる。
治療は何といってもスポーツの中止、更にアイシング、非ステロイド系消炎鎮痛剤の内服を行い、リハビリとして温熱療法や大腿四頭筋の強化訓練を行います。サポーターも有用です。手術になることはまずありませんが、ジャンプをいつもする方々はジャンパー膝(jumper‘s knee)に注意して下さい。

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— posted by 越智邦明 at 02:34 pm  

2010/2/12

雪眼炎


ウィンタースポーツと言えば一番に浮かぶのがスキー。愛媛県人にはなじみが薄いが、今日はスキー大好きのD君の話。今年も、新潟まで元気よくスキーに出掛けた。D君はゲレンデに着いた時、ゴーグルを忘れたことに気付いたが「まぁ、いいか」でスキーに没頭した。その夜の事である。D君は突然、まぶしさと激しい眼痛に襲われた。目は充血し涙があふれ、激痛で目があけられなくなったと言う。あわてて救急病院へ行ったが診断名は「雪眼炎」。俗に「雪目」と呼ばれている。紫外線によって引き起こされる表層角膜炎である。雪山は強い紫外線にさらされる。これは海水浴場や高山などでも起こる。治療は点眼麻酔薬で痛みをとり、薬治療をすればたいがい1~2日で治る。
たかがゴーグル、サングラスというなかれ。
目は本当に大事です。

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— posted by 越智邦明 at 05:08 pm  

2010/2/8

慢性心不全


これは診断後5年で約半数が死亡する恐ろしい病気である。しかし自覚がなくて倒れてから気づくことが多い。
見つけ方のポイントをいくつかあげてみる。
①体重変化・・・毎朝排尿後、体重を量り、1日2㎏以上の急激な体重増加がないか。
②むくみ・・・足のすねやまぶたがむくんでないか。
③息切れ・・・坂道や階段を上ると息が切れないか(ただし呼吸器の病気でも起こる)。
④横になって寝られない・・・肺に水がたまり、横になると呼吸ができなくなるのでイスで眠るようになる。
⑤お腹が張る・・・心不全によるうっ血で腸管がむくんで便秘になる。この結果、お腹がぽっこりになる。
⑥全身倦怠、食欲不振・・・全身にうまく血が回っていないため。
これらの症状が複数あったり、家族に心不全を患った人がいる場合は何といっても「減塩」が大切です。塩を使わない調理、例えばネギ、ショウガなどの薬味やレモン、唐辛子などで味を調節します。水分制限も大事で、1日1.5ℓ以内に抑えます。
何といっても早期発見、早期受診が肝要です。
最後に、往診のKさん宅の咲き始めた梅の花。御覧下さい。

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— posted by 越智邦明 at 11:44 am  

2010/2/5

さざんか


以前にお話した往診に行っているおばあさん(Kさん)。3月で95才になる。「いつまで生きることやら。もう長くはないよ」「いやいや、あと5年は生きて、100才のお祝いをしようよ」といつもの会話。散歩は無理だが2本足でヨロヨロ歩いて庭にも出れるので幸せである。彼女が、別れ際に「先生には何もあげるものがない。せめて庭のさざんかでも摘んで帰ってくれ」と数本のさざんかの蕾をくれた。私はこういった蕾を活けるのは大好きである。開花に向けての毎日がワクワクするのである。またさざんかは童謡「たきび」の歌詞(2番)に登場することでもよく知られている。「さざんか、さざんか、咲いた道・・・・」。他に、演歌「さざんかの宿」も私のお気に入りである。院長室でさざんかを眺めながら、「たきび」を口ずさみつつ、Kさんの長生きを楽しみにしている。

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— posted by 越智邦明 at 05:47 pm  

2010/2/3

愛媛マラソン


1月31日、第48回愛媛マラソンが行われた。3500人の参加。松山ー北条の往復42.195kmを6時間以内でというこのコース。あいにくの雨で選手には気の毒であった。私も傘をさして本町から堀之内まで声援を送った。南海放送TVを見ていたら、中村市長もランナーの1人で、インタビューで「一番辛かった所は?」と聞かれ、やはり「30kmを越えた辺り」と言っていたが、他の出場選手も同じように30kmの壁があったようだ。
来年の第49回に当院からも代表で誰か?と募った所、看護師のN君が手を挙げてくれた。生易しいものではないと思うが、何とかN君が伊予路を完走してくれることを願ってやまない。ちなみに今年の完走率は94%であったとか。

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— posted by 越智邦明 at 08:31 am  

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