今回、仙台から3ヵ月に1回通院しているTさん。安否が心配で何度もTELするも通じず。予定の3月14日にはたして来るのか、かたずをのんで待っていたら、無事来院。抱き合いました。仙台の若林区という所はTVでも何回も取り上げられ、多数の海に呑まれた死体が300体と聞いていたのでTさんに質問しました。今回被害に遭ったのは若林区でも海岸沿いの地域だったそうです。残念だったのは「10mの津波が来るぞ」という警報が何回も鳴ったのに、無視した人はみんなやられたと言ってました。Tさん宅は内陸部だったので揺れで多くの皿が割れたが、その程度で済んだ由。
さてどうして逃げなかったのか?色々な情報を整理していると、武蔵野学院大学の島村英紀教授(地震学)の文献が気になりました。先生は「気象庁の津波警報が信頼を失ったからではないか」と指摘する。十勝沖も紀伊半島も気象庁は数mの津波が来ると予報したがこれが外れた。こうした間違った予報のせいで、住民がいつしか警報を重要視しなくなった。今回の大津波の2日前の宮城県北部の震度5弱の地震でも気象庁は津波警報を出したが、実際は石巻市で50cm、大船渡市で60cmだった。要するに警報が、オオカミ少年のように信用されなくなった。では、どうしたらいいのか?先生はもっと正確な数字を得るために、海底津波計を使うと良いと言う。現実は釜石の沖に2台しか設置されていない。
予算の見直し論議が民主党政権でよく行われているが、天下り機関に投下する予算があるのなら、こういった計測器をどんどん投入すべきだと思う。何といっても日本は地震大国なのだから。