何度も発作を繰り返して懲りているハズなのにきちんと治療しない人。喘息のコントロール状態を調べる「ACT」というテストがある。25点満点で19点以下が「コントロール不良」である。このテストで「コントロール不良」なのに本人は「コントロール良好」「まあまあ可」と考えていた人が74%いた。つまり本人の自覚と実際の状態とでは大きな開きがあります。どの研究でも同じ結果になっています。喘息治療は格段に進歩している。かつては発作時に飲む治療薬しかなかったが、気道の炎症を抑え発作を起こさないようにする予防薬が登場し、正しく治療を受けていれば発作を起こさないで社会生活を送れる時代になりました。しかし実態は60%の人が喘息症状を起こしている。
問題点は2つ。1つは薬を継続的に使わない人が圧倒的に多いこと。もう1つは薬の使い方を間違えている人が少なくないこと。おかしいなと思って目の前で吸入薬を使ってもらうと全く誤った方法で吸っていた人もありました。
喘息はかつては年間6~7000人が死亡する重大病でした。今は年間2000人以下です。
医師の指導なしに薬をやめたり自己流の使い方をすること。-この2つを改めればもっと喘息発作は減ると思います。