以前、2009年6月22日のブログで詳しく卵の効能については書きました。さて日本人は生で食べる卵ですが、欧米や中国ではその習慣はありません。欧米の学者曰く、「欧米では生の卵は衛生上悪いと考えられているので、まず口にすることはありません。まれに80度のラム酒やブランデーに入れたり、“エッグノッグ”と言って牛乳ベースの飲み物にクリームや砂糖といっしょに溶き卵を入れて飲むことがありますが、お祭りなどの日に限られる」との事。
ではいつから日本人は卵を生で食べるようになったのか?食文化研究家の永山久夫氏によると江戸時代だそうです。同じ頃に白米が登場したのも大きい。甘味のある生卵は白米との相性がよく、職人が多かった江戸の人たちは塩気のあるしょう油をぶっかけて食べたそうです。しかしこの背景には、日本人の清潔好きな性格があったからこそ“生もの文化”が生まれたと言えます。まな板もきちんと洗うからこそ、刺し身など生ものを扱う日本料理も口にできたのです。
江戸時代に流行った川柳をひとつ。
「生たまご しょうゆの雲に きみの月」
最後に寄生虫学の教授が言ってました。「一応卵は水で洗ってから割るように」と。雑菌付着の恐れがあるそうです。