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越智クリニック
 
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2010/9/30

生脚(なまあし)


先日のこと。仕事が終わって車で帰る途中、踏み切りの手前にさしかかった時に向こうから妙齢の女性が自転車でやってきた。短パンからすらりと伸びた、まっ白な生脚に思わず目がくぎづけになった。あやうく踏み切りの一旦停止を怠りそうになって急ブレーキをかけた。「あぶなかった。それにしても美しい脚だった」こんな事を考えながら有名な徒然草の第8段に登場する久米仙人を思い出した。
兼好はこの中で「世の人の心まどはすこと、色欲にはしかず。人の心はおろかなるものかな」で始まり、「えならぬ にほひには必ず心ときめきするものなり。久米の仙人の物洗う女の脛(はぎ)の白さを見て通を失ひけむは さもあらむかし」つまり、「何ともいえない いい匂いには必ず心が動かされるものなのだ。久米の仙人が洗濯をしている女の白い脚を見て、神通力を失ったのはもっともなことである」と世の男性を擁護してくれている。
久米の仙人は今昔物語(集の11)に出てきます。この話は面白く、雲に乗って空を飛んでいた仙人がふと下界を見下ろしたときに、川で裾をからげて洗濯をしていた若い娘のふくらはぎが目に入り、一瞬欲情した結果、術が破れて雲から落ちてしまう、という始まりです。
私は愛光学園の中学生の時に、当時の田中校長に倫理の講義で「諸君、勉学にとって一番の害は女性だ。女で失敗した諸君の先輩は多い。女には一生注意するように」と教わった。それは真剣に聞いたものだった。
今回のアクシデントで天国に居る田中先生に頭を下げた。「私はまだまだ修業が足りません。」
尚、今日のブログは私の家内には、どうか内密に。

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— posted by 越智邦明 at 05:23 pm  

2010/9/27

悲しい話


9月9日号の「元気のでる写真」にて、井上さんの89才の誕生日を祝った。
その井上さんが、9月26日に自宅で亡くなった。私が家族の「おかしい」との連絡で駆けつけた時にはもう冷たくなっていた。心不全と思われるが悲しいものである。Vサインに応じた、あの笑顔がそこにはもうなかった。
入院で体調もすっかり良くなり、9月17日に退院したばかりだった。
私は人の生き死にを医者になって33年間、見続けてきたが、このような不意の別れは本当に残念である。Vサインの写真が井上さんの最期の写真になろうとは、職員も含めて誰が予想出来ただろうか?
どうか皆さん、生きているということはすばらしいことです。毎日、悔いのないように生きて、楽しい思い出をたくさん作って下さい。
井上さんに合掌。

— posted by 越智邦明 at 07:57 am  

2010/9/24

ふくらはぎ


みなさん、マッサージでふくらはぎを揉んでもらうと気持ちいいと思います。
「ふくらはぎをもむ」と超健康になる、という本がマキノ出版から出されて読んでみました。
ふくらはぎの腓腹筋とヒラメ筋という筋肉は、ミルキングアクションに重大な役割を果たしています。これは足の筋肉の力が血管を伸縮させ、心臓から送り出されて全身を巡った血液が再び心臓へと押し上げられる作用のことです。この働きが弱ると血液やリンパ液の循環が滞ってしまい、冷えや腰痛、自律神経の乱れや免疫力の低下にまでつながっていきます。ふくらはぎが、第2の心臓と言われる所以です。
ふくらはぎを揉みほぐすと同時に、太ももに湯たんぽを置いて温めるとより代謝が活発になってダイエット効果も期待できます。
ふくらはぎには、いわゆるツボも集中しています。
一日の疲れをふくらはぎのマッサージで取って下さい。

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— posted by 越智邦明 at 04:53 pm  

2010/9/21

ナシ


ナシはのどの病気によく、果汁はタン切り、セキ止めとして用いられています。
カラオケで声を使い過ぎたとき、この果汁にハチミツを加え温めて服用するとすぐに声が出るようになると教わったことがあります。
ナシはバラ科、ナシ属の植物で西洋ナシは瓶形で肉質が軟らか。口に入れると溶けるので私は好きです。しかし、もぎたてはすぐには食べられず、人工的に熟させねばなりません。
日本では登呂遺跡からナシの種子が出土しているので、弥生時代後期には食べられていました。青ナシと赤ナシがあり、青ナシの代表は「二十世紀」、赤ナシの代表は「長十郎」です。
宮中の女官言葉では、ナシは「無し」通じるためアリノミ(有りの実)と呼ばれたそうです。
(追伸)
先日のゆうちゃんの旅の写真の続きです。
 

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— posted by 越智邦明 at 03:56 pm  

2010/9/18

嬉しい話


本日(9月18日)の愛媛新聞第7面の記事を読んでいただいたでしょうか?
5月24日のブログで書きましたが、5月20日に私が副会長をつとめる愛媛県保険医協会は、松山市に対して「子宮頸がんワクチンの公的助成を求める請願書」を提出しました。今日の記事によると、昨日9月17日、市議会の中の市民福祉委員会で保険医協会提出の「10代前半の女子に対する子宮頸がんワクチンを公的助成で接種するよう求める」議案を賛成多数で可決したとあります。今後は定例議会最終日の27日の本会議で「採択される見通し」とあります。もちろん27日にならないと決定ではありませんが、大変、喜ばしいことであります。何と言っても松山市民が最大の恩恵を受けることであり、この世からガンを撲滅しようとする保険医協会の運動の一環が認められたことで、私も今後の運動に力が入ります。
思えば5月20日に、私が松山市を訪れたときは、現在の田坂信一市議会議長に労をとっていただき、市議会最大会派の維新の会(池本会長)に請願書を渡しました。維新の会が中心に動いてくれたことに感謝しますが、その他の松山市議も「子宮頸がんワクチン公的助成」の全国的な流れを真剣に受け取めてくれた結果だと有難く思っています。
今後は県都松山で採択され、その後、今治、宇和島とこの流れが拡がることを切に願っております。

— posted by 越智邦明 at 07:47 am  

2010/9/16

最高の友達


みなさんは犬派?猫派?今日は犬についてです。
新潟大脳神経学教授の田中力先生の論文を読んで面白かったので紹介します。
古来「冥界への案内は犬がする」と言われてきた。世界中で犬は死の世界と大きな結びつきを持って描かれている。鼻が利くので暗闇でも間違いなく案内ができるからだと言う。盛者もやがては衰える。強者が弱者に変わった途端に「仕返し」と「裏切り」が待っているのが世の常である。それでも犬は裏切らない。最も弱い立場にある死者でさえも犬だけには、絶対的な信頼を置くことができるのである。神として有名な犬は、エジプトのアヌビスである。アヌビスは死に関わる儀式のほとんどを仕切る。ギリシャ神話で死の国の門を守るのも、ケルロベスという多頭の犬である。
さて、田中先生は「脳科学の立場から見て、賢さと謙虚さのバランスが取れている哺乳類は狼である。狼から派生した犬は、媚も売らないが主人としての人間を絶対に裏切らない。自分を犠牲にしてまでも守ろうとする」と力説している。
どのような厳しい状況になろうとも犬は、主人のそばから離れない。忠犬ハチ公を思い出す。いつでも一緒にいてくれると信じ切れる安心感は、何ごとにも変え難いものがある。どのような時にも優しさを忘れてはならない医師にとって、犬は見習わなければならない師匠なのである。
人が死を迎えるとき、医師は犬にならなければならない。
(追伸)
ゆうちゃんはパパの遅い夏休みで、軽井沢へ行ったそうです。
いつものように物おじせず、ワンワンがとても気に入ったそうです。やはりヒトは生まれながらにして、犬に親近感を覚えるようです。旅をすっかり満喫した、ゆうちゃんでした。
 

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— posted by 越智邦明 at 05:06 pm  

2010/9/13

股間の事故


母校同期で泌尿器科医のK君から次のような話を聞いた。「越智君、救急をやっていると男の股間の事故が多いんだよ。これが大変なんだ」と。
自転車で転倒してタマを強打とか、野球中にボールが命中したりと、男なら1度や2度は経験していると思うが激痛が走ります。一番多いのはキャッチャーでしょうか。
怖いのは尿道の損傷です。損傷すると尿が出にくくなり治療も厄介になる。尿道損傷は軽い順に挫傷、部分断裂、完全断裂の3段階に分かれる。軽い挫傷ならカテーテルを尿道口から数日間入れておくだけで自然に回復するが、問題は断裂だ、とK君は言う。
完全断裂では膀胱瘻を作り、尿道の炎症が沈静化するのを待ってから内視鏡的に尿道再建術や尿道形成術を行う。無事に手術が終わっても、尿道狭窄という後遺症が待っている。ブジーやカテーテルで広げていくのだが困難を極めると言う。更に気になるのは勃起障害。ペニスの海綿体が線維化を起こして勃起機能が失われてしまうことがあると言う。キャッチャーはプロテクターを必ずしていると聞くが、確かに必須だと思う。何せ、硬球が当ったら大事に至りますね。
男性の皆さん、くれぐれも股間に注意して下さい。

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— posted by 越智邦明 at 03:19 pm  

2010/9/9

元気の出る写真


私は以前から書いているように、定期往診を行っている。準寝たきり状態にある老人が多い。厚生労働省も在宅医療に力を入れ始めたが、私は義父の時代から往診には力を入れている。人は特に年を取れば在宅での治療を好むし、6月17日のブログで書いたように、102才で亡くなったSさんも在宅死を望んだ。しかし在宅で全ての対応が出来るかというと限界もあるし、そのような場合は一刻も早く病院に収容し、治してからまた在宅に返すことが肝要である。今回、下の写真にある井上さんは私が在宅治療をしている方だが、熱中症になったため緊急入院をさせた。
さて当院では、入院患者の高齢者の方には誕生日を手作りで祝っている。今回井上さんは、入院中に89才の誕生日を迎えた。首飾りをつけてもらって往診担当のナース三木さん共々記念写真を撮ろうとした瞬間、突然、井上さんがVサインをした。みんな驚きそして爆笑となった。
いつも寝てばかりで、地味な性格の井上さんのVサイン。誕生日はみんなを元気にするものです。長生きしてください井上さん。
(追伸)
①9月2日の写真に写っている水車は、西予市宇和町のCafe「苔むしろ」というところにあります。
②現在ホームページの上段を飾る木の実は、ざくろです。

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— posted by 越智邦明 at 11:22 am  

2010/9/6

肛門病学会


今年も肛門病学会(第12回)が8月28日(土)、ふなやで行われた。
20数名の肛門科の先生が集まった。いくつかの演題の中で面白かったのは「軽い便失禁の治療経験」であった。もちろん高齢者であるが、便が下着に付着するという病例は私の所でもよく経験する。106人のうち男31人、女75人と女性が多かった。この人達に脳代謝改善剤サアミオンを使用すると、60%の人に有効であったと言う。並行して括約筋トレーニング、即ち肛門をキュッと締める訓練も指導したとの事。
次に「ウォシュレット症候群」という名前を皆さん御存知でしょうか?肛門科医にはよく知られた名前であるが、ウォシュレットに慣れると水圧を上げないと満足しなくなり、だんだん強い水圧になる。そうすると肛門から直腸へ水が入り、浣腸と同じ効果が起こり、あとで下痢が生じるというものである。それ故、ウォシュレットは反省期にあると会場で話題になった。
続いて特別講演が行われた。演者は仙台で、きくた肛門科を開業している菊田信一先生である。タイトルは「痔瘻に関する最近の話題」である。痔瘻に関しては、隅越先生が作った「隅越分類」がバイブルであるが、菊田先生はやはり隅越分類を重用すべきだと語った。
詳しい内容は難しすぎて書きませんが、年に1回こうして専門家の意見を聴くことは明日への診療の糧になると痛切に感じました。

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— posted by 越智邦明 at 11:40 am  

2010/9/2


桃はみなさんお好きですか?
桃は中国北部を原産とするバラ科の植物です。天上界には、ひとつ食べると3000年長生きするという桃があって、この実を孫悟空が盗んで天上界を追われるのが「西遊記」のはじまりです。
中国では桃の実を仙果と呼んで、長寿をもたらすめでたい果実とされています。
東洋では内臓の疲れを取り顔色を良くする食効を持つとされ、西洋では食欲を促進しのどの渇きを止めてくれると言われています。
漢方では種の核をセキ止めや月経不順の治療に使います。葉は消炎力と殺菌力があるので、風呂に入れた桃湯はあせも、かぶれ、ただれに効力があります。花は煎じて緩下剤に、木の皮は煎じて腹痛や黄疸、更に外用として痔の治療に用いるそうです。
さて、最近のゆうちゃん。海に入るのは生まれてはじめて。波がやってきて泣くかと思いきや、全く平気で足をバタバタして喜んでいました。

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— posted by 越智邦明 at 05:17 pm  

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