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2009/11/30

夜間頻尿


「夜間頻尿」と「不眠症」は高齢患者の多くが訴えてくる開業医泣かせの病態である。以前に書いたが、夜間頻尿の多くは(男性の場合)前立腺肥大によるものが多い。
ところが「昼間はそうでもないのに、夜になるとオシッコの回数が多く量も多い」という場合に疑うのは「心不全」と「高血圧」である。
夜間頻尿とは、1日に3ℓ以上のオシッコが出て、その3分の1が夜間に排出されることをいいます。オシッコは腎臓で作られますが、健康人では尿量は午前中に多く逆に、12時間後の夜間にはいずれも最低になる。昼間に多くなければならない尿量が減少し、夜間に尿量が増えるのは、心臓の働きが悪くなった証しなのです。心臓のポンプとしての働きが衰えてくると、昼間は動かさなければならない筋肉や内臓に血液がたくさん流れ、尿を作る腎臓の方に行く血液は少なくなってくる。
結果として尿量は昼間は減少し、活動のおさまる夜になってようやく腎臓に血液が供給できる状態になり、尿量が増えるのです。つまり心不全の人は、昼間のオシッコ量が少なく、逆に夜に多尿になります。また、高血圧の人も取り過ぎた塩分を排出するため、夜間の尿が多くなります。
夜オシッコに行く回数が増えたら「単なる老化」などと片付けないようにして下さい。

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— posted by 越智邦明 at 11:23 am  

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