Created in 0.0228 sec.
 
越智クリニック
 
T:0362 Y:0632 Total:2883733 Online:49
カレンダー
<< 2009.9 >>
SMTWTFS
  12 34 5
67 8 9 1011 12
1314 1516 1718 19
2021222324 2526
2728 2930   
 
2009/9/9

大阪の学会に出席して


9月6日(日)大阪帝国ホテルにて「プライマリーケア医のための心疾患・呼吸器疾患セミナー」と題する学会が行われ、9月5日より大阪へ飛んだ。
久しぶりの大阪であったが、会場は150人の医師で埋めつくされた。
演題は①冠動脈疾患は治療から予防の時代へ~知っておくべき最新情報 ②プライマリーケア医と医療訴訟 ③COPDの現状と最新の治療の3つであった。
①は、岡山大学の伊藤教授。臨床を長くやって来られた先生の経験から、造影剤を使わないMDCTで冠動脈の石灰化が多いと極めて冠動脈が傷んでいると強調した。
そして、冠動脈造影(CAG)だけでは、プラークを見逃す恐れがあることを話された。「薬剤で心筋虚血を軽減する→PCIの施行→早期予防」の現在の流れを説明した。危険因子である高血圧、高LDL血症、低HDL血症、糖尿病、喫煙、CKDを有する人には、より細かい指導が必要である。最後に虚血性心疾患にARBよりもむしろACE阻害薬が欧米を中心に使われていることの紹介があった。
②は、水島法律事務所の水島幸子先生。夫が裁判官というユニークな水島先生。なぜ医療紛争が起こるのか?「過失」についての判断基準は?次々と判例を出して説明が行われた。水島先生は医療機関サイドに立つ弁護士として日々、大活躍されています。
③大阪市立大の平田教授の講演。COPDは、タバコ煙を吸入暴露することで生じる肺の炎症性疾患である。喘息が可逆性であるのに対し、COPDは進行性であることが恐い所である。COPDはこのブログでも何回も取り上げたが、労作時の呼吸困難があり、喫煙歴のある場合は必ず疑わなければならない。COPDは肺癌の合併率が多いことも要注意である。治療はやはり「禁煙」それも「早期に」である。そして長時間作用型気管支拡張薬の吸入薬が最善の治療薬である。
今回の学会で心臓、肺に対して再び頭の中の知識の整理が出来て、有意義なものであった。

IMG0991

IMG0995


IMG0998

IMG0999


— posted by 越智邦明 at 12:59 pm  

この記事に対するコメントはありません

Copyright 2007 越智クリニック. All rights reserved.  ppBlog is Free & wonderful Software.