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2009/2/23

クレオパトラ


古代エジプト人は美と流行をこよなく愛した。男女の区別なく化粧や装飾品を施した。世界的にみてもこれだけ装飾に力を入れた民族は居ないと思う。例えば「クレオパトラが愛用した」というフレーズは今日においても絶大である。香水、クリーム、ハーブ等“美の秘薬”である。
古代エジプトの装飾品はあらゆるところに黄金が輝いている。その中でもツタンカーメン王の黄金の秘宝はエジプト文明の美の最高峰である。黄金と並んで重宝されたのは、昨年10月14日号でも書いたトルコ石(ターコイズ)で、王の玉座にもふんだんにちりばめられている。その輝きで邪気を払うだけでなく特別な力を与えてくれるパワーの源として身につけられていた。
化粧について言うと目の周りをくっきり縁取った太く濃いアイラインは、化粧品としてだけでなく強い日射しや眼病から目を保護する医学的な効用も備えていた。エジプトには小バエが多く、それが目の周りにうるさく群がり眼病を生じやすい。顔料の「メスデスト」には殺菌作用やハエを防除する効力もあった。エジプト人を古くから悩ませる風土病にはトラコーマがあるが、古代エジプトの眼炎にはメスデストが薬として使われていた。古代エジプトでのアイメイクは美しさとともに目を守るものであり、生活に欠かせない大切なものだったのです。
最後に、クレオパトラの本当のすごさは生まれながらの容姿より美への意識の高さや教養だといわれています。含蓄のある言葉だと思います。

— posted by 越智邦明 at 01:15 pm  

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