高齢化社会を迎え、食べ物をスムーズに飲み込む、いわゆる「嚥下」に関心が高まっている。嚥下機能が低下したため自力で食べることが出来ず、経管栄養で生きながらえている人が当院でも数名入院している。嚥下がうまく行かず誤嚥をすると、いわゆる誤嚥性肺炎になる危険性が高まる。日本人の死因別死亡率の4位が肺炎(8.5%)であり、この半分以上(4~5%)は誤嚥によるものと考えられている。肺炎のうち65才以上が占める割合が95%と高値を示し、90才以上になると肺炎が死因の1位になります。誤嚥性肺炎の予防として口腔ケアが重要になっています。不潔な唾液には細菌が有意に多く口腔ケアをして口の中を清潔にすることが肺炎予防につながるため当院でも積極的に行っています。
昔の中国には外科医と内科医と獣医、そして「食医」という4種の医師がいたそうです。食医は食べることを全般に診る医師で他の3つの医師より重要とされていたそうです。
いつまでも「自力で」食べ物を摂取したいものです。