クコは中国原産のナス科の落葉低木。日本や朝鮮半島、台湾にも育つ。開花期は夏~初秋で直径1㎝ほどの小さな薄紫色の花が咲きます。果実は1~1.5㎝の楕円形の赤い実です。昭和40年頃に日本でクコブームが起きました。ある雑誌に「クコを飲んで病気が治った」という記事が載ったのをきっかけにすさまじいブームが起こり、川原のクコは取り尽くされました。そのブームは去りましたがクコは日本薬局方に根と果実が日本薬局方外生薬規格に葉が収載されています。つまりクコの木はすべてが薬用として利用されているのです。あの186才もの長寿だった久米仙人が愛用したという伝説もあるほど昔から人気があります。果実は酒に漬けこんでクコ酒にするほか生食やドライフルーツにも利用します。甘く彩りも良いので薬膳料理にもよく出てきます。血圧や血糖の低下作用、抗脂肪肝作用があります。根は抗炎症作用、解熱作用があります。葉は血圧の低下作用がありクコ茶にします。中国では視力減退にも効くということで大変重宝されているそうです。