厚労省の統計では心筋梗塞などの心臓病による死亡数は1月が最も多く、次いで2月、12月、3月と冬季に集中していて、夏季の1.5倍に上る。イギリス医師会発表でも気温が1度低下すると心筋梗塞の発症が28日間で2%増加するとある。
このメカニズムを少し詳しく説明する。気温が下がって寒くなると、人は血管を収縮させて血管内を流れる血液の量を減らし、熱を体外に逃がさないようにします。また代謝を活発にして体温を上げるために、アドレナリンが過剰に分泌されます。血管が縮んで細くなるとポンプである心臓は大きな力で血液を送り出さなくてはなりません。そのため血圧が上がり、心臓の負担が増えます。また冠状動脈が細くなり血液が固まると急性心筋梗塞になります。同じことが脳の血管でも起こります。
自衛策として急激な血圧の変化を防ぐため、寒い日の外出時は厚手の服、帽子、マフラー、手袋等で防寒対策をとって下さい。風呂の脱衣場やトイレも暖めておきたいものです。温かい飲み物も大事です。
前日との気温差が大きい日は要注意なのです。