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2012/4/2

女性の頭痛


外来では多くの「頭痛持ち」患者と接する。
頭痛には「片頭痛」「緊張型頭痛」「群発頭痛」がある。群発頭痛は男性に多いが、あとは女性に多い。全国疫学調査では15才以上の日本人の片頭痛の有病率をみると女性が12.9%と男性の3.6%の3.6倍、緊張型頭痛は女性が26.4%で男性の18.1%の1.5倍となっている。
中でも片頭痛はWHOによる健康寿命を短縮する疾患の上位となっており、日常生活への支障が大きい。北里大学神経内科の小川果林先生の論文を読んでみた。
興味深かったのは、片頭痛と月経の関係である。これは200年以上前から報告されている常識だそうです。月経時の片頭痛発作はエストロゲンの減少によって引き起こされる可能性がある。これはピルを使用している女性が休薬期間になると片頭痛が増加することからも示唆される。「月経時片頭痛」の言葉は2004年の国際頭痛分類第2版に登場する。小川先生は「日常生活に支障のあるような頭痛や月経時の頭痛を訴える女性患者が来院した場合は、片頭痛の可能性と頭痛と月経の関連を念頭に診療を進めて下さい」と書いている。
そして「頭痛ダイアリー」を月経3週期以上作成してもらうそうです。
現在では片頭痛も特効薬としてイミグラン、マクサルト、ゾーミッグ、アマージ、レルパックスと数多く登場している。
片頭痛であることを自覚しておらず適切な治療を受けてない患者も多く、この方たちは薬物乱用になっていることが多い。私も的確な診療を心がけたいと思っている。

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— posted by 越智邦明 at 04:07 pm  

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