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2008/4/10

江戸時代の医療史(1)


大陸からの仏教文化が伝来したとき中国医学が流入し寺院を中心に医療がすすめられたが、それは支配階級の医療であった。医療の大衆化がはじまったのは江戸時代である。江戸時代は医者になるのに今日と違ってライセンスはいらなかった。看板さえかければだれでもなれた。それだけに医業は何より「評判」だった。上手だという評判がたつと流行医になれ駕籠(かご)に乗って往診できるようになる。それに対して下手で、はやらない医者のことを藪医者といった。川柳に次のようなものがある。
流行医(はやりい)のさめぬ着物を又着替え
流行医者は家に帰ったかと思うとすぐに声がかかり又着替えて往診に出ていった。今日のような病院のなかった江戸時代は医者が病人の家に往診するのが普通であり、名高い杉田玄白も毎日のように往診していたのである。
もう一つ川柳。
医者の門、四五軒起きるほど 叩き
病人が出たので慌てて医者の家に駆け付け、往診を頼むため門を大きな音をたてて叩いている光景である。
私も20年前から往診しているが、これが医療の原点なのだと改めて痛感している次第である。
(つづく)

— posted by 越智邦明 at 11:16 am  

2008/4/3

ゴルゴ13


くに~ず新聞第2号で書いたように私の好きな漫画は「ゴルゴ13」だ。この世に出て今年11月に連載40周年を迎える。
TVアニメ版「ゴルゴ13」が放映される今年は我々ゴルゴ族にはたまらない年である。40周年を記念してこのたび小学館より「各界著名人セレクションBEST13 of ゴルゴ13」なる本が出版され、早速娘婿の山内君が当院21周年のお祝いにと進呈してくれた。舘ひろし、谷垣禎一、真鍋かをり等各界の著名人13人が各々1話を選びかつその理由を語っています。1356ページという膨大な本ですが、500話を超えるゴルゴ13の全体からみるとほんの1部です。是非この本(1900円)を手にして、さいとう・たかを先生のファンになっていただきたいものです。

— posted by 越智邦明 at 07:48 am  

2008/3/28

長男坊


医大に通っていた長男が今春卒業し、今日(28日)無事に第102回医師国家試験に合格した。晴れて医師の仲間入りである。ふと自分の当時を想い起こした。4月に入局し、その瞬間から患者さんに「先生」と呼ばれ何とも気恥ずかしかったのを覚えている。
点滴すらしたこともなく何回「穴があったら・・・」と思ったことか。長男にはいつまでも「初心忘るべからず」をモットーに謙虚な医師になって欲しいと思う。
3人の子供もこれで2人は親元を巣立ち残るはあと一匹となった。

— posted by 越智邦明 at 03:57 pm  

2008/3/22

医学の歴史(2)


何といっても現代医学を語るのにはずせないのは麻酔薬の発明でしょう。手元に1559年出版のカスパルの「大外科学」の挿画があります。そこには3人の男達に押さえられてヘルニアの手術を受けている患者が描かれています。今日では虫歯1本でも麻酔をしますが、ヘルニアの無麻酔手術の激痛は想像を絶するものがあります。
さて「麻酔」と並んで外科手術に大きな貢献をしたのが「輸血」です。1628年ハーヴェイによる血液循環説の発見が礎となって輸血学は進化をして行きます。当初は動物の血液を人間に輸血し、当然失敗。1818年にようやく人⇒人への輸血が成功し、ランドシュタイナーによる血液型の発見を契機に現在の輸血法が開発された。第1次世界大戦において負傷兵の治療に輸血は大いに役立った。
いずれにしても、数多くの失敗による犠牲者のおかげで現在のすばらしい医療を受けられていることを我々は忘れてはならないと思う。(おわり)

— posted by 越智邦明 at 02:28 pm  

2008/3/15

医学の歴史(1)


古代ギリシャ・ローマ医学はイスラムを経てヨーロッパに伝えられ、やがては日本に入るわけだが今回は、医学の歴史をひもといてみよう。近代医学の夜明けとされる15世紀頃は病気の診断と言えば脈と尿を調べるだけであった。尿の色、量、混濁等の所見がさまざまの疾病と結びつけられ、視尿術と言われた。従って当時の医者は今日の聴診器の代わりに視尿瓶を持ち歩いていた。一方治療には「病気は体内の悪い血が原因」との観点から血を抜く瀉血法がもてはやされた。ゲーテやベートーベンも瀉血を受けた。ただ瀉血で容態が悪化するといったことがたびたびあったようです。瀉血をやるのは身分の低い「床屋外科医」であった。彼らは赤色の動脈血と青色の静脈血の流れを示す看板を使っていたがこれが今日でも床屋の看板に残っています。     (つづく)

— posted by 越智邦明 at 01:59 pm  

2008/3/11

開院記念日


3月11日で当院も21周年を迎えた。この21年間で当院を訪れた方は23,000人を超えた。ありがたいものである。ホームページにも掲げているように「いつでも安心して受けられる医療」を今後も目指して行きたいと思っています。どんなささいな事でもかまいません。気が付かない点を注意していただければ幸いです。皆様の健康をお祈りしています。

— posted by 越智邦明 at 05:57 pm  

2008/3/1

くに~ず新聞


くに~ず新聞Link  2008年 春号Vol.26 を掲載しました。
 
左のメニューの くに~ず新聞 をクリックするか、ここLink をクリックして御覧ください。

— posted by 越智クリニック at 12:00 am  

2008/2/25

心のリセット


私は昔「うつ」に悩んだことがあった。また現在多くの「うつ」の患者を診ている。「うつ」になる人の共通項は自分に課せられた責任や義務を完璧にこなさなければ、という思いが強い。そして周りからの期待感に押しつぶされ心晴れぬ状態に陥ります。そして出社もおっくうに、また大好きな趣味にも興味が沸かなくなります。
ここで心をリセットしましょう。人間は完璧主義で生きる必要はありません。ハンドルに遊びがあるからこそ、車の運転がスムーズにいくように人生も適度の遊びやいいかげんさがあってはじめてうまくいくのです。「ま、いいか」-早速取り入れてみて下さい。

— posted by 越智邦明 at 05:34 pm  

2008/2/16

偽装問題


先日、友人より札幌の例の「白い恋人」をいただいた。偽装問題が一段落して久しぶりに手にしたお菓子。何といっても(1976年発売だから)30年以上にわたって北海道の代表的な土産であった。何だかとてもおいしかった。きっと職員一同の「今度こそ」という思いがつまっていると思う。賞味期限を見ると5月30日とこれもOK。大半の真面目な職員の事を考えると、ある程度の謹慎期間は当然としても早く復活させてやりたいとも思う。もちろん根底の問題を完全に解決してからであるが・・・。
今、ギョーザをはじめ「食の安全」が問われている。食品業者は襟を正して安全な食品の提供を心掛けて欲しいものだ。いつでもどこでも安心して食べられる環境作りを願ってやまない。

— posted by 越智邦明 at 10:17 am  

2008/2/1

携帯電話


これは実に今世紀最大の発明品のひとつと言って良いでしょう。我々の医者の世界も様変わりした。昔は手術のあと仲間と食事を取りに行くにも、いちいち行き先を告げなければならなかった。ゴルフもしかり。ポケットベルでは、いかんせん対処の仕様がなかった。ありとあらゆる情報が詰まった携帯電話。しかし一番問題なのが「紛失」。オーストラリアにホームステイしている息子から先日電話があり「バスのなかで携帯(レンタル)を失くした」とべそをかいていた。最新の機器では紛失に際し、その探索機能も兼ね備えていると言う。さて最近では携帯を仕事場に忘れて帰っただけで落ち着かず、もう一度仕事場に取りに戻る人が多いと言う。便利になった反面、お礼も昔のように「手紙」を書かなくなった昨今。寂しい想いをしているのは、私だけでしょうか。

— posted by 越智邦明 at 04:44 pm  

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