①突然起こったもの。いつから起こったのがハッキリわかるような強さで始まり、一過性でなく常にしびれた状態になったときは「脳梗塞」「脳出血」を考える。詳しく診ていくと手以外にも右か左のどちらかの半身の顔や足にもしびれが出ていることが多く、脳由来のしびれである。
②数分で治るが、しびれる範囲が広がってきたケース。初めは指先のしびれから始まって手から腕全体へ広がり、片手だったのが両手になったりする場合は頸椎椎間板ヘルニア等の「変形性脊椎症」を考える。「箸が持ちにくい」のは典型的な初期症状でその他、「ボタンが掛けにくい」「字が書きづらい」などもよく見られる。肩こり特に肩甲骨の下辺りが痛むと訴える人が多い。進行して、手の使いにくさや歩行困難を伴う場合は、しびれている神経の圧迫を取り除く手術が必要で、全体の1~2割を占めます。
③しびれが中指と人さし指に出る場合は「手根管症候群」を考える。中高年の女性に多く、明け方にしびれが強いのが特徴で、しびれで起きてしまう方も多い。冬の朝は特にきつい。つまむ動作も難しくなります。薬指の側面をなでてみて小指側と中指側で感覚が違う場合は手根管症候群を強く疑います。
以上、「しびれ」についてでした。