創業者の上山英一郎氏は恩師、福沢諭吉の紹介で出会ったアメリカ人から「除虫菊」の種子を譲り受けた。(1886年)。除虫菊に含まれる成分、ピレトリンには殺虫作用があるため蚊の駆除剤の開発に着手する。蚊の発生時期に火鉢でやってみたが暑すぎる。そこでヒントになったのが仏壇線香。1890年、世界初の棒状蚊取り線香を発売したが20cmしかなく40分しか持たなかった。そこに妻のアドバイスがあった。「渦巻き」にしたら。
1902年、ついに世界初の“渦巻き型蚊取り線香”が誕生した。ぐるぐると巻くことで約6時間安定した効果が得られるようになった。1957年の機械化の際に、他社の逆をいく“左巻き”を採用し差別化に成功した。以来、日本の夏の定番は「金鳥の渦巻」となった。
昼外で長時間、広範囲に最も効果的なのはやはり蚊取り線香であり、電気不要で使用後は灰になるなどエコの観点から注目されている。
その昔、亡き親父が保養所の草刈りの時に、腰に蚊取り線香をぶらさげて仕事をしていたのを想い出す。親父も「こいつが一番ええ」と。
ますますの発展を祈ります。